個性派が出そろったHDDメディアプレイヤー、どれを買う?メディアプレイヤーキット検証 まとめ(2/2 ページ)

» 2006年08月15日 10時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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完成度の高さが魅力の「Movie Tank III」

 HDD内蔵メディアプレイヤーとしてはすでに3世代目となり、完成度を高めてきたのが「Movie Tank III」。5インチベイやネットワーク対応といった分かりやすい特徴は少ないが、先代から継承されたリビングルームへの設置を意識したであろうコンパクトでスタイリッシュなデザインが魅力の1つだ。

 ただ、正直に言ってしまうと機能的な魅力は先に上げた2製品よりもひかえめだ。USBホスト機能は新機能となるが、先の2製品も正式対応ではないものの搭載している。外付けHDDから内蔵HDDへのコピー機能は便利だな、と思う半面、この機能はNTFSには非対応なのでいまさらFATを使いたくないという意識も働く。ただしFATの利用に抵抗がないなら、携帯しやすい2.5インチHDDをPCとの媒介にして内蔵HDDへコピーする、といった使い方は確かに便利だ。

前面に液晶を搭載し、再生操作などを本体だけで完結できる

 本体だけで再生操作が行える本体前面のディスプレイと操作ボタンも、実用という点では疑問がある。便利に利用するには操作しやすい位置に設置しないとあまり意味がないし、ディスプレイ部はサイズ的に1メートルも離れると文字を認識することができない。例えばリビングに設置された大型TVの脇に本体が置いてある場合などは、視聴位置からはほとんどディスプレイの文字が見えないだろう。操作する時は本体の側に近寄って屈みこむ、みたいなことになる。

 ただし、プライベートルームで机上に置いて使う場合などには有効かもしれない。例えばノートPCのみを利用している状況で、外付けHDD兼メディアプレイヤーとして使うのならば実用面でも意味はある。もちろん前面ディスプレイがデザイン上のアクセントになっている点も否定はしない。

 もっとも、本製品の魅力を挙げるなら、外観上の違いよりは、やはり3代目ということで改良の進んだ操作性と、幅広い拡張子への対応、USBホスト機能の正式サポートだろう。特にレジューム機能を備えた点は、音楽プレイヤーとして利用する場合に重宝する。USBホスト機能に関しても挑戦者ブランドということで動作保証がされるわけではないが、ハブを介して4台までのUSBマスストレージデバイスを認識可能と、仕様がはっきりと明示されている点はポイントだろう。カートリッジ運用もしない、ネットワーク接続もいらない、というスタンダードなHDDメディアプレイヤーでよいのであれば、この完成度の高さは魅力的だ。

利用スタイルがはっきりしていれば、迷わないであろう個性的な3製品

 HDD内蔵メディアプレイヤーキットという枠でくくると競合する3製品だが、各製品の方向性がはっきりとしているため、意外と選択は迷わないのではないかと思う。カートリッジ式でHDDを次々と交換して使えるDC-MC50U2、用途の広いDC-ML35UL2、ハードとソフトの両面で完成度の高いMovie Tank III。機能だけで見れば突出した感のあるDC-ML35UL2だが、すでに触れたようにネットワーク再生を重視するならば、これが最適解とはいいがたく、やはり自分が何をしたいのかをきちんと把握する必要がある。いずれの製品も初期のモデルに比べると操作性は格段に改善されており、利用シーンに合致していればどの製品を購入しても大きな後悔はしないはずだ。

 なお、全製品に共通となるが、ハイビジョン再生にはあまり過度な期待は持たないほうがいい。これは能力的な問題ではなく、DC-ML35UL2で触れたように、実験やサンプル以外でDRMでコントロールされないハイビジョンコンテンツがインターネットで配布される可能性はきわめて低く、結局はHDVカムで撮影した動画程度しか自由には再生できないからだ。国内のデジタル放送に関してはコピーワンスの見直しが始まっているが、見直し後でもアナログ放送のようにDivXやWindows Media Videoに自由にエンコードできるようにはならないだろう。せっかく新製品が3製品も登場した所に水を差すようだが、これはHDD内蔵メディアプレイヤーにとって永遠の課題であることをしっかりと意識したうえで購入を検討してほしい。

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