アイ・オー・データ機器は、AV入力対応の24.1インチワイド液晶ディスプレイ「LCD-MF241X」シリーズを8月上旬より発売すると発表した。ラインアップは2モデルあり、「LCD-MF241XWR」はナチュラルホワイト、「LCD-MF241XBR」はマットブラックのカラーを採用している。これらは、6月6日から段階的に製品情報が開示されてきた製品で、今回の発表ですべての仕様が明らかになった。価格は14万4900円で、実売予想価格は13万円前後だ。
ボディカラー以外の仕様は2モデルとも共通だ。液晶パネルは1920×1200ドット(UXGA)表示のノングレアタイプで、VA方式を採用。従来製品の「LCD-TV241XBR-2」と比較して、NTSC比の色域を72%から92%に拡張している(Adobe RGB比では約96%の色域をサポート)。
基本スペックは、表示色が約1677万色(RGB各8ビット)、輝度が400カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1、視野角が上下178度/左右178度だ。応答速度は黒→白→黒が16ms、中間階調がオーバードライブ回路の搭載により6msとなる。RGB各8ビットの映像入力信号を10ビットに多階調化してから、最適な8ビットの信号に割り当てて出力する10ビットガンマ補正機能により、階調表現の精度を高めている。
映像入力端子は、PC用に1系統ずつのHDCP対応DVI-DとD-Sub(アナログRGB)、AV用に2系統のHDMIと、1系統ずつのD5、S-Video/コンポジットビデオを搭載。音声入力は、DVI-DとD-Sub用に1系統ずつのステレオミニ、D5用にRCAステレオ、S-Videoとコンポジットビデオ共用で1系統のRCAステレオを備えている。音声出力は、2.5ワット+2.5ワットのステレオスピーカーとステレオミニのヘッドフォン端子を持つ。USB 2.0ハブ機能もあり、3基のダウンストリームポートを用意している。
本体サイズは566(幅)×228(奥行き)×418〜488(高さ)ミリ、重量は約10.8キロだ。画面の位置調整は、上30度、下5度のチルト、左右350度のスイベル、約70ミリの昇降に対応。液晶パネル部の背面には、VESAマウント規格に準拠した100ミリピッチのネジ穴が設けられている。
LCD-MF241XWRとLCD-MF241XBRは、PCやAV、ゲーム、DTPといった多目的に利用できるように、用途別の画質モード(標準、映画、ゲーム、写真、文字、DTP)を用意。「ゲームモード」では、映像の処理を最小限にとどめることで、ゲーム操作中のレスポンス遅延を抑える。ゲームモード中でもアスペクト比は設定可能だ。
また、国内でカラーマネジメントソリューション製品を販売する恒陽社グラフィック事業部の協力を得て、MacによるDTP業務を想定した「DTPモード」も追加した。DTPモードでは、色温度が5000K、輝度が80カンデラ/平方メートル、ガンマ値が1.8に設定される。ガンマ値は-1.6〜2.4の範囲で0.2刻みに調整できるほか、sRGBの設定も用意されている。
動画の画質向上機能としては「MFコア」を搭載する。MFコアとは、白飛びや黒つぶれを抑える「ACC(アドバンスト・コントラスト・コントロール)」、圧縮ノイズを低減する「ブロックノイズ除去」、コンポジットビデオ入力時の色にじみや輪郭のざらつきを減らす「3D Y/C分離」、映像全体のノイズを抑える「3D N/R」といった機能の総称だ。
スケーリング機能は、HDMIとD端子で1080i/p、720p、480i/pの入力信号をそのままの解像度で表示する「ドットバイドット」の設定が可能。PC入力時には、入力信号の解像度を2倍に拡大して表示する「ドット2倍ドット」の設定も行える。また、アスペクト比を無視した全画面拡大表示や、アスペクト比を維持した状態での拡大表示もサポートしている(アスペクト比の詳細はこちら)。
入力した2系統の映像を親画面と子画面で表示するPinPにも対応する。子画面は3段階のサイズから選べるほか、表示位置も変更可能。入力した映像のアスペクト比は子画面でも維持される。また、子画面は透過率を設定でき、同社ではこの機能を「アクアPinP」と呼んでいる。
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