北京直前!GPUトップアスリートで競う“ベンチマークオリンピック”:イマドキのイタモノ(2/2 ページ)

» 2008年07月25日 11時30分 公開
[ITmedia]
前のページへ 1|2       
3DMark Vantage:3DMark Score
3DMark Vantage:Graphics Score

3DMark06 3DMark Score
3DMark06 SM2.0 Score

3DMark06 HDR/SM3.0 Score
3DMark06 Perlin Noise (SM3.0)

F.E.A.R.
Unreal Tornament 3 (vCTF-Suspense FlyThrough-PC)

Unreal Tornament 3 (DM-ShangriLa-FPS-PC)
Enemy Territory-QUAKE Wars Demo

Crysis 1.1 GPU_Benchmark
ワットチェッカーで測定した3DMark03動作時におけるシステムの消費電力

ベンチマークの結果だけで語れないユーザーの“動向”

 価格帯が異なることもあって、GeForce GTX 280はすべてのベンチマークテストにおいて抜きんでた結果を示している。先日掲載したRadeon HD 4850のレビュー記事で、笠原氏が「NVIDIA製最新鋭GPUと渡り合うのは、AMDによると8週間以内に出荷が計画されているR700(開発コード名、RV770を2チップ採用したハイエンド向けGPU)や、まもなく出荷開始されるとみられているRadeon HD 4870であって、これらのリリースを待つ必要がある」と述べているように、これから登場するとAMDが予告しているR700がGeForce GTX 280と競合することになるだろう。

 同じようにRadeon HD 4850の結果がほかの3GPUから離されてしまうのもやむを得ないところだろう。ただ、このベンチマークテストの結果で示される明らかな違いとユーザーの人気が一致していないことについては、後で触れておきたい。

 NVIDIAとAMDのGPUラインアップで競合するのは、GeForce GTX 260とRadeon HD 4870となる。両者の結果は、ほとんどのベンチマークテストで拮抗している。F.E.A.R.では重負荷条件でRadeon HD 4870はGeForce GTX 260に大きく離されるものの、軽負荷条件と2560×1600ドットの超高解像度では逆にRadeon HD 4870が上回る。重負荷条件でRadeon HD 4870が優勢になる傾向はCrysisと3DMark06の3DMark Scoreでも確認された。

 同じ3DMark06では、HDR/SM3.0テストの低解像度(1600×1200ドット)でGeForce GTX 280に迫り、Perlin Noiseテストの結果では完全に超えている(なお、Unreal Tornament 3の結果で、ほかで報告されているベンチマークテスト以上の大きな差が出ているが、繰り返し測定してもこの傾向は変わらなかった。そのため、この結果は参考記録として扱っていただきたい)。

 ベンチマークテストの結果は、GeForce GTX 280が他を圧倒し、GeForce GTX 260とRadeon HD 4870が横並び、離されてRadeon HD 4850という序列になっている。GeForce GTX 280とRadeon HD 4850がそうなるのは、「実売価格相当」といえるが、横並びのGeForce GTX 260とRadeon HD 4870はそうもいえない。

 特に問題なのはGeForce GTX 260だ。2008年7月下旬の時点でRadeon HD 4870を搭載したグラフィックスカードの実売価格は3万円台後半から4万円弱であるのに対して、GeForce GTX 260は4万円台後半から5万円前後に分布している。そうなると、ユーザーはRadeon HD 4870を選ぶことになるのは自然の流れだろう。

 また、パフォーマンス(ベンチマークテスト結果の絶対値)を重視するユーザーには、2枚のRadeon HD 4870を購入していくケースも多いと聞く(+D Shoppingで調べたRadeon HD 4870搭載グラフィックスカードの価格はこちら。同じように、GeForce GTX 260を搭載したグラフィックスカードの価格はこちら。なお、参考までにGeForce GTX 280の価格はこちらで、Radeon HD 4850の価格はこちら)。Radeon HD 4800シリーズの消費電力がGeForce GTX 200シリーズに比べて明らかに少ないこともユーザーに受け入れられる要素となる。

 「理論先行」のイメージが強かったAMD(ATI Technologies)のRadeonであったが、Radeon HD 4800になってようやく理論に製品が追いついてきた。実際、製品の立ち上がりからユーザーの評価は高く、売り上げも好調だという。業を煮やしたショップがGeForce GTX 200シリーズに限定価格を付ける事態にまでなっているのは、PCUSERでも報道したとおりだ。

 Radeonがこのまま盛り返していくのか。それともGeForceが「戦略価格」で派生モデルを投入して反撃に転じるのか。この夏のGPUマーケットは面白い、いや、買う側と売る側にとっては悩み多い季節になりそうだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年11月07日 更新
  1. メーカー自身がバックドアを仕込み、犯罪集団に“販売” 乗っ取られたTV用端末130万台超、Googleが遮断 日本の警察庁も参加 (2026年11月05日)
  2. Windows PC向けゲームの「ロード待ち」はなぜ起こる? 背景に過去との「互換性」 (2026年11月05日)
  3. 画面は見やすく広告なし! 睡眠モニター機能はどう? Amazonの新型スマートクロック「Echo Time」の使い勝手と気になる点 (2026年11月06日)
  4. 耳をふさがないEDIFIER「Comfo Bass Pro」は朝から夜まで充電不要 1万円強でLDACとDolby Audio対応、在宅勤務の“つけっぱなし”にピッタリ (2026年11月06日)
  5. 初登場時の約3倍! でも“通常価格”の120万円台に高騰した「GeForce RTX 5090」――それでもアキバで買い手が途絶えない理由 (2026年11月07日)
  6. 手書き文書の文字起こし+会話録音も可能なスマートノート Makuakeで先行販売を開始 (2026年11月05日)
  7. ミュンヘン市はなぜ再びオープンソースソフトウェアへ回帰するのか? 脱Microsoftを巡る欧州の最新事情 (2026年11月04日)
  8. ソニー、初代ウォークマン付属ヘッドフォンをイメージしたType-C有線ヘッドフォン (2026年11月07日)
  9. 月1200ドルのAIコストが電気代20ドルで済む? NVIDIA「RTX Spark」搭載PCのデモで見えた“ローカルAI”の実力 (2026年11月04日)
  10. 価格は約9万円に上昇、それでも“買い”か? DJIの360度カメラ「Osmo 360 II」を初代と比べて分かったこと (2026年11月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー