きょうはASUS「Extreme N7800GT DUAL」で新世代デュアルGPUカードの費用対効果を考えたグラフィックスカード(1/2 ページ)

» 2006年02月17日 12時38分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 2つのGPUを載せた1枚のカードでNVIDIA SLIを利用できる「デュアルGPUカード」は、展示会や店頭で姿を見せるたびにユーザーの注目を集める。ただし、このユニークなグラフィックスカードに積極的に取り組んでいるベンダーは、以前レビューでも取り上げたことがある「GV-3D1-XL」「GV-3D1-68GT」を投入したギガバイト、「WinFast Duo PX6600GT Extreme」のリードテックなど、少数に限られている。

 GeForce 6800 Ultraを2つ搭載した巨大な「Extreme N6800ULTRA DUAL/2DT/512M」でユーザーを驚かせたASUSもその1つだ。そのASUSは、GeForce 7シリーズでは初めてとなるデュアルGPU搭載グラフィックスカードを2005年10月末に行われたWPC EXPO 2005で展示していた。

 それから3カ月余。GeForce 7800 GTを2つ搭載したExtreme N7800GT DUAL/2DHTD/512M(EN7800GT DUAL)が「ワールドワイドで限定2000枚」という条件付きでようやく出荷を開始する。その仕様はWPC EXPO 2005で紹介されていたときと同じで、家庭用100ボルトコンセントにつなげた外部ACアダプタユニットから「12ボルト、6.67アンペア」が供給される、特徴的だった外部電源仕様もそのまま採用されている。

GeForce 7800 GTを2つ載せた「Extreme N7800GT DUAL/2DHTD/512M」

このグラフィックスカードは外付けのACアダプタから電源が供給される。ということで、こんな配線になる

 ASUSのデュアルGPUらしく基板は大きい。しかし、その長さはEN6800ULTRA DUAL/2DT/512Mほど非常識ではなく、以下にある画面を見ても分かるように、GeForce 7800 GTXリファレンスカードとさほど変わらない(とはいえ長いことに変わりないが)。

 問題なのは「幅」である。外付けACアダプタから供給される電力をグラフィックスカード後端にあるコネクタまで誘導するケーブルの通路と、コンデンサチップの実装スペースを確保するために、その分幅が広くなっているのだ。

 2つ並んだそれぞれのGPUを取り囲むように8個×2=16個のメモリチップが基板に配置されている。基板裏面の画像を見ても分かるように、通常のグラフィックスカードの基板サイズに相当する部分はGPUとメモリだけで埋まっている。コンデンサの場所を確保するために幅が必要になるわけである。

カタログスペックでは、ビデオメモリは「512Mバイト」載せていることになっているが、これは、デュアルGPU搭載カードの常で、GPUあたりにすると256Mバイトとなる

インタフェースは標準状態でDVIが2つにHDTV対応TV出力が1つ。ただし、基板のコネクタに接続して、ブラケットの空いている“穴”から顔を出させるD-Subコネクタが標準で2つ入っている。この状態でNVIDIA SLIを無効にすると「4画面出力」が可能になる

 クーラーユニットは1つのファンを大きなヒートシンクに組み込んだものを搭載している。ギガバイトのGV-3D1-68GTは2つ搭載したGeForce 6800GTを冷やすために基板の表と裏にそれぞれファンを1つ組み込んだ巨大なクーラーユニットを採用していたが、EN7800GT DUALは表だけに取り付けられている。

 となると、EN7800GT DUALを使えば、NVIDIA SLIを構成するのに1つのファンで間に合うことになる。起動時は別にしても、確かに動作中の音は静かだ。ただし、GPUの温度に合わせて回転数を変化させる機能を持っているため、評価作業中でも急に回転数があがる瞬間の音がしばしば耳につく場面があったことは述べておきたい。

 GeForce 7800 GTの定格クロックはコアクロック400MHz、メモリクロック1GHzだが、EN7800GT DUALはコアクロック430MHzにメモリクロック1.2GHzと高めに設定されている。その値は上位モデルのGeForce 7800 GTXに近い(コアクロック430MHz、メモリクロック1.20GHz)。ただし、PixelShaderパイプラインの本数、VertexShaderユニットの数はそれぞれ20本に7個と、こちらはGeForce 7800 GTのスペックのままだ。

 クロックをGeForce 7800 GTXに近づけたNVIDIA SLI構成でどこまでパフォーマンスを発揮できるのか。定番ベンチマークでGeForce 7800 GTX、GeForce 7800 GTの2枚差しによるNVIDIA SLI構成、それからグラフィックスカードの価格帯がやや高い(その違いは2枚構成で2万円強)RADEON X1800XT+RADEON X1800 CrossFire Editonの構成と比べてみる。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月05日 更新
  1. テプラ、PC接続にも対応したラベルプリンタ「テプラ PRO」新モデル (2026年08月03日)
  2. アイオーデータの価格改定、一部モデルは25万円超の大幅値上げに (2026年08月05日)
  3. Windows 11は8GBメモリでも快適に使えるようになる? 品質向上への取り組みと「26H2」に向けた中間報告 (2026年08月03日)
  4. 「人主導」から「自律実行」へ――進化する「Microsoft 365 Copilot」の新機能とエージェントAIの現在地 (2026年08月04日)
  5. PC市場の逆風下でMicrosoftが仕掛ける“サプライズ”とは? 2026年後半のSurface新製品を予想する (2026年08月04日)
  6. 新GPU「Radeon RX 9050」が登場するもアキバの反応は静か――2026年8月最新パーツ事情 (2026年08月03日)
  7. 10万円台で手に入る、理想の座り心地 電動サポート&ストレッチ機能が魅力のエルゴノミクスチェア「LiberNovo Omni Gen」を試す (2026年08月04日)
  8. AIデータセンターの“真の実力”を左右する「CPU」 その復権の背景にあるものとは? (2026年08月03日)
  9. 「全グレードで2〜3割増し」の衝撃 グラフィックスカードの値上がりラッシュでアキバの購入制限が深刻化 (2026年08月01日)
  10. Razer印のバックパック「Rogue Backpack V4」は、タフで収納力バツグン ゲーマーじゃなくても欲しくなる (2026年08月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー