オーディオに特化したAndroidタブレット「ZiiO」を試すけっこう遊べる(1/3 ページ)

» 2011年02月04日 17時38分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 クリエイティブメディアの“ZiiO”(ジーオ)は、オーディオに特化したユニークなAndroidタブレットだ。Bluetooth内蔵のスピーカーやヘッドフォンと組み合わせ、手軽なワイヤレスオーディオ環境を構築できるのが特長。また価格を抑えている点も見逃せない。

クリエイティブメディアの“ZiiO”

 ZiiOのタブレットは、画面サイズの異なる7インチ版と10インチ版があり、さらに内蔵メモリの容量でモデルが分かれている。今回試用した7インチ版は、8Gバイト版で2万4800円、直販限定の16Gバイト版でも2万7800円と、3万円を切る価格だ。ちなみに10インチタイプは8Gバイトで2万9800円、直販限定の16Gバイト版は3万4800円となっている。

 いずれのモデルもSIMは入らず、内蔵無線LAN(IEEE 802.11b/g)による通信が前提となる。また「Android Market」にアクセスできないといった制約(後述)もあるが、それを差し引いても安い。「iPad」は大きすぎるし、あまりお金もかけたくないが、Androidタブレットには興味があるという人にはピッタリだろう。

読書にはちょうどいいサイズ

 まずは外観と機能をおさらいしておこう。本体サイズは133(幅)×207.4(高さ)×13.7(厚さ)で重量は約400グラム。画面を縦にすれば、片手で無理なく保持できるサイズと重さだ。

オプションの専用ケースを装着。プラスチック然とした筐体はイマイチなので、ケースにこだわりたい

 画面解像度は480×800ピクセルで、例えばデジタルフォトフレームとしての使い方や、自炊した漫画を読んだりするのにちょうどいい。実際、7インチの画面は文庫本と比べて幅は1センチほど狭いものの、高さはほぼ同じだ。スマートフォンではスクロールしなければまともに読めなかった本もちょうどいいサイズで閲覧できる。もちろん、加速度センサーで画面の縦・横を判別して表示を自動的に切り替える機能もある。

前面上部にカメラを搭載(左)。背面下部にはステレオスピーカー(右)

 タッチパネルは抵抗膜方式。マルチタッチなどには対応しておらず、触れた感触も少しプニッとしている。iPhoneに慣れていたため、当初はかなり違和感を感じたが、考えてみればかつてPalmデバイスで慣れ親しんだ感覚である。それに気付いた途端、カラダがコツを思い出したのか、サクサク動かすことができるようになった。実際のところ、抵抗膜式は付属のスタイラスを使えば、iPhoneと指ではできない細かい操作も可能になるのだ(もちろん指でも操作できる)。

 前面上部には35万画素(VGA)のインサイドカメラ、本体下部にはステレオスピーカーを搭載している。OSはAndroid 2.1で、日本語入力用の「Simeji」は専用ポータルサイト「ZiiO Spase」経由でダウンロードできる。CPUは、クリエイティブメディアの関連会社であるZii LABSが開発したアプリケーションプロセッサ「ZMS-08」を搭載しており、ハイビジョン動画の再生も問題ない。

HDMIのコネクターもある(左)。ZiiOには音楽プレーヤーの「ZiiMusic」や動画再生ソフト「ZiiVideo」、写真閲覧ソフト「ZiiPhoto」などがあらかじめ導入されている(右)

 またインタフェースとして、micro SDスロットやUSB(ミニB)、小型HDMI端子も搭載。通常のHDMIコネクターに変換するケーブルは別売だ。

 再生できるフォーマットは、音楽がMP3、AAC、WMA9、FLAC、OGGなど、動画はMPEG-4、WMV9、MOVなど。もちろんAndroidなので、新しいアプリを追加して再生できるフォーマットを増やすこともできるだろう。

 通信には、IEEE 802.11b/gとBluetoothを利用する。Bluetoothはバージョン2.1+EDRで、A2DPプロファイルに対応しているほか、独自コーデックの「apt-X」をサポート。apt-Xは、楽曲データの圧縮・伸長からエラー訂正までを含む音楽伝送用コーデックで、音質と低遅延が特長だ。このapt-Xを生かしたワイヤレスの音楽再生がZiioシリーズの目玉となる。

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