タイプVSは、最薄部で15.8ミリ、キーボード部は約9ミリと極薄のマグネシウムダイキャストボディを採用し、標準のMバッテリー搭載時重量で約725グラムを実現する。評価機の実測値は702グラムとなり、カタログ値よりさらに軽量だった。
2倍の容量を持つLバッテリーに付け替えても重量はそれほど増えない。実測値は809グラムとなり、Mバッテリー搭載時と比べて約100グラムの重量増にとどまった。Lバッテリーを搭載すると奥行きが約20ミリ長くなるが、キーボードに角度が付かない(厚さは変わらない)仕様なので、机上での操作性もほとんど影響がない。


標準のMバッテリー(7.2ボルト/2900mAh)とオプションのLバッテリー(7.2ボルト/5800mAh)。LバッテリーのBTO価格は、MバッテリーからLバッテリーの変更でプラス4600円、Lバッテリーの追加(MとLの計2本)でプラス9200円となる(NEC特選街で本体購入時。単体購入時はMバッテリー1万円、Lバッテリー1万8000円)。ACアダプタも携帯性を意識し、標準のACアダプタとともに厚さ15.9ミリの薄型モデルやウォールマウントプラグ、巻き取り式DCケーブルといったオプションを用意する。実測値は標準ACアダプタ+プラグケーブルで308グラム、標準ACアダプタ+ウォールマウントプラグで266グラム、薄型ACアダプタ+ウォールマウントプラグ+巻き取り式DCケーブルで204グラム、薄型ACアダプタ+ウォールマウントプラグ+DCケーブルで188グラムとなった。
オフィスや家庭など、屋内利用時は標準ACアダプタ+ウォールマウントプラグの組み合わせが楽に扱え、ACアダプタを持ち歩く機会が多いなら、より軽く収納性がよい薄型ACアダプタ+巻き取り式DCケーブルの組み合わせが便利だ。



オプションで薄型ACアダプタ(プラス2400円)や薄型ACアダプタ用巻き取り式DCケーブル(プラス1600円)も用意する。標準のACアダプタはウォールマウントプラグと通常のプラグケーブルを用途に応じて差し替えられる一方、タイプVCも非常に軽量で、Mバッテリー搭載時の実測値は881グラムとなった。ただし12.1型ワイドの液晶ディスプレイを搭載するので、ボディはそれなりに大柄で、タイプVSと比べてしまうとやや厚い。
バッグへの収納も含めた携帯性は、やはりタイプVSが勝る。両者とも面加圧で150キロfの耐荷重テストをクリアする堅牢性を備えるので、満員電車に乗る場合もおおむね問題なく耐えると思われ、バッグの総重量はそれほど変わらない。
ただ、立ったままバッグからPCを取り出し、片手で保持してPCを操作する──といったシーンは指2本で持ててしまう薄く小型のタイプVSの方がより自然にこなせる。また、バッグがすでに紙資料や文具、小物でいっぱい、ACアダプタも携帯するという場合も、薄いタイプVSはそれこそ紙のノートを差し入れるように収納できてしまう。

12.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載するタイプVCと比べ、10.6型ワイドのタイプVSは幅25ミリ、奥行き11ミリ(Mバッテリー搭載時)ほど小さい。ただ、キーボードが手前にあるため(喫茶店などの狭い机上で使う場合は特に)“パームレスト分”の机のスペースが余分に必要で、画面との距離がその分少し遠くなる。この差は数センチほどではあるが、小さく高精細な画面と相まって細かい文字が視認しにくくなる傾向はあるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.