PC本体用のACアダプタというと、ノートPCのほか、キューブ/スリムブック型など小型筐体モデルの一部に採用されている。よくあるACアダプタ1つで供給できるのはせいぜい180〜200ワットほどであり、最低でも300ワット以上の電源ユニット実装を必須とする昨今のデスクトップPC用には使えないという認識があるだろう。
今回紹介するダイヤテック「ACアダプター for デスクトップPC 360W」はこの認識を、コロンブスの卵的なアイデアで覆す電源ユニットだ。180ワット出力タイプのACアダプタ2つをタンデムで使用し、定格360ワットの出力が可能となっている。
搭載コネクタ | |
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ATXメインコネクタ(20ピン) | 1 |
ATX 12Vコネクタ(4ピン) | 1 |
IDEドライブ用4ピン電源コネクタ | 4 |
Serial ATAドライブ用電源コネクタ | 2 |
FDD用電源コネクタ | 1 |
本機はACアダプタを「DC-DCコンバータ PCBモジュール」という、タンデム入力に対応させるための基板に接続して使用する。2つのそれは、あたかも1つの大容量ACアダプタとして機能する仕組みだ。
キットにはACアダプタ本体とこのモジュールのほか、ATX電源ベイ部に装着するパネル、モジュール設置用の台座、メインコネクタ用20ピンATX電源ケーブル、4ピンATX12ボルトケーブルが付属する。
マザーボードとの接続はPCBモジュールを経由して行う。内部用コネクタは、ATX 20ピンケーブルと4ピンATXケーブルを別々に接続する。PCBモジュールは電源ベイの奥に設置するようになっているので、ATX電源1つぶんのスペースがぽっこり空いた印象となる。
メモリスロット周りなど、普段はケーブルが密集する部分もそれが占める空間が分散されたぶんメンテナンスも行いやくなり、ケース内部のエアフローをもう少し工夫してみるといったカスタマイズもしやすくなりそうだ。
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