新Mac miniを分解して、見た!フォトレビュー(2/2 ページ)

» 2006年03月03日 07時07分 公開
[田中宏昌&後藤治,ITmedia]
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チップセットはIntel 945GT Expressを採用

 カバーを外し、HDDや光学ドライブのユニットを取り除くとマザーボードが現れる。インテルアーキテクチャへの移行を進めているアップルコンピュータだが、このMac miniはその第3弾になる。

 CPUはIntel Coreで、下位モデルが1.5GHz駆動のシングルコア、上位モデルが1.66GHz動作のデュアルコアとなる。チップセットはグラフィックスコアを内蔵したIntel 945GT Expressで、サウスブリッジはICH7-M(NH82801GBM)とインテルチップづくしだ。

 このIntel 945GTは、低電圧版のCPUをサポートしない代わりに、内蔵グラフィックスコアの動作クロックがIntel 945GMの250MHz/200MHz@1.05Vに対し、400MHz/250MHz@1.5Vにまで引き上げられたもの。TDPも15ワット(945GMは7ワット)と高くなっているが、ヒートシンクが装着されており、発熱対策は施されている。

 いずれにせよ、前モデルまでのPowerPC G4+Intrepid+ATI製グラフィックスチップという構成から劇的に変化を遂げたのがわかるだろう。

新Mac miniのマザーボードで、右側はヒートシンクを取り外したところ。表面にはCPUやノースブリッジ、メモリスロット、Mini PCI Expressスロットがある。Agere SystemsのチップはIEEE1394のPHYだ
こちらは旧Mac miniのマザーボードで、右下に見えるモジュールが無線LANとBluetoothを一体化したものだ。右の写真はCPUのPowerPC G4(MPC7447B)で、1.42GHzで動作する。L2キャッシュは512Kバイトだ
CPUは従来のBGAからPGAパッケージになり、CPUの換装が行なえる可能性が出てきた
CPUのヒートシンクに温度センサーと思われる端子が取り付けられている
新型マザーボードの裏面で、サウスブリッジやギガビットLANのチップが並ぶ

ACアダプタは110ワットに強化

 電源はACアダプタで供給され、サイズは前モデルと同じだ。ただ、容量が最大85ワットから110ワットに強化されている。誤って旧タイプを新型Mac miniに接続してしまったが、起動しなかった。

 なお、付属品には10フィートUIのFront Rowを操作する赤外線リモコンのApple Remoteが加わり、統合アプリケーションのiLifeが'06になった程度で大きな変化はない。Mac OSのバージョンは10.4.5だ。

左端はACアダプタで上が新型だ。85ワットから110ワットに増加しているのがわかる。中央は光デジタル音声入出力をサポートしたSigmatel STAC9220X5だ。右端は付属品一覧で、Apple Remoteの追加が目新しい

見た目はそのままに大きく変貌を遂げたMac mini

 基本コンセプトのBYODKM(Bring Your Own Display, Keyboard and Mouse)とともに、価格が比較的安価で(7万4800円〜)、Windowsユーザーにはもっとも敷居が低いMacといえるMac mini。起動時間も明らかにわかるほど高速になっており、Mac OS入門用にふさわしいパッケージングも魅力的である。もちろん、パワフルなUNIXマシンとして使うもよし、サーバーとして使うもよしだ。

 アプリケーションのUniversal化などの問題もあるが、Bonjour機能を追加したFront Rowのサポートやコネクタの構成も改善などにより、使い勝手は着実に向上している。なお、詳細なレビュー記事は追って掲載する予定なので、楽しみにしてほしい。

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