「勝ち組と負け組が見えてきたっぽい」――アキバのNetbook販売状況古田雄介のアキバPickUp!(3/4 ページ)

» 2008年09月02日 15時00分 公開
[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]

いろいろな意味で今後が楽しみなストレージのニューフェイスたち

ウェスタンデジタルのアイスパックなし「VerociRaptor」

 先週はストレージ関連で多数の新製品が登場した。ひときわ目立っていたのは、ウェスタンデジタルから登場した「VerociRaptor」の新モデル。アイスパックのないドライブのみの製品で、300Gバイトと150Gバイト、74Gバイトの3モデルがラインアップされている。価格はアイスパック付きモデルより1000〜2000円ほど安く、300Gバイトの「WD3000BLFS」が3万6000円前後、150Gバイトの「WD1500BLFS」が2万5000円前後、74Gバイトの「WD740BLFS」が1万7000円前後となっている。在庫は少数だ。

 VerociRaptorは、2.5インチサイズのHDDを3.5インチ大のアイスパックに装着して使うことを前提にした高回転&高発熱のシリーズだ。某ショップは「ドライブ単体だけだと、通常の2.5インチHDDより厚いですし、発熱の問題もありますから、普通は使えません。水冷キットのHDD用水枕を使う手がありますが、アイスパック付きと比べてそれほど安くないので、あえてこちらを選ぶメリットが少ない。困ったものを入荷しました……」と嘆いていた。確かに、先日行われた「Windows Home Server日本語版 PowerPack1 発売記念イベント」でも、ウェスタンデジタル ジャパンの澤田氏はアイスパックなしのVerociRaptorについて「しっかり冷却しないと使えないです」と語っている。

 なお、ウェスタンデジタル製品としては、落下センサを搭載した2.5インチHDD「WD3200BJKT/WD2500BJKT/WD1600BJKT」も同じタイミングで登場している。こちらはノートPCの換装やポータブルHDDキットなどへの活用で、好調に売れているという。価格はWD3200BJKTが2万1000円前後で、WD2500BJKTが1万6000円強、WD1600BJKTが1万1000円前後だ。

 一方、日立GSTは1枚375Gバイトのプラッタを採用した「Deskstar 7K1000.B」を投入した。8月末に登場したのは320Gバイトの「HDT721032SLA360」と250Gバイト「HDT721025SLA380」、160Gバイトの「HDT721016SLA380」の3種類。容量が大きいほうから、価格は6000円前後、5000円強、5000円弱となっている。

 ツートップ秋葉原本店は「プラッタの容量が増えると、大容量モデルでは内蔵枚数が減らせます。すると、アクセススピードが平均的に上がり、壊れにくくなる。ただ、今回登場した低容量モデルではそのメリットを生かせません。750Gバイト以上のモデルを待ちたいところ」とコメントしている。

 もう1つの注目モデルがCFD販売のSSDだ。安価なMLCチップを採用した3モデルと、高速なSLCチップ搭載の2モデルを投入しており、同種の製品と比べて低価格なのが特徴。SLCチップは64Gバイトの「CSSD-SS64NP」が10万円弱、32Gバイトの「CSSD-SS32NP」が5万円前後だ。MLCチップモデルの価格は120Gバイトの「CSSD-SM128NP」が5万2000円前後で、64Gバイトの「CSSD-SM64NP」は2万6000円前後、そして32Gバイトの「CSSD-SM32NP」は1万5000円前後になっている。

 ソフマップ リユース総合館は「どんどんSSDが安くなっていますね。特にSSDはブートドライブに使う人が多いので、32Gバイトもあれば十分。これで、SSDをちょっと試してみたい、という願望をかなえられるようになったのではないでしょうか」と語った。

日立GST「Deskstar 7K1000.B」シリーズ(画面=左)。CFD販売の安価なSSD新製品5モデル(画面=右)

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