卵で始まりEGGで迎える20周年――エレコム「EGG MOUSE」:ちょっと気になる入力デバイス

» 2008年05月01日 17時00分 公開
[王深紅,ITmedia]

20周年を記念した新型EGG MOUSE

新EGG MOUSEのパッケージ

 多彩なモデルを取りそろえるエレコムのマウス製品において、つい先日発表された「EGG MOUSE」(M-EGURシリーズ)は特別な存在だ。詳細な記事はこちら(“カラバリ”マウスはここから始まる──エレコム「EGG MOUSE M-20」)に譲るが、数々の伝説に彩られた初代EGG MOUSEの生誕20周年を記念して投入されたマウスが、この新EGG MOUSEことM-EGURシリーズだ。

 エポックメイキングだった初代のデザイン性は世紀をまたいで受け継がれており、新EGG MOUSEの外観は見事なまでに卵を想起させる。サイズは65(幅)×86.5(奥行き)×46(高さ)ミリ(小さめのガチョウの卵サイズか)とやや小ぶりに見えるが、丸くふくらみを帯びた形状が手になじみやすく、手の大きめな成人男性でも適度なホールド感が心地よい。マウスをつまんで操作する人には向いていないが、包み込んで扱う人には適していると言えるだろう。

文字通り、形状は卵形だ(写真=左)。読み取りは光学式で、分解能は1000カウント(写真=右)

丸みを帯びたボディが印象的だ

カラーバリエーションは全6色で遊び心もアリ

オレンジとホワイト。どちらもつや消しタイプだ

 新EGG MOUSEのコンセプトについて、同社商品開発部 開発1課 矢代昇吾氏にうかがったところ、企画の発端は同社が行った市場調査の結果にあるという。それは、PCが幅広い層に行き渡ってライトなユーザーが増えている中で、スペックを重視した多機能なマウスが数多く発売され、作り手とユーザーの距離が離れてきているのではないか、というものだ。そこで、マウスとしての機能は標準的な3ボタンにとどめる一方で、幅広い層に使ってもらえるように使いやすさとデザインにこだわったのが新EGG MOUSEなのだ。

 ことデザインについては、「自然のまま」であることをイメージして取り組んだそうで、マウス本体はもとより、パッケージでも無駄な装飾は一切省かれている。パッケージは卵形のマウスを際だたせる透明のもので、箱を揺すると中のマウスが卵のようにプルプルと震えて見えるのが心憎い。落ち着いたモノトーンのパッケージと同様、マウスのカラーバリエーションもパステル調のものが多く、ホワイト、グレー、ブルー、ピンク、オレンジ、ブラックの全6色を展開する。

カラーバリエーションは全6色で、左からブラック、ピンク、ブル−、グレー

 中でもこだわりを感じさせるのは、卵そのものを模したホワイトだ(M-EGURWH)。一見すると、単なるつや消しホワイトの卵マウスなのだが、直径26ミリのホイールは黄身色で、横幅5ミリのラバーがホイールを覆っており、ホイールのすき間から見える部分は同じく黄身色と、細かいところに遊び心を感じさせてくれる。

 新EGG MOUSEは、機能的にはごくシンプルで単なるUSB接続の光学式3ボタンマウスだ。ただ逆に、20周年だからといって肩ひじ張らず“マウスとは何か”という初心に返って作られているのが非常に好印象だ。価格も2940円と手ごろであり、出しゃばらないパッケージを含め、市場での反応が気になるマウスと言えるのではないだろうか。

ホワイトのみ、ホイールの軸と内部が黄味色になっている(写真=左)。かつてのEGG MOUSEをほうふつさせる色合いだ。卵ということで、思わず割ってみた(写真=中央と右)。カラーリングによって内部の色が異なるのが分かる。もちろん、分解するとメーカーのサポートは受けられなくなるので注意してほしい


PC USER編集部Tのインプレッション

 EGG MOUSEと聞いて懐かしく感じるのは、PC歴15年や20年といった古くからのユーザーが多いだろう。筆者の周囲でも当時は多くの人が使っていたと記憶している。EGG MOUSEが登場した1980年代後半はPC-98が国民機とまで呼ばれた時代だが、後にはUSB接続のモデルも販売されており、今でもWindows環境で使い続けている愛好家は少なくないようだ。こうしたマニア層の心情を考えると、まったく異なるデザインに生まれ変わった3ボタン式の新型EGG MOUSEは賛否両論に違いない。

 個人的には、モダンなスタイルに白身と黄身を思わせる配色で遊び心を加えた新デザインはかなり気に入ったし、実際に握ってみた印象も良好だったが、せっかく“誕生20周年記念”として発売するモデルなのだから、例えば初代EGG MOUSEのボディに最新スペックを詰め込んだほうが、往年のファンの心に響いたのではないかと思った。もっとも、昔のEGG MOUSEとは別の製品として見れば、魅力的な卵形マウスといえる。


PC USER編集部Hのインプレッション

 マウスの形状自体はやや小ぶりだが、もともとマウスを包み込んで使っているため、成人男性のやや大きめな手でも違和感はなかった。なお、サポート対象外の行為となるが、試しにMacBook Pro(2.33GHz Core 2 Duo)に接続したところ、問題なく利用できた。

 EGG MOUSE生誕20周年ということから考えると、やや地味な製品にも思えるが、マウス製品では珍しい落ち着いたパッケージを含め、作り手側の意気込みは十分に感じられる。このテイストは、マウスだけでなくほかの周辺機器にもぜひ広げてほしい。



 主なスペックは下記の通りだ。

M-EGURシリーズの主なスペック
読み取り方式 光学式
分解能 1000カウント
ボタン数 3ボタン(ホイール含む)
カラーバリエーション 全6色:ホワイト(M-EGURWH)、グレー(M-EGURGY)、ブルー(M-EGURBU)、ピンク(M-EGURPN)、オレンジ(M-EGURDR)、ブラック(M-EGURBK)
インタフェース USB
ケーブル長(実測値) 約1.51メートル
本体サイズ 65(幅)×86.5(奥行き)×46(高さ)ミリ
重量(実測値) 約76グラム
対応OS Windows Vista/XP(SP2)/2000(SP4)
付属品 マニュアル
価格 2940円

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