ソニーマーケティングは9月10日、販売店向けの新製品内覧会「Sony Dealer Convention 2008」を都内のホテルで開催した。会場には、「BRAVIA」やBDレコーダーといったハイビジョン関連製品をはじめ、同日発表した“フルサイズ”デジタル一眼レフカメラ「α900」やライフログサービス「Life-X」、昨日リリースした「VAIO type A」など、約150機種の新製品が一堂に会した。
とくに注目を集めていたのが、有機ELテレビの参考展示だ。残念ながら大型化に関する展示は見られなかったものの、厚さ0.3ミリの超薄型パネルや「XEL-1」と同じ11V型有機ELパネルを使用したデザインコンセプトモデルが充実している。
0.3ミリのパネルは、4月の「Display 2008」にも出展されたもので、薄さを強調するべく少し反った状態で展示されていた。基板にはガラスを使用しているが、少々なら曲げることもできるという。また、この0.3ミリ厚パネルを使用したフロアスタンド型テレビも展示。ボディーに組み込んだぶん、厚さは増しているが、それでも0.9ミリと1ミリを切るレベルに抑えている。
デザイン提案のほうはスタイリッシュ。例えば“壁提げ”テレビは、一般的な壁フックなどを使って11V型テレビを壁に飾るというもの。チューナーは別体とし、モニター部との間はワイヤレス接続する。有機ELパネルの薄さと軽さを生かし、壁掛け金具など高価な専用オプションを使わずに壁掛けテレビが実現できる。
可動するアームの先端に11V型パネルを取り付けたコンセプトモデルもユニークだ。デスクサイドやベッドサイドに設置しておけば、片手でテレビ画面を見やすい位置に移動できる。スピーカーはスタンド部の上面とテレビ画面下の2カ所に設けられ、スタンドから画面を離しても問題なく視聴できるという。
もう1つは、家の中を気軽に持ち歩くことができるバッテリー内蔵のデスクトップ型。チューナーや入出力端子などを別体チューナーに任せたワイヤレスタイプならではのコンパクトサイズだ。コンセプトモデルのため、無線規格を含めたスペックや価格は未定だが、ヘアライン加工のアルミボディーは完成度も高く、来場者の注目を集めていた。
さらにユニークなのは、これら3つのコンセプトモデルは、1つのワイヤレスモニターで共用できるという点だ。例えば、個室では壁提げで使用し、移動するときに外して持ち歩く。リビングではデスクトップに置き、寝室ではアーム式スタンドに取り付けて寝転がったままテレビを見る……といった具合に、家中どこでも使える「人についてくるテレビ」になる。
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