描画のレスポンスを高速化――「Painter 12」発表会Painterが本気出した

» 2011年07月01日 00時00分 公開
[池田憲弘,ITmedia]
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ユーザーは「パフォーマンスの向上」を求めた

photo Painter 12

 コーレルは6月30日、ペイントソフト「Painter 12」日本語版を発表、同社直販サイトでダウンロード版の販売を開始した。パッケージ版は2011年8月5日に発売する。処理速度の向上などパフォーマンスの強化やUIの改善が行われた。

 この製品は、ハイエンドユーザー向けペイントソフトの最新版。今回のバージョンアップの目玉は、64ビット版WindowsSやマルチコアCPUに対応したことだ。使用できるメモリ容量やCPUコア数が増加したことで、作業の安定や高速化を実現し、長時間の作業を快適に行うことができるようになったとしている。

photo コーレル株式会社 代表取締役 堺和夫氏

 現行のバージョンでは描画をした際に、画面への反映が遅れるという問題点があったが、新バージョンではブラシのパフォーマンスがPainter 11に比べ3〜5倍改善され、スムーズな描画が可能となったとしている。発表会では描画の反応改善を示すデモに加え、サイズが大きな画像の拡大、縮小、回転の操作が1.5倍〜3倍高速化したことを示すデモが行われた。

 また、Painter 12では新しいUIを採用している。ブラシセレクタに履歴機能が追加、ブラシサイズの変更やカラーパレットの呼び出しをキーボードのショートカットで行えるようになった。また、画像拡大時に表示中のエリアを示すナビゲーションパネルを設置するなど、使いやすさを追求した仕様の変更が目立つ。これらのパネルやパレットの配置は自由に変えることが可能だ。

photo Painter 12のUI

 新バージョンでは、乾燥させるタイミングを自由に調整できる「リアル水彩ブラシ」や「リアル油彩ブラシ」などの新しいブラシを追加。これらは水分量や顔料量、定着率などを自由に設定可能で、本物に近い塗り具合を再現することができるとしている。

 画面を上下、左右で2分割/4分割し、片側に描画すると、反対側に同時に反転して描画される“ミラーペインティング”や画面を3〜12分割し、全てのエリアに同時に描画を行うことで、万華鏡のような模様を作製できる“万華鏡ペインティング”など、新しい描画機能も追加されている。

photophoto ミラーペインティングのデモ(写真=左)、万華鏡ペインティングのデモ(写真=右)

 そのほか、アンチエイリアスによる拡大/縮小/回転時の画質向上など、ユーザーの要望に応えた仕様の変更が多数なされている。対応OSは、Mac OS X 10.5以降とWindows 7/Vista/XP(XPは32ビット版のみ)。価格はダウンロード版、パッケージ版ともに通常版が6万2790円(税込み、以下同)。アップグレード版が3万1290円、特別優待版が5万2290円、アカデミック版が2万6040円だ。

 発表会では、イラストレーターの安倍吉俊氏がPainter 12を用いて、線画に色付けをするデモを行った。また、Painterで作られた作品をギャラリーで紹介していた。

photophotophoto イラストレーターの安倍吉俊氏(写真=左)。色付けのデモンストレーションの様子(写真=中央、右)
photophotophoto 色が塗られていない線画(写真=左)。30分でここまで塗り上げた、さすがプロ(写真=中央)。最終的にこのように絵になるという(写真=右)

※初出時にアカデミック版の価格を3万1290円としていましたが、正しくは2万6040円です。お詫びして訂正いたします。(7/1 11:52)

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