ベンキュージャパンは8月26日、21.5型ワイド液晶ディスプレイの「E2200HD」と「M2200HD」を発表した。アスペクト比16:9/1920×1080ドットの21.5型ワイドパネルを搭載した液晶ディスプレイは世界初という。製品の概要は既報の通りだ。ここでは、同日開催された報道関係者向け展示会で見た新モデルの様子をお届けする。
E2200HDとM2200HDは、22型クラスの液晶ディスプレイで一般的な解像度となる1680×1050ドットを大きく上回る、1920×1080ドット表示の21.5型ワイド液晶パネル(表示領域は476.64×268.11)を採用しているのが最大の特徴だ。ドットピッチは0.248ミリと細かい一方、設置面積あたりの表示解像度が向上しており、画面のアスペクト比を16:10から16:9に切り替えたことで、標準的な22型ワイド液晶ディスプレイと比較して高さを低く抑えつつ、ハイビジョンコンテンツとの親和性を高めている。本体サイズは522(幅)×186.8(奥行き)×407.8(高さ)ミリ、重量は約4.8キロと、表示解像度の割にコンパクトなボディだ。
ちなみに、1980×1080ドット表示の22型ワイド液晶パネルを搭載した製品としては、シャープがPC入力にも対応した液晶テレビ「AQUOS LC-22P1-W」を2007年11月に発売している。
もう1つの特徴は何といってもコストパフォーマンスの高さだ。予想実売価格はE2200HDが3万4800円前後、M2200HDが3万9800円前後となっており、1680×1050ドット表示の22型ワイド液晶ディスプレイの廉価機と同程度の予算でワンランク上の高解像度(しかもフルHD対応)を入手できることになる。
低価格モデルだけあって液晶パネルはTN方式を採用しており、豊富なAV入力を持つ高品位なモデルほどの画質は望めないが、入力系統はDVI-D、アナログRGB、HDMIの3系統があるので、PCとHD対応ゲーム機を同時に接続できる安価なフルHDディスプレイを求める向きには魅力的な選択肢になるだろう。また、フルHD対応の液晶ディスプレイが欲しかったが、設置スペースの関係で22型クラスまでしか机上に置けないため、導入をあきらめていたという人にとっても注目の製品だ。
なお、同社はこれまで液晶ディスプレイのワイド化を推進してきたが、今後はアスペクト比16:9パネルのモデルを積極的に増やしていく方針だ。まずは今年の秋から冬にかけて、E2200HDとM2200HDの上位機となる1920×1080ドット表示の24型ワイドモデルを発売するという。会場のスタッフによると、価格は未定だが、1920×1200ドット表示に対応した既存の24型ワイドモデルと同程度もしくはそれ以下になる見込みだ。
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