アイ・オー、CMカットに対応した地デジキャプチャ製品4モデルPC向け地デジ第2世代

» 2008年12月03日 16時30分 公開
[ITmedia]
ダブルチューナー仕様のGV-MVP/HZ2W。ボディサイズはシングルモデルのGV-MVP/HZ2と同じで、LEDランプのデザインのみ異なっている。バスパワー駆動も可能だ

 アイ・オー・データ機器は、地デジキャプチャ製品のラインアップとして新たに4モデルを発表、12月中旬より順次出荷する。実売価格は、外付けUSB接続のダブルチューナーモデル「GV-MVP/HZ2W」が1万9800円前後、USBのシングルチューナーモデル「GV-MVP/HZ2」とPCI Express x1接続の「GV-MVP/HS2」、およびPCIの「GV-MVP/HX2」が1万4800円前後で販売される見込み。

 GV-MVP/HZ2Wを除く3モデルは、いずれも従来製品の型番の末尾に「2」をつけたもので、ハードウェアの変更はなく、ソフトウェアアップデートによる機能強化がポイントになる。具体的には、録画済み番組の編集をサポートしたほか、録画中番組の視聴(おっかけ再生)や、「どこでもmAgicTVデジタル」を使ったインターネット経由での録画予約に対応した。また、ユニークなところではAtom搭載PCなどの低スペック環境でCPU負荷を低減する「Netbookモード」を搭載している。なお、既存製品に対するアップデータの配布は2009年1月ごろを検討しているとのことだが、「特に編集機能のライセンスの関係で有償になる」(同社)という。ちなみに、今回の新モデルを追加購入し、従来モデルを併用したマルチチューナー環境にすれば、どちらでも新機能は利用できる。

USB接続の「GV-MVP/HZ2」(写真=左)、PCI Express x1接続の「GV-MVP/HS2」(写真=中央)、PCI接続の「GV-MVP/HX2」(写真=右)。いずれもハードウェアは従来モデルを引き継いでいる

 今回の目玉である録画番組の編集は、編集済み番組の保存先(HDD/BD)によって2種類が用意されている。HDDの場合は、録画データにイン点とアウト点を設定し、該当チャプターをスキップすることで擬似的にCMカットなどを実現する簡易編集だ(非破壊編集でファイルサイズも小さくならない)。一方、「Corel Direct DiscRecorder」を使ったBDへのダビングではメディアに書き込む段階で任意の箇所を切り出す。編集画面もサムネイル付きのタイムラインとプレビュー画面のインタフェースで、HDDに残す場合よりも詳細だ。実際にデモ機で試したみたところ、操作毎に映像保護のセキュアな処理が発生しているようで、編集作業時のレスポンスはやや緩慢だった。なお、同機能を利用するには12月下旬に配布されるソフトウェアのアップデートを行う必要がある。

HDD内の録画済み番組からCMをカットする場合、視聴時にマーカーを指定していき、該当範囲の表示/非表示を設定する簡易的な編集になる。タイムコードの直接指定もできないのでやや使いづらい(写真=左)。BDへのダビングではメディア書き込み時に実際のデータも編集される。なお、デモの画面には「CM自動検出」の項目があるが、12月下旬のソフトウェア配布時点では利用できない。「将来的にはCM自動検出や、連続ドラマの複数話を1枚にまとめる用途で、複数の番組をまたいだ編集機能も実装したい」(同社)と語っていた(写真=中央/右)

 Netbookモードは、バックグラウンドで動作する番組情報や番組表の取得、予約録画の番組追従、TV視聴録画の自動終了、データ放送と字幕の表示などを制限することでCPUの負荷を低減し、Atom搭載PCなどでも高画質での視聴を可能にするというもの。デモではバッファローの「DT-H30/U2」と並べて比較されていた。このほか、視聴画面のインタフェースも改良され、“ながら観”に便利な「画面のみ表示」の項目も追加されている。

AcerのNetbook「Aspire one」を使って、「Netbookモード」のデモが行われていた。なお、Atom搭載PCではダブルチューナーモデル「GV-MVP/HZ2W」のNetbookモードは利用できない(写真=左)。視聴画面のサイズを「縮小(1)」にし、「画面のみ表示」にすると、別の作業をしながらの“ながら観”に便利なサイズになる。ウィンドウはドラッグでもサイズを変更できる(写真=中央)。新しいリモコン「GV-RCKIT3」も登場する。GV-RCKIT2と比較して、地デジ操作用のカラーボタン(青/赤/緑/黄)が追加されたほか、デザインがシルバーからブラックベースに変更されている。実売価格は2980円前後(写真=右)

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