マックで言えばPortable!?――デル「XPS M2010」フォトレビュー(1/2 ページ)

» 2006年06月01日 11時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

見た目は液晶一体型といよりも巨大なノートPC

キーボードを取り外した状態のXPS M2010。PCらしからぬ形状が印象的だ

 International CES 2006で参考出品されていた“XPS Mobile”がついに日本にも現れた。発売は6月下旬の予定だが、それに先だって実機のフォトレビューをお届けしよう。

 やはり目を引くのは、そのフォルムだろう。20.1インチのワイド液晶ディスプレイを搭載しながら、背面に取っ手が革製の巨大なハンドルを備え、持ち運びにも対応する。液晶一体型PCといえなくもないが、見た目は巨大なノートPCと言ったほうが近いだろう。サイズは液晶ディスプレイを閉じた状態で横幅が470ミリ、奥行きが205.6ミリ、厚さが75.3ミリ、重量は約8.31キロとさすがに重量級だが、何とか持ち運びにも対応できる。

 形状は貝殻を模したもので、20.1インチのワイド液晶ディスプレイを開くと、PC本体とワイヤレスキーボードが現れる。このキーボードはBluetooth接続で、内部にリチウムイオンバッテリーを内蔵する。障害物がなければ7〜10メートルの距離で使え、最大1カ月もバッテリーが持つため、利用場所を選ばずに扱える。ちなみに、Bluetooth接続のマウスが付属するものの、キーボードにタッチパッドが用意されているので、オペレーションはキーボード自体で行える。通常のノートPCのように正対してではなく、リラックスした状態でAV機能を楽しめるわけだ。

背面からXPS M2010を見たところ(写真=左)。中央下部が取っ手部分だ。右の写真は液晶ディスプレイを開けたところで、手前のキーボードは分離する
テンキーの左横にタッチパッドを配置したBluetooth接続のキーボード(写真=左)。テンキーの右側に音量調整やメディアコントロールボタンが並ぶ。また、キーボードの裏面には充電用の端子がある(写真=右)。Bluetooth接続の5ボタンマウスも付属する
左の画面はキーボードのユーティリティで、バッテリーの残量が少なくなると警告を出すような設定も可能だ。右はマウスのユーティリティ画面で、ロジクールのOEM品を採用する

高級感を演出する仕掛けが随所に

 インテリアとしても機能すべく、外観にも配慮が行き届いている。ハンドルを兼ねるヒンジ部分はシルバーのマグネシウム合金を、DVD±RWドライブを内蔵したコントロールパネル部には金属の質感を生かしたブラックのマグネシウム合金がはめ込まれ、高級感を演出する。加えて、ボディはシボ調の模様が全面に印刷されており、“ただのPCとは違うのだ”という主張をかいま見ることができる。ちなみに、外側から見えるネジは底面の1本(メモリスロットのカバー)だけだ。

 20.1インチTrueLifeと呼ばれるワイド液晶ディスプレイは光沢タイプで、輝度は300カンデラと明るい。映り込みはそれなりにあるが、視野角は上下/左右170度と広く、色の反転も少ない。画面解像度は1680×1050ドットとさすがにフルHD対応ではないが、PCとして利用する分に不足は感じない。なお、液晶ディスプレイは取っ手とパネル背面の2カ所にヒンジがあり、パネルの位置調整は容易に行える。

光沢タイプの20.1インチワイド液晶を搭載する(写真=左)。視野角は上下/左右170度と広いが、映り込みは避けられない。右の画面は電源オフ時にDell Media Directボタンを押すと起動するAVランチャーで、PCを起動することなくDVD-Videoや音楽CDの再生などが楽しめる
左が液晶ディスプレイを閉じた状態で、中央が液晶ディスプレイを垂直にした状態、右が液晶ディスプレイを一番傾けた状態だ。ヒンジが2カ所あるので、画面の位置調整は容易に行える
取っ手に合成皮革を巻き付けたハンドル部とスタンドのアップ。見た目の質感は高く、剛性感もある
液晶天面部のロゴで、周りが革で覆われているように見えるが、実際はシボ状に印刷されたものだ。
動作状態を示すLEDランプが左側に、中央にDVD±RWドライブがある。DVD-Videoや音楽CDを操作するマルチメディアキーも青く光る
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