日本でも発売される?――写真と動画で見る「MediaPad」:世界初のAndroid 3.2搭載タブレット
Huaweiが6月に発表した“世界初のAndroid 3.2搭載”タブレットのグローバルモデル「MediaPad」が日本のメディア向けに披露された。日本では発売されるのか? また動作はサクサクか? 基本スペックや外観、ソフトウェアの一部をチェックした。
Huaweiが6月19日から22日まで開催されたCommunicAsiaで展示したタブレット「MediaPad」が、最新のAndroid OS「Android 3.2」を搭載したモデルとして注目を集めている。7月6日にファーウェイ・ジャパンが日本のメディア向けに開催したタッチ&トライイベントでMediaPadに触れる機会を得たので、その概要を紹介しよう。
MediaPadは「世界初のAndroid 3.2搭載タブレット」だが、Android 3.2はGoogleからまだ正式発表されていないため、今回のイベントではAndroid 3.1のモデルが用意された。製品版ではAndroid 3.2を搭載したものが発売される。ファーウェイ・ジャパンによると、発売地域は欧州や米国を予定しており、「日本でも発売したい」という。ただし詳細は決まっておらず、「9月中までに発表できれば」とのこと。Android 3.2の詳細についても現時点で説明を聞くことはできなかった。
MediaPadは「Ideos Tablet S7」「IDEOS S7 Slim」に次ぐ、Huaweiとしては3台目のAndroidタブレット。ボディサイズは124(幅)×190(高さ)×10.5(厚さ)ミリ、重さは約390グラム。ディスプレイが7インチと小さいこともあって、片手でも持ちやすく「思ったより軽い」と感じた。サイズ感はSamsung電子の「GALAXY Tab」に似ている。ドコモの「GALAXY Tab SC-01C」のサイズ/重さは約120(幅)×190(高さ)×12.1(最厚部約12.2)ミリ/約382グラム。MediaPadは約8グラム重いが、約1.6ミリ薄い。
ディスプレイの解像度は1280×800ピクセル。PPI(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)は217で、iPad 2(132PPI)、GALAXY Tab 10.1(149PPI)、MOTOROLA XOOM(160PPI)よりも高く、高密度な表示ができる。Android 3.0を搭載したタブレットは「Optimus Pad L-06C」や「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」「GALAXY Tab 10.1」など10インチ以上のディスプレイを搭載するモデルが多い。Huaweiも「10インチ以上の製品も検討はしている」が、持ちやすい「7インチ」をタブレットの主力とする考えだ。
ボディ裏面にはHuaweiのタブレットでは初めて金属(アルミ)を使っており、質感やデザインにもこだわった。裏側下部のケースを取り外すとmicroSDとSIMスロットが現れる。microSDHCは最大32Gバイトまで利用可能。Android 3.0は外部メモリの利用に対応していなかったが、Android 3.2のMediaPadは当初から外部メモリを利用できる。ROMは8Gバイト、RAMは1Gバイト。内部ストレージを確認したところ6.17Gバイトだったので、アプリを保存するには十分だろう。バッテリー容量は4100mAhで、連続駆動時間は最大6時間。Micro USB経由では充電できず、専用のACアダプターを使って充電する。
チップセットには、Qualcommの1.2GHzデュアルコアCPUを搭載しており、スムーズな動作を実現している。通信機能は下りの速度は最大14.4MbpsのHSDPA+、IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 2.1+EDRをサポートしている。カメラは5メガピクセルのアウトカメラのほか、1.3メガピクセルのインカメラも装備している。アウトカメラではフルHDサイズ(1920×1080ピクセル)の動画も撮影できる。HDMI端子を備えているので、撮影した動画などのコンテンツを対応テレビに出力して楽しめる。なお、通話機能は備えていない。
Android標準のアプリのほか、「Facebook」「Twitter」「Let's Golf」「Document to go」をプリインストールしている。UI(ユーザーインタフェース)はAndroid標準のものからは手が加えられていない印象だった。また、これまでのAndroid 3.0タブレットでは、アプリによって画面の左右にスペースが表示されるといったことが起きたが、MediaPadではアプリのグラフィックが画面に最適化され、7インチの画面いっぱいに表示されるという。また、Huaweiは同社のスマートフォン向けに「Hi Space」というアプリストアを提供しているが、日本向けモデルはまだ対応していない。
文字入力ソフトではSwypeの日本語版が入っていたが、「製品版で搭載するかは未定」とのこと。Swypeは片手での入力が基本なので、タブレットでの利用に合うかは未知数だが、7インチのMediaPadなら、片手で端末を持ち、もう1方の手で入力するといった形で使えそうだ。
Huaweiのタブレットは「MediaPad」と「IDEOS」の2ブランドが存在することになるが、ファーウェイ・ジャパンによると、今後は1ブランド(MediaPad)に絞るというよりは、IDEOSも併存する形になるとのこと。余談だが、IDEOSは「イデオス」ではなく「アイデオス」と読む。「Idea」「ID」に「OS」を組み合わせたのが由来だという。日本では、電車の中など外出先では片手でケータイを利用する文化が根付いているので、7インチタブレットの需要は少なからずあるだろう。(詳細は未定だが)Android 3.2をいち早く体験できるタブレットとして、同モデルの登場を待ちたい。
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