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王道でカラーレーザープリンタNo.1を目指す――キヤノン「Satera LBP5300」(1/2 ページ)

» 2006年10月11日 13時00分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
Satera LBP5300

 昨年の10月に実売5万円台という低価格なA4カラーレーザープリンタ「Satera LBP5000」を投入して市場に殴り込みをかけ、この価格帯で大きなシェアを獲得することに成功したキヤノン。それから1年、今度は同じA4カラーレーザーでも7万円〜15万円台のボリュームゾーンへと狙いを定め、「Satera LBP5300」と「Satera LBP5400」をリリースする。発売予定日はLBP5300が10月17日、LBP5400が11月下旬だ。

 同社によるとA4カラーレーザープリンタ市場は、2003年から2005年までの間で出荷台数が150%もの伸びを見せており、モノクロを含むレーザープリンタの中でもいちばん元気なゾーンになるという。その出荷ベースの価格構成比は7万円〜15万円台の製品で市場の90%をカバーしているほどだ。つまり、このゾーンで人気を博せば同市場の同社シェアを大きく伸ばすことに直結する。より細かく見ていくと、5万円以上10万円以下が構成比70%を、10万円以上15万円以下が構成比20%を占めるという。LBP5300は13万4400円で実売9万9800円前後という10万円以下のゾーンを狙い、LBP-5400は16万5900円、予想実売11万5800円という15万円以下のゾーンを狙う製品となる。今回は前者のLBP5300を試用する機会を得たので、早速その実力を検証してみよう。

モノクロ/カラーの印刷速度が21ppmへと高速化

4連のタンデム方式を採用することでカラー/モノクロ21ppmを実現。前面からトナーカートリッジにアクセスでき、紙詰まりの排紙処理も手軽に行える

 LBP5300はLBP5200の後継モデルとなるが、その上位モデルとなるLBP5400は、価格的にはLBP5500の後継ではなく、同社のラインアップにとって“空白のゾーン”と呼ばれる価格帯を埋める製品となる。両モデルともモノクロ/カラーが21ppmという高速エンジンを搭載しており、前モデルから大幅にパワーアップしている。

 同社が誇るオンデマンド定着方式により「ウォームアップ0秒」「ファーストプリント(以下、FPO)10秒」を実現しており、印刷したいときにすぐ出力できる軽快さが特徴だ。前モデルのLBP5200は1D(1ドラムの4サイクル)方式であったが、LBP5300/5400では4D(4ドラムのタンデム方式)を採用することで、モノクロ/カラーの出力が21ppmとなっているのもポイントである(LBP5200ではモノクロが19ppm/カラーは4ppm、LBP5500はモノクロ/カラーともに17ppm)。

 LBP5300の印刷方式は半導体レーザー+乾式電子写真方式で、印刷解像度は600dpi×600dpi、スムージング処理により9600dpi相当×600dpiの出力が可能だ。なお、CPUは搭載しておらずColor CAPT(Canon Advanced Printing Technology)方式を採用する。Color CAPT方式とは、PC側で印刷データを「Soft UFR」(Ultra Fast Rendering)によってレンダリングし、そのデータを同社のデータ圧縮技術「Hi-SCoA」(Smart Compression Architecture)によって約3分の1程度に圧縮して、パイプラインバースト転送を利用してプリンタ側にデータを送信し印刷を行う。そのため、プリンタ本体にCPUを持たず、搭載するメモリが16Mバイトと少なくてすみ、本体の低価格化に貢献している(メモリの増設は不可)。ちなみに、LBP5400は128Mバイトの標準メモリ(最大384Mバイト)を実装し、オプションで20GバイトのHDDも内蔵可能だ。気になる印刷速度などは、次ページで徹底的に検証するので、まずはLBP5300の仕様を見ていこう。

4D機ながらもコンパクト設計、フロントオペレーションで楽々メンテナンス

 LBP5300は4D(タンデム)機だが、ドラム一体型のトナーカートリッジを垂直に設置することで412(幅)×453(奥行き)×437.7(高さ)ミリのコンパクトなボディを実現している。重さは約22キロとA3カラーレーザープリンタと比べて半分以下の重量である。筆者も本機を実際に設置してみたが、成人男性なら1人だけで設置することが可能だろう。

 本体前面カバーが大きく前に倒れる構造を採用し、カバーを開けるとトナーカートリッジの設置スペースが顔を出し、最下部からM/C/Y/Bkという順序で装着する。カートリッジの装着は、レバーなどを使わずにそのままガイドレールに従って押しこむだけという手軽さだ。本体下部の給紙カセット/トレイから給紙し、そのまま真上に向かって印刷を実行してフェイスダウンで排紙される。

 両面印刷時は、一度排出された用紙をスイッチバック方式によって両面パス側へと引き込み再度印刷する構造になっている。両面パスを通過中にすでに次の用紙が送られて印刷されるので、両面印刷時でも21ppmという速度は変わらないという。もし紙詰まりが発生した場合でもフロントカバーや上部カバーを開ければ該当箇所へアクセスでき、本体背面部を拝むのは電源コードをつなぐときくらいですむ。

 なお、本体にはステータスを表示する液晶モニタや操作ボタン類は設けられておらず、すべてLEDによる表示とシンプルだ。そのため、プリンタ側で操作が可能なのは印刷エラー発生時や間違った印刷の実行を停止させるジョブキャンセルボタンだけであり、給紙カセットの用紙サイズや増設カセットの設定、ジョブキャンセルキーを押したときの動作、スリープモードへの移行時間、ネットワーク設定などのデバイス設定やキャリブレーション、クリーニング、印字位置調整などのユーティリティの起動はプリンタステータスウィンドウから行うようになっている。設定状況の確認はドライバ上からも行えるが、ステータス状況を印刷することも可能だ。本体のLED表示で把握できるのは、印刷の可能/不可、紙詰まり、各色トナーの残量警告、給紙(用紙切れ)で、それ以外の印刷エラー発生時はこのウィンドウからエラーの内容を確認することになる。

ドラムカートリッジを垂直に並べる4D機のため、412(幅)×453(奥行き)×437.7(高さ)ミリとコンパクトなボディサイズを実現。背面は非常にすっきりとしたデザインだ。右の写真はカバーを取り除いたところ

本体にはLEDとジョブキャンセルボタンしか設けられていないため(写真=左)、プリンタステータスウィンドウを活用することになる(写真=中央と右)。ここから各種ユーティリティの起動やデバイス設定、プリンタ状況の確認が可能だ

有線LANと両面印刷ユニットを標準で装備

 インタフェースは右側面奥にあり、USB 2.0に加え標準で100BASE-TX/10BASE-Tのネットワーク機能を内蔵している。対応するOSはWindows 98/98SE/Me/2000/XP(32ビットのみ)という標準的なOSに加えWindows Server 2003(32ビット)と幅広い。またMacintosh(Mac OS X v10.3.9以降)にも対応予定(2007年1月)としている。なお各種プリンタ言語(LIPS系やBMLinkS、ESC/P、PostScript)には非対応で、それぞれのOS向けのColorCAPT対応ドライバが用意される。

 また両面印刷ユニットを標準搭載しており、ほかに用意されるオプションは、500枚給紙できるペーパーフィーダーユニット「PF-93」(4万2000円)やキャスター付き設置台の専用ペディスタル「SBP-01」(2万9400円)程度であり、ほぼ標準状態でフルスペックとも言える仕様である。

 ちなみに給紙可能枚数は、底面にある標準の給紙カセットに250枚、フロントカバー部に設けられた給紙トレイに100枚の合計350枚と十分な枚数だ(オプションのPF-93と合わせれば最大850枚給紙に対応)。排紙は上部の排紙トレイにフェイスダウンで200枚となっている(フェイスアップ排紙は不可)。対応用紙は給紙カセットではA4/B5/A5/リーガル/レター/エグゼクティブ/フリー、給紙トレイには76.2〜215.9(幅)ミリ×127〜355.6(長さ)ミリとなっている。対応する用紙の種類は普通紙、厚紙、再生紙、ラベル紙、郵便ハガキ、OHPフィルム、封筒、コート紙とこちらも幅広い。

奥行きはLBP5000に比べ9センチほど延びたが、横幅は5ミリしか変わらない(写真=左)。前面のカバーを倒すと両面印刷ユニットが現れる(写真=中央)。カバーを開くと前面にカバーが約42センチほど出っ張る(マニュアルには約64センチのスペースが必要との表記がある)。右側面奥にUSB 2.0と100BASE-TX/10BASE-T対応の有線LANポートが用意される(写真=右)

シンプルな形状のトナーカートリッジを採用する。その右にあるのは250枚給紙可能な給紙カセットだ(写真=左)。リーガル使用時は背面に5センチほど出っ張る。定着ユニットには天面からアクセスする(写真=右)

排紙は上部背面側にフェイスダウンでなされる(写真=左)。排紙は200枚まで格納可能だ。底面に250枚収納できる給紙カセットがある(写真=中央)。前面中央にある給紙トレイには100枚まで給紙可能だ(写真=右)
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