Leopardをひとしきり紹介した後、お得意の「One more thing」の発表を行なった。
発表されたのは、新しいハードウェアではなく、アップル製Webブラウザ「Safari」のWindows版で、すでにパブリックβ版の配布が始まっている。
ジョブズ氏によれば現在、Safariのユーザー数は1860万人で、マーケットシェアは約5%――これを増やすにはどうしたらいいのか? そうした議論をした結果、出てきたのがWindows版Safariの開発だった。「我々はiTunesでWindows用アプリケーション開発の経験がある」とジョブズ氏は語った。
最後にもう1つ、iPhone関連の発表が行なわれた。今月29日から発売になるiPhoneについて、アップルは昨年の段階では安全なソフトだけを提供するいい方法が思いつかないという理由で、開発者によるサードパーティー製ソフトの受け入れを当面しない方法を明らかにしていた。
その後、先月スティーブ・ジョブズ氏が開発者の参入を受け入れる方法がわかったと発言していたため、期待が高まっていた。
ジョブズ氏に代わって登壇したiPhoneソフトウェア担当の副社長、Scott Forstall(スコット・フォーストール)氏が紹介したのは、AJAXなどWeb 2.0の技術を用いてWebアプリケーションで提供するという方法だった。
つまり、iPhoneはMac OS Xで動作しているが、他社製のバイナリーアプリケーションは受け入れず、Safari経由で動作するWebアプリケーションだけを受け入れるというものだ。「iPhoneのサービスと統合化することで、Amazonや銀行との取引と同じくらい安全だ」とジョブズ氏は語る。
Leopardの出荷は10月だし、iPhoneの発売は29日(今日から18日後)。ユーザーがすぐに見たり、試したりできる新製品はWindows版のSafariだけというのは残念だが、WWDCに参加した5000人強の参加者たちにはLeopardのβ版が配られた。
彼らが1週間のカンファレンスでLeopardについて学び、最適化したアプリケーションを書いてくれることで、10月のLeopard発売はよりエキサイティングなものになるはずだ。
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