Phenom II X2 555 Black Editionでブラックな“うわさ”を試すイマドキのイタモノ(1/2 ページ)

» 2010年02月03日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

得意の「エントリーモデル一斉投入」で新モデルがドドッと登場

 AMDが1月25日に発表したCPUラインアップは、低消費電力版と低価格モデルを中心にした5モデルだ(発表されたCPUの概要はAMD、Athlon II X4 635など5製品を発表を参照のこと)。いずれも既存モデルから動作クロックが100MHzずつアップしている。

 動作クロック以外でも、Phenom IIで登場した2モデルでリビジョンが変更された。Phenom II X2 555 Black EditionとPhenom II X4 910eをCPU-Zで確認すると、リビジョンがこれまでのPhonem IIシリーズのC2からC3へ上がったのが確認できる。CxからDxのようにアルファベット表記の変更ではないので大きな違いではないが、オーバークロックなど、CPUの性能をギリギリまで引き出したいユーザーは注目したい。一方、Athlon IIシリーズの3モデルのリビジョンはC2のままだ。

Phenom II X2 555 Black Edition(写真=左)とPhenom II X4 910e(写真=右)

Athlon II 635(写真=左)とAthlon II 440(写真=中央)、そして、Athlon II 235(写真=右)

CPU-Z 1.53.1で確認すると、Phenom II X2 555 Black Edition(写真=左)とPhenom II X4 910e(写真=右)はC3リビジョンであることが分かる。対応する拡張命令やキャッシュメモリの容量、採用するプロセスルールなどに変更はない

  Phenom II X4 910e Phenom II X4 905e Phenom II X2 555 BE Phennom II X2 550
動作クロック 2.6GHz 2.5GHz 3.2GHz 3.1GHz
対応メモリ up to DDR3-1333/DDR2-1066
1次キャッシュ (命令64K+データ64K)/コア
2次キャッシュ 512Kバイト/コア(計2Mバイト) 512Kバイト/コア(計1Mバイト)
3次キャッシュ 6MB(共有)
HT Linkクロック 4.0GHz
リビジョン C3 C2 C3 C2
TDP 65ワット 80ワット
Max. Temp 71度 70度
コア電圧 0.85〜1.25ボルト 0.825〜1.25ボルト 0.875〜1.40ボルト 0.850〜1.425ボルト

  Athlon II X4 635 Athlon II X4 630 Athlon II X3 440 Athlon II X3 435 Athlon II X2 255 Athlon II X2 250
動作クロック 2.9GHz 2.8GHz 3.0GHz 2.9GHz 3.1GHz 3.0GHz
対応メモリ up to DDR3-1333/DDR2-1066 up to DDR3-1066/DDR2-800
1次キャッシュ (命令64K+データ64K)/コア
2次キャッシュ 512Kバイト/コア(計2Mバイト) 512Kバイト/コア(計1.5Mバイト) 1Mバイト/コア(計2Mバイト)
3次キャッシュ
HT Linkクロック 4.0GHz
リビジョン C2
TDP 95ワット 65ワット
Max. Temp 71度 73度 74度
コア電圧 0.85〜1.25ボルト 0.90〜1.425ボルト 0.85〜1.425ボルト 0.875〜1.425ボルト 0.85〜1.425ボルト

Phenom II X2 555で「ACC=Auto」が有効に

 AMD製CPUのトリプルコア、デュアルコアCPUには、クアッドコアをベースにしたモデルがある。ごくごく一部のモデルのごくごく一部の個体では、BIOSから「Advanced Clock Caribration」(ACC)を有効とすることで、クアッドコアとして動作したという報告をまれに聞くことがある。モノは試しで、評価作業のシステムを構成しているMSIのAMD 790GXマザーボード「790GX-G65」とその最新BIOS v4.0の組み合わせに、Phenom II X2 555 BEを組み込んで、ACCを「Auto」、または「All-Cores」に設定し、「Unlock CPU Core」を「Enabled」に設定したところ、クアッドコアで動作して“しまった”。当然ながら、評価作業で使った個体に限った現象である可能性が高く、店頭で購入できるPhenom II X2 555 Black Editionや790GX-G65の組み合わせで必ず発生するとは限らない。

CPU-Z 1.53.1で確認すると、Code Nameが「Calisto」から「Deneb」へ、Nameも「Phenom II X4」へと変わり(写真=左)、1次〜2次キャッシュメモリもデュアルコア動作の「x2」から「x4」へと変わった(写真=右)。定格倍率の3.2GHzのままクアッドコア化した場合、Phenom II X4 955相当ということになるようだ

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