未来のデジタルライフスタイルは日本から世界へ――マイクロソフト基調講演:CEATEC JAPAN 2007(1/2 ページ)

» 2007年10月03日 02時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

LOOX U×Silverlightでプレゼン開始

執行役専務デジタルライフスタイル推進・OEM担当の眞柄泰利氏

 マイクロソフトは10月2日、CEATEC JAPAN 2007の会場で「デジタルライフスタイル新世代――今日から創る未来」と題した基調講演を行った。同社はWindows Vistaにパートナー企業の製品やコンテンツ、サービスを組み合わせることで、ユーザー体験の質を向上させるという“デジタルライフスタイルの革新”に注力している。

 基調講演では、同社執行役専務デジタルライフスタイル推進・OEM担当の眞柄泰利氏が登壇し、現時点で実現できているデジタルライフスタイルの例やパートナーシップの強化について、一部パートナー企業からゲストを招き、多数のデモンストレーションとともに説明を行った。

 眞柄氏は富士通のモバイルノートPC「FMV-BIBLO LOOX U」を片手に登場し、冒頭のプレゼンテーションに使う数枚のスライド表示を手元のLOOX Uから操作。スライドはPowerPointのファイルではなく、Silverlightで作成されており、本のページをめくるように表示が切り替わる効果をさりげなくアピールした。

LOOX Uでページ送りをする眞柄氏

 新しいデジタルライフスタイルの創造にあたっては、「業界内での協業の推進」「異業種との連携」「サービスの革新」「ユーザー参加型の新しい価値の創造」の4つのブレークスルーが必要で、とりわけユーザー参加型で新しい価値を創造するのがポイントとした。昨今はYouTubeのように国内企業の想定範囲外でユーザー主導による新しいビジネスモデルが発生しており、企業側は「ユーザーに使ってもらえる素材を提供すること」と「ユーザーの声に従来以上に耳を傾けること」が重要という。

 これらを踏まえたうえで「日本のメーカーが得意とする小型化の技術や品質面での優位性を生かし、日本発で世界に向けてブレークスルーを起こしたい」と語った。

 上記4つのブレークスルーを起こすための施策としては、デジタルカメラやビデオカメラとの連携を中心とした「Digital Memories」、Office 2007やWindows Mobile 6による「Productivity」、Windows Media CenterやWindows Media Player 11がメインとなる「Digital Entertainment」、Windows Live Spacesなどによる「Communication」の4つの柱を挙げ、各分野を強化していくとした。

楽天のガジェット、mora winの最新版が登場

 基調講演での新発表は以下の3つだ。

 1つめは楽天がVistaのサイドバーガジェットとして、WPF(Windows Presentation Foundation)に対応した「楽天ランキングTOWN」のβ版を10月中旬より提供すること。このガジェットでは、ランキングやタイムセール、ポイントキャンペーンといった情報を提供する。ランキング情報は3Dのブロックで表示され、左右に回転させながら見て楽しめるのが特徴だ。「ガジェットについては、放送業界とも連携しており、広告モデルを含めた新たなビジネスができると考えている」(眞柄氏)

楽天ランキングTOWNのガジェット(写真=左)。ガジェットをクリックすると、さまざまなランキングを表示するメニューが起動(写真=中央)。選択したランキングは3Dのブロックで表示される(写真=右)

 2つめはレーベルゲートが10月2日、音楽配信サービスの「mora win」を「“mora win”Type1 Music Store」にリニューアルしたことが挙げられる。Windows Media Player 11(WMP11)からmora winにアクセスしてプラグインを導入することで、新機能が利用可能だ。具体的には、ウィンドウ左にmora win専用のメニューが追加されたほか、インクリメンタルサーチによる高速な検索機能が追加された。また、初心者にも分かりやすいように、文字を大きく配置したユーザーインタフェースを採用する。

 高速な検索機能は、WMP11のLISL(Live-Integrated-Service-Library)機能を生かしたもの。バックグラウンドでローカルにmora winの楽曲情報をダウンロードすることで実現されており、検索窓に文字を入力すると、即座に入力した文字に適合する楽曲がリストアップされる仕組みだ。2007年末でmora winには約50万曲が登録される予定だが、それだけの曲数でも検索時間は非常に高速という。デモでは中島美嘉のアルバムを検索するために、検索窓に「中」と文字を入力した時点で名前に「中」の文字があるアーティスト名のアルバムが瞬時に検索され、すばやく目的のアルバムを探し出せていた。

 レーベルゲート代表取締役の今野敏博氏によれば「ダウンロードで音楽を楽しんでいるユーザーはまだまだ少ないのが現状。WMP11はVistaに必ず入っているソフトということもあり、一般のユーザーでもダウンロードを手軽に楽しんでもらえるように工夫した結果、このようなサービスになった」と語る。

 なお、12月のアップデートでは、WMP11で再生中の楽曲に関連したmora win上の楽曲を同一ウィンドウに表示する「自動レコメ」機能が搭載される予定だ。

レーベルゲート代表取締役の今野敏博氏(写真=左)。インクリメンタルサーチで高速な検索が可能(写真=中央)。楽曲のランキング表示は、文字が大きく初心者にも分かりやすいデザインとした(写真=右)

 WMP11に拡張されたmora winのメニューからは、インターネットラジオにアクセスすることも可能だ。現状で登録されているのはJ-Wave Brandnew-Jのみだが、Webブラウザを起動せずにWMP11内でインターネットラジオを楽しめる。従来もインターネットラジオには対応していたが、J-Wave Brandnew-J内のランキングやプレイリストの楽曲表示には、隣りにmora winのアイコンが設けられ、これをクリックすることで楽曲の購入が手軽に行えるようになった。

 J-WAVEメディア開発局長の佐藤崇氏はJ-WAVE Brandnew-Jが2006年10月の開設から登録者が40万人を突破し、平均ストリーム数も1日あたり2万5000ストリームを超えて増加傾向にあると説明。「J-WAVE Brandnew-Jで流した楽曲の情報をPC上で高速検索できるサービスもスタートすることで、さらにリスナーにとって利便性の高いサービスになる」と展望を語った。

 そして3つめとなるのが「Windows Vista Digital Lifestyle Consortium」の設立だ。同コンソーシアムでは、Vistaを核として、ハードウェア、ソフトウェア、コンテンツサービス、量販店などのパートナー企業と連携し、魅力的なデジタルライフスタイルをユーザーに提案する共同マーケティング活動を展開する。現時点では、NEC、シャープ、東芝、富士通の4社が賛同しており、11月の正式発足時には数十社の加入を目指すという。

J-WAVEメディア開発局長の佐藤崇氏(写真=左)。Windows Media Player 11内でJ-WAVE Brandnew-Jにアクセスした様子(写真=中央)。Windows Vista Digital Lifestyle Consortiumの概要(写真=右)

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