上海問屋のHDDスタンドを比較してみた:きさま新手のスタンド使いかァーーッ(1/4 ページ)

» 2010年03月25日 12時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

一般化する「お立ち台」

余ったHDDを手軽に利用できる「お立ち台」ことHDDスタンドは、自作ユーザーにとって今や定番製品の1つだ

 いまやGバイト単価が6円に迫りつつあるHDD。寿命のあるデバイスであるうえに、数年前のモデルよりも安い、速い、容量が大きいとなれば、買い換え需要は常にある。HDDに限っていえば「古いものを大事に使う」よりも5年程度のスパンで定期的に買い換えるほうが信頼性という意味でも好ましい。

 一方、交換されたHDDはどうするべきだろうか。寿命が尽きて交換となったのであればともかく、予防措置として、あるいは容量増加を意図して交換した場合、元のHDDにも十分利用価値はある。しかし、ベアドライブは基本的にPC本体に内蔵して使うものだ。常用するならともかく、一時的な利用のために、毎回取り付けや取り外しを行うのは現実的ではない。

 次に考えられるのは外付けケースの利用だ。だが、こちらもHDDを外付けケースに内蔵するという意味ではほとんど同じだ。余ったHDDが1つや2つであればまだしも、それ以上になってくるとケースを用意するための投資額もばかにならない。古いリソースの一時的な再利用にかけるコストは抑えたいところだろう。

 簡便かつ安価な方法としては、SATA/USB変換コネクタが思い浮かぶが、こちらは安価ではあるものの、2.5インチHDD以外を利用する場合は、電源ケーブルの取り回しが意外に面倒だったりする。また、むき出しのHDDをそのまま使うことになるため、ちらかった机の上では物理的な危険もある。eSATA−SATAケーブルを使った接続でも同様だ。

 そこでおすすめしたいのがHDDスタンドだ。ベアドライブのコネクタ側を下にしてそのまま突き刺すHDDスタンドは、元祖とも言うべきセンチュリーの「裸族のお立ち台」が登場して以降、多数のメーカーから同様の製品がリリースされ続けている。これは「お立ち台」のコンセプトが非常に優れていたことを意味しているわけだが、それでは、どのメーカーの製品でも同じか、というとそうでもない。特に自作ユーザーの間で「お立ち台」というカテゴリが一般的に浸透した今では、価格だけでなく機能面・デザイン面での差別化は大きなポイントだ。

 今回は上海問屋が販売している5種類のHDDスタンドを紹介していこう。なお、各モデルのベンチマークにはCore 2 Quad Q9400(2.66GHz)、4Gバイトメモリ、Windows 7搭載PCを評価機として使用し、SATA HDDにはシーゲイトの「ST31000340NS」、IDE HDDには「HGST IC35L120AVV207-0」を用意した。

記録メディア全方位対応――「DN-HDSTD07」

上海問屋のUSB 2.0&eSATA対応HDDスタンド「DN-HDSTD07」。各種メモリーカードリーダーを内蔵して3499円と、HDDスタンドとしては標準的な価格だ

 トップバッターとして紹介するのは「DN-HDSTD07」だ。本製品には、PCとの接続用インタフェースとして、USB 2.0とeSATAが用意されており、PC側にeSATAコネクタが用意されていれば、内蔵HDDと同じ速度で利用できる。eSATAとSATAの違いはコネクタの形状のみなので、オンボードのSATAコネクタから外部に引き出すことのできるパーツなどが比較的安価に販売されている。

 対応するHDDは2.5型/3.5型のSATA HDDのほか、同梱されているIDE→SATA変換アダプタを併用することで3.5型IDE HDDも利用できる。IDE HDDはSATA HDDと異なり、コネクタの位置が厳密に規定されていないためにメーカーによって若干違いが生じている。同梱されている変換アダプタはウェスタンデジタル用だが、オプションとしてHGSTとシーゲイト用も用意されている。

変換用アダプタは金属製で角がとがっている。取り扱いに注意

 この変換アダプタは金属製で、HDDのコネクタ側をすっぽりと覆う形になる。IDEコネクタは固定されているが、4ピンの電源コネクタはケーブルで接続されている。この電源用ケーブルは非常に短く、装着にはやや苦労するかもしれない。IDEコネクタも接続が浅い感触だ。HDDにねじ止めするための穴が2つついているが、DN-HDSTD07に挿入している限りはねじ止めしなくても問題なく利用できそうだ(もちろん、メーカー非推奨なので自己責任で)。なお、アダプタの角はとがった金属製であるため、DN-HDSTD07に装着する際、カバー部分に傷がつく場合がある。

 そのほか、前面にUSB 2.0を2ポート、SD/SDHC/microSD/microSDHC/メモリースティック/メモリースティックマイクロ用のスロットが用意されている。microSD/microSDHCもアダプタなしで利用可能である点は地味ながらも重宝するポイントだ。メモリカードリーダー/ライターはUSB接続になるが、eSATAとUSBの両方が接続されている場合にはHDDがeSATA経由で認識される。

本体前面/側面/背面。前面に2基のUSB 2.0ハブとSD/SDHC/microSD/microSDHC/メモリースティック/メモリースティックマイクロ対応スロットが用意されている。microSD/microSDHCをアダプタなしで利用できるのがポイントだ。インタフェースはeSATAとUSB 2.0で、背面には電源オン/オフのスイッチがある

 本体はメッシュ地の前傾したスタイルとなっており、HDDスタンドとしてはかなり高さが抑えられている。もちろん、HDDを装着すれば他製品と変わらない高さになってしまうが、HDD未装着時の見た目を比べると群を抜いたデザイン性といえる。

 DN-HDSTD07を利用するメリットは、「机上に置くメディアアダプタ」としての機能を一手に集約できるところだろう。本来の用途であるHDDだけでなく、デジカメで広く利用されているSD/SDHCカードをはじめ、PSPのメモリースティックや、USBフラッシュメモリ、USB外付けHDDなどを机上に設置したDN-HDSTD07だけで取り回せる。さまざまなメディアのリーダーとして重宝するはずだ。

eSATA接続でのCrystalDiskMark 2.2.0とHDTuneの結果。eSATA接続ではシーケンシャルリード/ライトが100Mバイト/秒を超え、内周に向かうにつれて内部転送速度が足かせとなっていることが分かる

USB 2.0接続でのCrystalDiskMark 2.2.0とHDTuneの結果。USB 2.0接続ではeSATAの3分の1程度の速度しか出ず、インタフェースがボトルネックになってHDDの内部転送速度に影響されないことが分かる

IDE HDDを使用してUSB 2.0接続したCrystalDiskMark 2.2.0とHDTuneの結果。CrystalDiskMarkではSATA HDDの場合と大差ないが、HDTuneのグラフでは乱れが見られる。これはHDDそのものの性能差が現れたものだろう

HDD・インタフェース別の結果をまとめたグラフ

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