クイックサン、地デジとWebをシームレスに視聴できる“ROBRO”対応リビングPC:TVとWebの融合を目指す

» 2007年11月22日 14時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]
クイックサンの「ROBRO-ZERO TVonWINDOWS-PC」(TVは別売)

 クイックサンは11月22日、地上デジタル放送とWebコンテンツをリモコン1つで操作できるTVシステム「ROBRO」(ロブロ)の先行限定製品として、個人向けデスクトップPC「ROBRO-ZERO TVonWINDOWS-PC」を発表した。12月中旬より発売する予定だ。価格は9万9800円から。

 ROBRO(QUIXUN ROBRO SYSTEM)は地上デジタル放送とインターネットを単一の操作画面でシームレスに視聴するために開発されたWindowsベースの統合アプリケーション。CEATC JAPAN 2007で開発中のプロトタイプが公開されたが、製品化は今回が初めてとなる。

 最大の特徴は、Webサイトをチャンネルの1つと見なす独特の操作性にあり、TVの放送局に加えて、WebサイトのURLをTV操作用リモコンのチャンネルボタンに割り当てられる「チャンネルスロット」機能を持つ。チャンネル数は、メインチャンネルとして99の放送局もしくはURLを登録でき、各メインチャンネルに対して10ずつのサブチャンネルを追加することが可能だ。これにより、合計990チャンネルを操作、編集できる。

同社のTVと同じデザインのリモコンを採用。携帯電話のキー配列を参考にしたレイアウトだ。写真は開発中のもので、各ボタンの割り当ては製品版では変わる

 WebブラウザはIEベースのもので、リモコンで拡大/縮小しながらWebサイトの閲覧が行える。Webサイト閲覧中にブックマークを設定するようにチャンネルを割り当てられるほか、IEに登録されたブックマークを一覧表示し、任意のブックマークを特定のチャンネルに割り振るなどの編集も可能だ。

 また、キーボードやマウスを使うことなく、リモコン1つでWebサイトを閲覧しやすいように、同社の「リンク自動ナンバリングブラウザ」技術を統合。Webサイトは、すべてのハイパーリンクに3ケタの番号が自動的に割り当てられた状態で表示され、リモコンで3ケタの番号を入力することで、リンク先へ移動できる。リモコンでマウスカーソルを直接操作することも可能だ。

 Webサイトで文字を入力する場合は、携帯電話タイプと50音配列タイプの2種類のソフトウェアキーボードが選べる。IDやパスワードの入力用に最大30までの定型文を登録して、呼び出せる機能も持つ。

 地上デジタル放送の番組は、内蔵HDDの任意のドライブに録画可能だ。録画先のHDDとしてUSB接続の外付けHDDも指定できる。電子番組表を用いた録画や予約録画にも対応する。コンテンツ保護の観点から、録画した映像はほかのハードウェアで再生することはできない。ムーブにも非対応だ。

リモコンのチャンネルスロットボタンを押すと、画面左側にチャンネル切り替えのメニューが表示される(写真=左)。1がNHK、2がYahoo!など、TV局とWebサイトのブックマークが同じGUIに統合されているのが分かる。設定メニューは画面の上部に表示される(写真=中央)。Webサイトの閲覧では、ハイパーリンクに3ケタの番号が割り振られ、リモコン1つで操作できる(写真=右)

 今回発売されるROBRO-ZERO TVonWINDOWS-PCは、QUIXUN ROBRO SYSTEMをプリインストールした地上デジタルTVチューナー搭載のデスクトップPCだ。PC単体での販売となり、別途大画面TVやPC向け液晶ディスプレイに接続して利用する。今後は同社製TVとのセット販売なども検討するという。

 ラインアップは現状で3モデルを用意する予定。CPUはCore 2 Quad/Core 2 Duo/Pentium Dual Core、チップセットはNVIDIA GeForce 7150+nForce 630i、メインメモリはDDR2-533/667/800で容量は2G〜4Gバイト、HDDは3.5インチSerial ATAだ。プリインストールOSは、Windows XP Home Edition(SP2)/Vista Home Premium/Vista Home Basicを採用する。

 映像出力は、HDMI、DVI-D(HDCP対応)、アナログRGBを用意。PC本体のHDMI出力とTVのHDMI入力を接続すると、一部のTVでは映像が乱れる場合があるため、TVと組み合わせる際は、付属のDVI-HDMI変換ケーブルを利用してつなぐことが推奨されている。この場合、音声信号もPCのDVI出力経由で伝送する仕組みだ。PC向けの液晶ディスプレイと組み合わせる場合、映像はDVIで伝送し、音声はステレオミニ経由で外部スピーカーなどに接続して使う。アナログRGB接続はROBROが対応していないが、通常のWindows PCとしての操作は可能だ。

ROBRO-ZERO TVonWINDOWS-PCの外観(写真=左)。前面のカバー内に光学ドライブやUSB 2.0×2、IEEE1394などを備えている(写真=中央)。背面のインタフェース(写真=右)。実際の製品では、PCIカードのブラケット部にTVアンテナの端子が搭載される


開発中の“ROBRO”セットトップボックス版

 同社の安達寛高社長はROBROについて、「リモコン1つでTVもインターネットも区別することなく楽しめるのは、ROBROだけのメリット。従来のリビングPCでは、TV番組とWebコンテンツの視聴ソフトが別々に存在していたため、PCのスキルが高くないユーザーには分かりにくかった。YouTubeをはじめ、最近ではインターネットで動画コンテンツを視聴するのが一般化しているが、ROBROならTV番組と同じような感覚でシームレスにオンライン上の動画コンテンツも視聴できる」と語る。

 ROBROの今後の展開としては、OSにWindows XP Embeddedを採用した小型のセットトップボックス版を2007年12月〜2008年1月に発売する予定。また、ROBROを顧客に合わせてカスタマイズし、PCや家電のメーカー、ホテルなどへ販売することも視野に入れている。そのほか、音声入力による操作の実現や、ユーザーの好みを学習しておすすめコンテンツを通知するリコメンド機能、店舗の電話番号をリモコンで入力することで出前注文が行えるマルチナンバリングシステムなどの導入を検討中という。

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