5月中旬に登場すると言われていた地デジチューナーカードの具体的な発売日が決定した。ピクセラのデジタル3波モデル「PIX-DT012-PP0」を除いて、各社の製品が5月14日に一斉発売される。
これにより自作PC市場が盛り上がることを期待するショップが多いが、同時に慎重な意見も複数聞かれた。某ショップは「地デジマシンを自作しても著作権保護の関係上、コンテンツを自由に編集できる環境にはできないでしょう。今回のチューナーカードに手を出すのは、動画編集に重点を置かないライトユーザーか、数テラの大容量HDDにとことん録画するヘビーユーザーとなるでしょう。中間が不在の2極化が予想されます」と語る。
どのみち、多くのショップは、最初は局地的な盛り上がりを見せて次第に広がっていくと考えているようだ。あるベテラン店員さんは、その局地的な盛り上がりが波及しやすいのは中上級者向けパーツと語る。「ヘビーユーザーが本腰を入れて地デジマシンを組むという流れは起きると思います。その際は、普段あまり売れない、“初心者にはおすすめできない”系のパーツが出るので、すぐ分かりますよ」とのこと。
それでは、自作中上級者に好まれるパーツにはどんなものだあるのだろう? 複数のショップに聞いて回った。
一番回答が多かったのは、意外にも基幹パーツではなく、サイズのCPUクーラー「OROCHI」だった。マザーの3分の1を覆いつくす巨大なヒートシンクが特徴で、2月の登場から現在まで一部に根強い人気を誇っている。TSUKUMO eX.は「ケースと干渉しやすいので、マシン内のスペースをよく把握した人が購入します。確かに、空調を正しく設計すれば、静かで効率的な冷却が可能ですね」という。
基幹パーツ、特にマザーボードではJetwayとDFIを押す声が多かった。パソコンショップ・アークは「Jetwayは低価格マザーで有名ですが、意外とモノがよいので、中上級者に好まれますね。DFIも国内では知名度が低めですが、世界的にはOC耐性の高い高品質メーカーというイメージで通っています。ただ、専用ユーティリティが複雑すぎて簡単には使いこなせません」とのこと。
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