北京直前!GPUトップアスリートで競う“ベンチマークオリンピック”イマドキのイタモノ(1/2 ページ)

» 2008年07月25日 11時30分 公開
[ITmedia]

4800シリーズで勢いづくRadeon夏の陣

 NVIDIAもAMD(ATI Technologies)も、2008年の夏は世代が変わったGPU「GeForce GTX 200シリーズ」「Radeon HD 4800シリーズ」でハイエンドGPU市場を競っている。そのパフォーマンスについては、「新世代GPUの実力はあるのか?──GeForce GTX 280ベンチマークレビュー」と「GeForce 9800 GTXに負けないっ! 新世代ミドルレンジRadeon HD 4850」でGeForce GTX 280とRadeon HD 4850のレビューで紹介しているが、今回は、まだ検証結果を示していなかったGeForceの“エントリーハイエンド”モデルとなる「GeForce GTX 260」とAMDのハイエンドモデル「Radeon HD 4870」を加えた、4モデルでベンチマークテストを行った。

 なお、テスト条件として、先に掲載したレビュー記事では設定しなかった超高解像度条件(2560×1600ドット)を加え、またフィルタリング設定では、これまでの「イマイタ」GPUレビューで行ってきた「nonAA、non Aniso」「4xAA、8xAniso」(Futuremark系ベンチマークテスト)、「4xAA、8xAniso」「8xAA、16xAniso」(市販ゲームベンチマークテスト)にそろえてデータを測定している。

 このようにして得られたベンチマークテストの結果と先日NVIDIA製GPU搭載グラフィックスカードで見られた「限定価格」の実売価格動向を踏まえて、それぞれのGPUの性格付けを考えてみたい。

出場選手のスペックをチェックしよう

 GeForce GTX 280、GeForce GTX 260、そして、Radeon HD 4870、Radeon HD 4850の主要スペックを並べると以下のようになる。

  GeFroce GTX 280 GeFroce GTX 260 Radeon HD 4870 Radeon HD 4850
開発コードネーム GT200 GT200 RV770XT RV770PRO
チップ数 1 1 1 1
プロセッサ数 240 192 800 800
コアクロック 602MHz 576MHz 750MHz 625MHz
シェーダクロック 1296MHz 1242MHz 750MHz 625MHz
シェーダクロック GDDR3 GDDR3 GDDR5 GDDR3
メモリバス幅 512ビット 448ビット 256ビット 256ビット
メモリクロック 1107MHz 999MHz 900MHz 993MHz
メモリ容量 1GB 896MB 512MB 512MB
PCI Express Gen2 Gen2 Gen2 Gen2
電源ピン 8ピン+6ピン 6ピン×2 6ピン×2 6ピン×1
ビデオプロセッサ PureVideo HD VP2 PureVideo HD VP2 AVIVO HD UVD2 AVIVO HD UVD2
消費電力 236ワット 182ワット 160ワット 110ワット

GPU-Z 0.2.6で表示したGeForce GTX 280のスペック
GPU-Z 0.2.6で表示したGeForce GTX 260のスペック

GPU-Z 0.2.6で表示したRadeon HD 4870のスペック
GPU-Z 0.2.6で表示したRadeon HD 4870のスペック

 Radeon HD 4800シリーズは、統合型シェーダユニットを搭載した「DirectX 10」世代のGPUとして2007年春に発表されたRadoen HD 2000シリーズから数えて3代目(“リングバス”などの新しいメモリバスアーキテクチャを導入したRadeon X1000シリーズから数えて4代目)となるのにたいして、GeForce GTX 280、GeForce GTX 260は、それまでのGeForce 9800シリーズとは異なる、「新しい世代のGPU」としてNVIDIAは訴求している。

 ただ、新世代とされるGeForce GTX 2000シリーズの変更点は、主にGPGPUと呼ばれる汎用的なコンピューティングにGPUを利用するプラットフォームとして最適化されたされたことであって、多くのPCゲームユーザーにとって重要な3Dグラフィックスに関するスペックにおいては、従来のG92世代のコアの発展拡張版(統合型シェーダユニットがGeForce 9800 GTXの128個からGeForce GTX 280で240個、GeForce GTX 260で192個に増えた。ただし、動作クロックに関してはコアクロック、シェーダクロック、そしてメモリクロックともGeForce 9800 GTXより低く設定されている)といえる一方で、Radeon HD 4800シリーズは、シェーダユニットやテクスチャユニット、レンダーバックユニットの改良やGDDR5の採用など、3D描画に影響する部分で重要な変更が施されている。

 このあたりについては、先日掲載した「ゲームを超えるミッションとは──NVIDIAが「GT200」にこめたGPUの可能性」、そして「Radeon HD 4800シリーズが「新世代」な理由(前編)」と「Radeon HD 4800シリーズが「新世代」な理由(後編)」に詳しく解説している。

参加するのは、ASUSの“定格設定”グラフィックスカードと“ゲーミングマザー”

 今回のレビューで評価をする機材として、GeForce GTX 280はNVIDIAがレビュー用として配布しているリファレンスカードを用意し、GeForce GTX 260、Radeon HD 4870、Radeon HD 4850をそれぞれ搭載するグラフィックスカードはASUSの「ENGTX260」(ENGTX260/HTDP/896M A)、「EAH4870 DDR5」(EAH4870/HTDI/512M)、「EAH4850 HDMI」(EAH4850/HTDI/512M A)を用意した。

 ASUSの最新ハイエンドGPU搭載ラインアップにはそれぞれオーバークロックモデル(ENGTX280 TOP/HTDP/1G、ENGTX260 TOP/HTDP/896M、EAH4870 TOP/HTDI/512M)やRadeon HD 4850の1Gバイトメモリ搭載モデル(EAH4850/HTDI/1G)を用意しているが(ただし日本市場への投入は時期未定)、今回テストを行うのは最もオーソドックスな定格動作モデルになる。グラフィックスドライバは、NVIDIAのForceWareもAMDのCatalystも、それぞれのWebページで配布されている公式の最新バージョンを適用した。

Radeon HD 4870を搭載し定格で動作させている「EAH4870 DDR5」(EAH4870/HTDI/512M)
GeForce GTX 260を搭載する「ENGTX260」(ENGTX260/HTDP/896M A)

 テストに用いるシステム環境も、マザーボードにIntel P45 Expressを搭載したASUSの「MAXIMUS II FORMULA」を導入した。DDR2対応であるがゲーミングPC向けマザーボードの「R.O.G.シリーズ」の最新モデルとしてFSB1600MHzやDDR2-1200に対応するなど、多彩で使いやすいオーバークロック支援機能を有する、興味深い製品だが、このレビューでは定格動作に設定している。MAXIMUS II FORMULAのユニークな機能については、機会を改めて紹介する予定だ。

 使用したベンチマークテストのうち、3DMark Vantageは、事前にプリセットされている設定モード「Entry」「Perfomance」「High」「Extreme」に加えて、解像度とアンチエイリアス、異方性フィルタリングの設定をこれまでの3DMark06のベンチマークテストと同様に、「1600×1200ドット」「1920×1200ドット」「2560×1600ドット」のそれぞれで「non AA、non Aniso」「4xAA、8xAniso」と設定を変えたほか、non AA、non Aniso設定では画質設定をすべて「Performance」に、4xAA、8xAniso設定では画質設定をすべて「Extreme」にしている。

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