きょうはAthlon 64 FX-62の超性能に酔ってみた(4/4 ページ)

» 2006年05月23日 13時01分 公開
[笠原一輝,ITmedia]
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コストパフォーマンスは論外だが電力効率は相変わらず高い

 一般的にCPUの評価を行う場合、性能以外にそれを購入するためのコストや消費電力なども評価軸に入れたい。ただ、今回取り上げているAthlon 64 FX-62のようないわゆる「エンスージアスト」(日本語で言えばマニアの中のマニア?)向けCPUの場合、性能さえ高ければ価格や消費電力はまったく考慮されないことが多いのだが、とにかく「1つの指標」として通常のCPUと同じようにコストパフォーマンスと電力効率について調べていきたい。

 なお、その前提となるコストおよび消費電力について触れておきたい。コストに関してはAMDおよびインテルのWebサイトで公開されている価格を採用した。ただし原稿執筆時点でAthlon 64 FX-62の価格は公開されていなかったので、その時点でのAthlon 64 FX-60の価格をFX-62に、FX-57の価格をFX-60に適用して計算を行っている。実際の価格とは異なる場合があることをお断りしておく。

 消費電力の計測は、ワットチェッカーを利用して最大瞬間消費電力を計測している。あくまで「瞬間に計測」できたデータであるので、若干のばらつきがあることはお断りしておくが、参考にはなるだろう。

Pentium 4 630(3GHz、HT)Pentium 4 640(3.2GHz、HT)Pentium 4 650(3.4GHz、HT)Pentium 4 660(3.6GHz、HT)Pentium 4 670(3.8GHz、HT)
価格(ドル)178ドル218ドル273ドル401ドル605ドル
日本円1万9580円2万3980円3万30円4万4110円6万6550円

Pentium D 820(2.8GHz、DC)Pentium D 920(2.8GHz、DC)Pentium XE 955(3.46GHz、DC、HT)Pentium XE 965(3.73GHz、DC、HT)
価格(ドル)241ドル241ドル999ドル999ドル
日本円2万6510円2万6510円10万9890円10万9890円

Athlon 64 3700+(2.2GHz)Athlon 64 4000+(2.4GHz)Athlon 64 X2 3800+(2GHz、DC)Athlon 64 X2 4400+(2.2GHz、DC)Athlon 64 X2 4800+(2.4GHz、DC)
価格(ドル)240ドル-303ドル470ドル645ドル
日本円2万6400円3万9980円3万3330円5万1700円7万950円

Athlon 64 FX-57(2.8GHz)Athlon 64 FX-60(2.6GHz、DC)Athlon 64 FX-62(2.8GHz、DC)
価格(ドル)827ドル827ドル1031ドル
日本円9万970円9万970円11万3410円

 価格

 こうしたコストパフォーマンスの結果は、各ベンチマークの結果をCPUの価格で割った値に1万をかけることで“1万円あたりのスコア”を求めている。数字が大きいほどコストパフォーマンスが高いことを意味している。

 いずれの結果も、Athlon 64 X2やPentium Dといったメインストリーム向けのCPUに比べてコストパフォーマンスが圧倒的に悪い。だが、すでに述べたように、Athlon 64 FXのようなエンスージアスト向け製品はコストパフォーマンスを云々いってもあまり意味がない。唯一意味があるのは、同じ価格帯であるPentium XEとの比較だろう。Athlon 64 FX-62はSYSmark 2004 SE Office Productivityと3DMark05 CPUMark以外でPentium XE 965の“コストパフォーマンス”を上回っている。

1万円あたりのSYSmark2004 SE Office Productivity
1万円あたりのSYSmark2004 SE Internet Contents Creation

1万円あたりのTMPGencフレームレート
1万円あたりのCineBench2003/Rendering(Multi CPU)

1万円あたりの3DMark03 CPU Score
1万円あたりの3DMark05 CPU Score
1万円あたりのFinal Fantasy XI Official Benchmark 3 Version 1.0

 消費電力に関していうと、Athlon 64 FX-62はFX-60より増えている。そもそもTDPが上がったことからも分かるようにこれは予想の範囲内だろう。このため、TMPGencのフレームレートではAthlon 64 FX-60に比べて若干効率が悪くなっていることが見て取れる。

Pentium 4 630(3GHz、HT)Pentium 4 640(3.2GHz、HT)Pentium 4 650(3.4GHz、HT)Pentium 4 660(3.6GHz、HT)Pentium 4 670(3.8GHz、HT)
ストール時瞬間消費電力105105105105106
エンコード時瞬間消費電力199210213216216
3DMark05ゲーム1瞬間消費電力184191195199203

Pentium D 820(2.8GHz、DC)Pentium D 920(2.8GHz、DC)Pentium XE 955(3.46GHz、DC、HT)Pentium XE 965(3.73GHz、DC、HT)
ストール時瞬間消費電力111150142118
エンコード時瞬間消費電力196219225198
3DMark05ゲーム1瞬間消費電力164200199162

Athlon 64 3700+(2.2GHz)Athlon 64 4000+(2.4GHz)Athlon 64 X2 3800+(2GHz、DC)Athlon 64 X2 4400+(2.2GHz、DC)Athlon 64 X2 4800+(2.4GHz、DC)
ストール時瞬間消費電力9393107107107
エンコード時瞬間消費電力150158151176176
3DMark05ゲーム1瞬間消費電力160164165172173

Athlon 64 FX-57(2.8GHz)Athlon 64 FX-60(2.6GHz、DC)Athlon 64 FX-62(2.8GHz、DC)
ストール時瞬間消費電力93140122
エンコード時瞬間消費電力160178200
3DMark05ゲーム1瞬間消費電力165173183
 消費電力

100ワットあたりのTMPGenc 3 Xpressフレームレート
100Wあたりの3DMark05(CPU Score)

とにかく最高性能を追求したいのであれば間違いのない選択肢

 以上のように、ベンチマークの結果からAthlon 64 FX-62はPentium XE 965を性能面で明らかに上回っていると言ってよい。むろん、メインストリーム向けのCPUと比べるとコストパフォーマンスは悪いが、それはエンスージアスト向けという本製品の特徴を考えれば、致し方ないだろう。

 とにかく最高性能が欲しいというハイエンドゲーマーや、機械にはなんでも最高性能が欲しいというあくなき性能追求を続ける、かつ予算に余裕があるユーザーにはぜひ、この性能を堪能していただきたい。

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