見た目はフツー、だがそれがいい――MSI「Wind Notebook U100」を検証する:低価格ミニノート第2波(1/2 ページ)

» 2008年07月09日 11時59分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

安くて使いやすいB5ワイドのAtom搭載ノート「Wind Notebook U100」

ブラックモデルの「U100-BLACK」

 「Wind Notebook U100」は、マザーボードやビデオカードベンダーで知名度の高いMSIから販売が開始された低価格ミニノートPCだ。モバイル向けPCではスタンダードなB5ワイドサイズで、OSとしてWindows XP Home Editionをプレインストールしつつ5万9800円の魅力的な低価格を実現している。

 当初の発売日は7月1日だったが、販売店に入荷された第一ロットの数はかなり限定されたものになったようだ。幸い、編集部員が個人的に予約しておいた「U100 Black」が九十九電機で入手できたのでさっそく評価していこう。

 スペックに関してはすでに伝えているとおりで、ここで細かくは触れないが、CPUには「Intel Atom N270(1.6GHz)」を採用している。グラフィックス機能を兼ねるチップセットはIntel 945GSE+ICH7Mの組み合わせで、メモリ容量は標準で1Gバイト(最大2Gバイト)、HDD容量は80Gバイトとなっている。ディスプレイはフォームファクターに見合った1024×600ドット表示の10型ワイド液晶を採用。3基のUSBポートとMMC/SD/MS PRO対応スロットを備えるが、PCカードやCFカードスロットはない。

本体前面/背面/左側面/右側面

 パッケージには専用ソフトケースも同梱されている。OSはHDDリカバリだが、記録型DVDドライブなどを接続してリカバリディスクを別途作成することもできる。Microsoft Office 2007の体験版や、ラィティングソフトがプリインストールされているが、後者はリカバリディスク作成の関係もあるのだろう。ほかには専用ユーティリティがインストールされている程度で、ハードウェア、ソフトウェアともに、非常にシンプルなパッケージとして販売されている。

質感は価格相応だが、使い勝手はよい意味で「フツー」

いかにも樹脂、といった外装に高級感はない

 本機はかなり低価格なノートPCだが、それはボディの質感にも現れている。いわば、価格相応の仕上がりだ。外装は見事なまでに“プラスチッキー”だし、天板こそ加工がされているものの、決して高級感を醸し出すほどではない。ただ、だからと言って立て付けが悪いと言うことはなく、液晶ヒンジ部の動作も非常にスムーズだ。ラッチレスタイプだが作りに不安は感じない。

 使い勝手はよい意味できわめて普通である。フォームファクター的に無理がないこともあり、キーボードは17.5ミリピッチを確保。日本語キーボードとしてのキー数もきちんとそろえており、レイアウトにまったく不自然さは感じない。あえて挙げるとすれば、右側1列の横ピッチが詰められている程度であり、大きめのEnterキーなどメリハリもしっかりしている。国内PCベンダーの同じフォームファクターの製品と比較しても、使い勝手に関して見劣る点はほとんどなく、キーボードユニットの剛性感も含めてキータッチは悪くない。

ボディの幅いっぱいに収まる日本語86キーボードを搭載。キーピッチは17.5ミリで無理なくタイプできる

 タッチパッドはディスプレイあわせたワイドタイプではない点が気にはなるが、面積も必要十分で、エッジ部を使ったスクロール機能などもしっかりサポートしている。クリックボタンは左右ボタンが一体化したタイプだが、位置もクリック感も悪くない。このクリックボタンは中央部が固定されているためシーソー式のようにも見えるが、実際にはしなるので左右ボタンを一緒に押せる。全体的に見て、特に優秀なところがない代わりに、平均以下の部分を持たないという印象だ。

 なお、冷却ファンは内蔵しているものの、動作音は低く生活騒音にかき消されるレベルだった。発熱は小さく、例えば動画再生中などでも底面にわずかに熱を感じる程度。この点については、Wind Notebook U100がというよりは、Atomが優秀なのだと言えそうだ。

LEDバックライトを利用した明るい非光沢液晶

1024×600表示の10型液晶を搭載。非光沢タイプだが明るさは十分

 本機は1024×600ドット表示の10型液晶ディスプレイを搭載している。フォームファクターに相応と言いたいところだが、やはり10インチであれば1280×800ドット程度の解像度がほしかったと思う人は多いだろう。最もこの点はコストとのトレードオフの意味合いも強いはずだ。

 トレンドになりつつある低価格ミニノートでは、カーナビ向けのパネルを流用したグレア(光沢)ディスプレイも少なくないが、本機はノングレアタイプ。実際、ファストフード店に持ち込んで使ってみたが、点光源が映り込むこともなく、画面の見やすさと言う点では優秀だ。視野角は広くはないものの、発色もおおむね満足のいくレベルにある。

 もう1つ注目すべきは輝度の高さだろう。LEDバックライトを採用しており、かなり明るい。オフィスなどのように屋内でも非常に明るいところはともかく、家庭であれば明るさの設定を最低にしても実用に耐えるレベルだ。液晶ディスプレイのバックライトはノートPCではCPU以上にバッテリー動作時間に影響を与えるし、本機のように消費電力の小さいCPUではその傾向はますます強くなる。元々が明るいので、利用シーンによって使い分けられるのはうれしい。

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