今週の水曜日から、低消費電力版のAthlon 64 X2が秋葉原各ショップに出回っている。確認できたのは4200+と3800+の2モデル。在庫はそれぞれ少数で、価格は4200+が5万から5万2000円前後、3800+は3万9000から4万1000円だ。
通常版のAthlon 64 X2 4800+と3800+は、TDPが89ワットで最大動作電圧が1.35ボルトとなる。今回登場した低消費電力版はTDPが65ワット、最大動作電圧が1.25ボルトまで引き下げられている。動作クロックやキャッシュなどのスペックは同等だ。ただし、実売価格は通常版より4000から5000円ほど高くなっている。
低消費電力版Athlon 64 X2は、Socket AM2発表時からその登場を期待するユーザーが多かった。現在は対応マザーの売れ行きがイマイチだが、同CPUがSocket AM2全体のブレイクのきっかけになると予想するショップも少なくなかった。しかし、調査当日の金曜日(6月16日)で見た限りでは、それらの期待と予想は空回りしている感が強い。
入荷したドスパラ秋葉原本店は「4200+は入荷してスグに売れ切れました。登場を待ち望んでいたユーザーが多く、3800+も週末に売り切れるかもしれません。ただ、対応マザーボードの売れ行きは、1カ月前からほとんど変わっていません」と話す。
製品: | AMD「Athlon 64 X2 4200+(65ワット版)」 |
入荷ショップ | |
TSUKUMO eX. | 5万780円 |
パソコンショップ・アーク | 5万1800円 |
T-ZONE.PC DIY SHOP | 5万3340円 |
ドスパラ秋葉原本店 | 5万1800円(売り切れ) |
製品: | AMD「Athlon 64 X2 3800+(65ワット版)」 |
入荷ショップ | |
クレバリー1号店 | 3万8844円 |
TSUKUMO eX. | 3万8980円 |
パソコンショップ・アーク | 3万9800円 |
BLESS秋葉原本店 | 3万9980円 |
ドスパラ秋葉原本店 | 4万380円 |
T-ZONE.PC DIY SHOP | 4万950円 |
ちなみに、従来のSocket AM2対応CPUは、今週入荷分から大幅な価格改定が行われている。例えば「Athlon 64 3800+」は初回入荷時に平均で3万6000円程度だったのが、現在は1万8000円台で入手できる。ほぼ半額まで値下がりしているのだ。
パソコンショップ・アークは「Athlon 64の価格改定の噂は耳にしましたが、下げ幅があまりに大きかったので信じませんでした。ところが、今週に入って噂通りの価格に。なかなかのインパクトでしたね」と、驚きを隠さない。
さらに7月末にはAthlon 64 X2の大幅なプライスカットが行われるという情報を入手した。今回と同程度の下げ幅なら一気に値頃感が高くなるのは必至。その頃に登場すると予想されるCore2 Duoにコストパフォーマンスで勝負すると考えれば、あながち風説でもなさそうだ。ただ、「やはり性能で勝てないと、マザーボードを乗り換える際にAMDユーザーがCore2 Duoに流れかねない。AMDにとっては厳しい戦いになると思います」(某ショップ)とのコメントも聞かれた。
いずれにせよ、ユーザーにとってはありがたい状況が訪れる可能性は高そうだ。
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