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» 2010年04月15日 17時00分 公開

これで買い換えられるっ:“現在最強”!?、ほぼ全部入り無線LANルータ「AtermWR8700N」の実力検証(前編) (2/3)

[坪山博貴(撮影:矢野渉),ITmedia]

高性能は当然、便利な自動設定機能も継承

photo 初期設定で2.4G/5GHzの両周波数帯、NEC独自の「らくらく無線設定」と業界標準の「WPS」の両方が有効になっている。無線接続の自動設定を2.4GHzと5GHzのどちらで利用するかも選択できる

 WR8700Nは、Atermシリーズならではの便利な自動化機能もそのまま継承して搭載する。

 例えば、動作モードの自動設定だ。本体の“らくらくスタートボタン”を押したまま電源を入れる(ACアダプタを接続する)と、WAN側の状態を識別してPPPoE/ローカルルータ/アクセスポイントモードのどれで動作するかを自動的に設定してくれる。PPPoEの場合はISP(プロバイダ)の接続IDやパスワードの設定が必要だが、認証が不要であることが多いケーブルテレビインターネット接続では一切の設定なしで使い始められるので、ネットワークの設定に詳しくないユーザーであってもほとんど迷わず導入できるだろう。アクセスポイントモードへは背面のスイッチでも明示的に切り替えられる。

 このほか、アクセスポイントモードにおける本機のIPアドレス設定を、家庭内LANのIPアドレス範囲+下3桁を211に自動設定(例えば、家庭内LANのIPアドレスを192.168.1.xxxで使用する環境なら、192.168.1.211に設定)してくれる。よくある“192.168.0.xxx以外”の設定で運用するユーザーであっても、初期設定が非常に楽だ。


photo 2.4GHz帯のチャネル自動設定の結果。このように、より干渉の少ないチャネルを判別し、自動選択してくれるのが分かる

 無線LANの使用チャネルは、2.4GHz帯/5GHz帯ともに空きチャネルを自動検索してくれるので、こちらも詳細な設定は基本的に不要だ。5GHz帯の初期設定では、5.2GHz帯(W52)のみが自動検索の対象だが、これは5.3GHz帯(W53)/5.6GHz帯(W56・屋外でも利用可能)はレーダー波(気象レーダーなど)と干渉する可能性がある帯域なので、あえて初期設定では無効にしたのだろう。

 もちろん、5GHz帯で利用できるすべての周波数帯の空きチャンネルを自動検索する設定にも変更でき、5GHz帯のどの周波数でもIEEE802.11nのデュアルチャネルで利用できる。なお、下位モデルのWR8500Nは5GHz帯では5.2GHz(W52)でしかIEEE802.11nのデュアルチャネルが利用できなかったが、本機は5GHz帯のすべて(W52/W53/W56)でデュアルチャネルが利用できるようになったのも大きなポイントだ。

 「マルチSSID(仮想SSID)」と「ネットワーク分離機能」ももちろんサポートする。これらは、WEPしか利用できない無線LAN対応機器(例えば家庭用ゲーム機など)と、高いセキュリティ設定で運用したいPCなどを混在して利用するユーザーに、昨今においては必須といえる機能だ。

 なにより、2.4GHz帯と5GHz帯でそれぞれ2つずつ、計4つのSSIDを1台で運用できるのがポイントで、初期状態で周波数帯ごとにWPA/WPA2-PSK(AES)とWEPのみのSSIDがあらかじめ設定されている。同じく初期設定ではWEP側のSSIDをネットワーク分離──同一のSSID内とインターネット間しか通信できないようになっているので、無線LAN接続をPCやネットワーク対応AV機器、家庭用ゲーム機を混在させたい家族ユーザーにも安心だ。

 もちろんハイエンド志向のユーザー向けに、それぞれを個別に設定し直すこともできる。例えば、4つのSSIDすべてでWPA2/WPAでの高いセキュリティを保ちつつ、無線LANを4つのグループにして個別のLANとして運用する──などが可能だ。家庭内であっても親回線となるインターネット接続は共有しつつ、接続するSSIDを別にして別のLAN環境として運用できる。単に家庭用ゲーム機に対応するだけでなく、ユーザーニーズ別に極めて柔軟に運用できる点が非常に喜ばしい。

photo セカンダリSSID(2つ目のSSID)の設定画面(左)。初期設定はWPA/WPA2とWEPだが、どちらともWPA/WPA2にすることもできる。ネットワーク分離機能もすべてのSSID別に制御できる。2.4GHz帯の2つのSSIDも、どちらもWPA設定にする──なども可能だ。画面はiPhone 3GSにインストールした無線LANアクセスポイント検出アプリで、本機のSSID2つを検出した例

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