9月29日(土)0時から、マイクロソフトの家庭向けサーバ「Windows Home Server 英語版」の発売が解禁となる。PCパーツショップや秋葉原駅前などに、大々的な広告が掲げられ、いくつかのショップは深夜販売を決行すると、事前告知していた。
Windows Home Serverは、Windows Server 2003 R2をベースに、インタフェースを一新したサーバOSだ。サーバの複雑で高度な管理機能を抑え、分かりやすさを追究しているのが特徴で、ストレージ管理やファイル共有機能、リモートアクセスなどに機能を絞っており、家のリビングで複数のPCや情報家電を結ぶ用途をメインに想定している。
今回単品に近いかたちで購入できるのは、DSP版のWindows Home Server。各ショップはHDDやFDDとのセット販売を予定している。価格はFDDとのセットで2万5000円前後だ。
2号店で深夜販売を行うクレバリーの店員さんは「Windows Vistaよりもハードウェアに求める最小スペックが低いので、押入れに入れるしかなかった旧マシンを利用するにはもってこいです。いままでにないターゲット層に向けられた製品なので、どれだけ受け入れられるかは不透明ですが、期待はしています」と話す。
そのほか、ドスパラ秋葉原本店やツートップ秋葉原本店、TSUKUMO eX.など、深夜販売を予定しているショップは、新しいOSに好意的だ。ただ、「深夜販売でたくさんの人が来てもらえると思います……100人くらい」(TSUKUMO eX.)と、いつになく控えめなコメントが多かった。
全体的には土曜日の通常営業時間から発売するショップのほうが多く、深夜販売組に対して「なんでまた決行しようなんて思ったんですかね?」という意見が方々から聞かれた。あるショップは「分かりやすさが売りのOSなのに、英語版というのは矛盾している。もともとニッチな製品だし、盛り上がるとは思えないね」と語った。また、ある店員さんは「マイクロソフトから援助がもらえるわけでもないので、ウチは(深夜販売を)やらないですよ」という。
それでも、TSUKUMO eX.の前には、夕方5時から列を作る人が現れた。先頭に並ぶある男性は、声高に「VistaみたいなOSを買う前に、こっち(Windows Home Server)を使えってんですよ。英語インタフェースといっても日本語入力ができないわけじゃないですし」と語っている。そうした熱烈な声に後押しされて、深夜販売が盛り上がることを期待したい。
28日22時現在、TSUKUMO eX.の前には25名ほどの列ができている模様。
(続報:「でも、逆に楽しかった」――Windows Home Server深夜販売を終えて)
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