軽・薄・短の無線キーボードに陶酔する――「Apple Wireless Keyboard」:ちょっと気になる入力デバイス

» 2007年10月23日 11時11分 公開
[王深紅,ITmedia]

アルミニウムに覆われたボディをそのままに小型・ワイヤレス化を実現

Apple Wireless Keyboardパッケージ。非常にコンパクトだ

 前回のこのコーナーで有線タイプの「Apple Keyboard」を取り上げたが、今回はそのワイヤレス版となる「Apple Wireless Keyboard」を紹介しよう。

 このApple Wireless Keyboardは、Bluetooth接続のワイヤレスキーボードで、一言で言えばApple Keyboardから10キーとケーブルを取り去ったものだ。酸化皮膜処理を施したアルミニウムボディや、MacBookと同じキー形状と縦横が15×15ミリの主要キーという構成は共通だが、サイズは283(幅)×130(奥行き)×18(高さ)ミリとスリムさはそのままに小型化を実現している。有線タイプを人に見せると「薄っ!」という反応が多かったが、ワイヤレス版では「薄っ!」に「小さっ!!」という言葉が加わり、さらに「いいなぁ、コレ」という反応を示すケースが多かった。それだけ、見ためのインパクトは強烈だ。イメージとしては、MacBookのキーボード部分をすっぽりと抜き出したような格好になる。

左の写真がJIS配列(MB167J/A )、中央の写真がUS配列(MB167LL/A)。横幅は283ミリと非常にコンパクトだ。有線タイプと同様、裏面中央にエンボス加工されたアップルマークがある(写真=右)

キーボード部分は約6.5ミリと有線タイプよりも薄く、抜群のスリムさが魅力だ。キーボードスタンド部にBluetoothモジュールと単三乾電池を格納しており、右側面に電源ボタン(写真=左)、左側面に電池収納口がある(写真=中央)。キートップを取ったところ(写真=右)

 奥行きは有線タイプよりも16ミリほど伸びているが、これはBluetoothのモジュールと電源となる単三乾電池を内蔵したことによる。Bluetoothのモジュールやアンテナは裏面の左上にあり、電波を通すためにこの部分だけプラスチックのカバーで覆われている。

 3本の単三乾電池は左側面のスタンド部分に収納する。スタンド部分は、ソニーの「バイオノート505」シリーズのようなシリンダー型になっており、電池のフタはコインなどを使って開ける仕組みだ。右側面には電源ボタンが用意され、緑色の電源ランプがボディを透過して表示されるのが心憎い。ただ、キーボードを上下方向に揺するとカタカタと電池の振動音がするのは気になった。

 重量は付属の乾電池込みで約350グラム、本体のみで約280グラムと、有線タイプ(約565グラム)に比べてかなり軽量化されているのが分かる。まさに携帯サイズで、持ち運び用のケースが欲しくなる。

底面右側に横幅56ミリのプラスチックカバーがあり、そこにBluetoothのアンテナなどが収納されている(写真=左と中央)。電池の収納口はコインやマイナスドライバーを使って開けるタイプ。3本のアルカリ乾電池が付属する(写真=右)。ニッケル水素充電池、リチウム電池も利用可能だ

見ためも持ち運びOKのコンパクトさも大きな魅力

 パッケージはJIS配列とUS配列の2種類を用意する。JIS配列はまさにMacBookのキーボード部分を抜き出した形で、最下段右端にあるEnterキーがFnキーになっているのが主な違いだ。有線タイプでは右下(右Shiftキー直下)にあったCaps Lockキーが左下端に戻っており(US配列はAキーの左側)、従来製品からの移行にもとまどうことがないだろう。ただ、有線タイプに比べ、キー入力時の“しっとり感”がやや減少した印象で、カチャカチャという入力音が気になった。

 カーソルキーは縦8ミリ×横15ミリと小さいが、スペースバーは63ミリ、Enterキーは20〜24.5ミリ(JIS配列の場合)とゆとりがあるので、タッチタイプもスムーズに行える。また、ファンクションキーがF1〜F12まで用意されており、画面の明るさや音量調整、DVD/CDメディアの排出、再生/停止、早送り/早戻し、Espose、Dashboardがあらかじめ割り当てられている。なお、F5とF6キーは割り当てがなく、「システム環境設定」→「キーボードとマウス」→「キーボードショートカット」から任意に機能を指定可能だ。

12個あるファンクションキーのうち、10個にはあらかじめ機能が割り当てられている(写真=左)。システム環境設定で電池残量が確認できる(写真=中央)。初回登録時は本製品以外のキーボードやマウスが必須だ(写真=右)

 唯一気になるとすれば、本製品の動作条件がBluetooth内蔵のMac(OSはMac OS X v10.4.10以降)とハードルが高めなことだ。パッケージにはBluetoothのUSBアダプタも付属しない。最近のIntel Macであれば問題は少ないかもしれないが、オールドMacユーザーは要注意だ。

 なお、Windows Vistaを搭載した日本ヒューレット・パッカードの「HP Compaq 8710w Mobile Workstation」で試したところ、問題なく利用できた。

 価格は直販のApple Storeで1万200円と有線タイプより3800円高くなっている。実用的なキーサイズを維持しつつ、ギリギリまでボディを小型化したうえにワイヤレスとなったことで取り回しは抜群によい。キータッチが極上の製品というわけではないが、見ためのインパクトは十分にあり、なおかつ所有欲をそそられるキーボードであるのは間違いない。

PC USER編集部Tのインプレッション

 製品を見る前は、Apple Keyboardから10キーを省いてワイヤレスにしただけの派生モデルといったイメージだったが、実際にその薄さ、軽さ、ケーブルなしのシンプルさを目の当たりにすると、ちょっとした衝撃を覚える。前回の感想では、10キー付きのApple Wireless Keyboardが欲しいと書いたが、これはこれで大いにアリだ。写真では製品の魅力が伝わりにくいので、店頭でぜひ触ってみてほしい。

 操作感はMacBook搭載のキーボードとほぼ同じで、見ためよりぐっと使いやすく、ツメの長い人でもキートップに指先が引っかかりにくいのがポイント。一方、電池のカバーを外すのにコインなどが必要で、着脱が少し面倒なのは残念だ。

 この調子で2つ折りもしくは3つ折りのモバイルキーボードを発売してくれれば、携帯端末のお供に最適なのだが、どうだろうか。


PC USER編集部Hのインプレッション

 見ためのインパクトでは、有線タイプを大きく上回る印象だ。何より小型でカッチリとしたキーボードであり、直販で1万200円という価格も割高に感じないほど。

 ただ、US配列ではControlキーが最下段の左から2番目という位置にあるので要注意だ(JIS配列ではAキーの左側)。また、キー入力時の音がMacBookとも前回取り上げた有線タイプとも微妙に異なるのが悩ましい。カチャカチャというノイズの大きさでは、初代MacBook>Apple Wireless Keyboard>Apple Keyboardだろうか。

 やはり、iMacに標準で添付されるのは多少価格がアップしても無線タイプが望ましい。前回も述べたが、10キー付きのワイヤレスモデルの登場を猛烈に期待したい。



 主なスペックは下記の通りだ。

製品名Apple Wireless Keyboard
型番MB167J/A (JIS)/MB167LL/A(US)
メーカーアップル
インタフェースBluetooth
キー数80キー(JIS)/78キー(US)
キーピッチ19ミリ
キーストローク約2ミリ
ワンタッチキー10個(ファンクションキー兼用)
到達距離約9メートル
動作時間最長約9カ月
外形寸法283(幅)×130(奥行き)×18(高さ)ミリ
重量約280/約350(電池含まず/含む)
対応OSとモデルMac OS X v10.4.10以降のBluetooth内蔵Mac
付属品単三アルカリ乾電池3本、簡易マニュアル
カラーバリエーション−
直販価格1万200円
保証期間1年間

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