このように、新規開発の技術を積み重ねることで、今回のB10クアッドコアCPUモデルではTDP 45ワットというクアッドコアCPUの搭載を実現できた。その処理性能は大幅に向上している。パナソニックによると、同時に発表された2011年秋冬モデルのレッツノートB10店頭モデル(Core i5-2540M搭載)と比較した場合、単純に動作クロックだけを見れば、やや落ちるが、PCMark Vantageで測定したPCMarkのスコアでは、約1.9倍もの高速化が見られたという。
実際に、クアッドコアCPU搭載のB10プレミアムエディションで計測してみると(ただし、発売前のデモ機のため、製品とは異なる部分もある。また、メモリは16Gバイトと最大容量を搭載した状態だ)、PCMark VantageでのPCMarksスコアは13954で、2011年1月のレビュー記事で計測した2011年春モデルレッツノートB10の“6287”と比較して約2.2倍もの数値を叩き出した。そのほかは表を参照してほしいが、注目すべきはCINEBENCH R10の結果だ。動作クロックの差もあってか、Rendering(Single)では4861にとどまるが、Rendering(Multiple) ではクアッドコアの効果を発揮して、単純に4倍とはいかないものの、14625と3倍の数値を出している。
このように性能が大幅に向上したことで、実際の作業効率もより良好となった。個人的に使っているレッツノートS10で、普段は処理速度に不満を感じることはまったくなかったが、次元の違うレベルに達した今回のレッツノートB10のパフォーマンスを実際に目にしたことで、少し考えが変わったのも事実だ。
特にAdobe PhotoshopやAdobe Illustoratorを利用した作業においては、格段の違いを見せ付けられた。この2つのアプリケーションを中心に、いくつものプログラムを同時に利用しつつ、高解像度画像を編集したり、多彩なフィルタを適用しつつA1サイズのポスターを作成したりといった作業を行っているときにも、きびきびとした反応を維持してくれる。非常に快適であり、ストレスを感じることがまったくない。もちろん、これにはCPUの処理性能だけではなく、1920×1080ドットという広大な作業領域が貢献する部分も大きいだろう。また、クイックブートマネージャー設定時には最短で約12秒での高速起動が可能だ。
ベンチマークテストの結果 | |||
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PCMark Vantage Build 1.0.2.0 | PCMark | 13954 | 6287 |
3DMark06 Build 1.0.2 | 3DMarks | 4036 | 2636 |
CPU Score | 4350 | 3372 | |
CINEBENCH R10 | Rendering(Single) | 4861 | 5074 |
Rendering(Multiple) | 14625 | 10372 | |
CINEBENCH R11.5 | Open GL | 11.11 | 7.12 |
CPU | 4.51 | 2.69 | |
CrystalDiskMark3.0 | Read-Seq | 190.4 | 81.147 |
read-512K | 177 | 29.223 | |
Read-4K | 11.31 | 0.354 | |
Read-4KQD32 | 12.62 | 0.871 | |
Write-Seq | 177.5 | 80.871 | |
Write-512K | 148.9 | 29.247 | |
Write-4K | 23.23 | 0.889 | |
Write-4KQD32 | 31.12 | 0.888 | |
大幅な性能向上を遂げたB10クアッドコアCPUモデルに最も魅力を感じるのは、高い処理速度を要求する設計やデザインワークなどの専門的・技術的分野での作業に従事する人員や企業であることは間違いないだろう。しかし、現在では、一般的なビジネス作業、例えば、Webブラウザ1つをとっても、社内用Webアプリケーション、参考用Webサイトなど、多数のウィンドウ(タブ)を開きながら作業を行わなくてはならないケースも多い。もちろん、それ以外にオフィスアプリケーションの同時利用も必須といえるだろう。さらに、ソーシャル系のコミュニケーションがビジネスの世界でも浸透しつつあり、作業時に扱うアプリケーションや情報の量は増える一方だ。
なんとも厳しい時代ともいえるが、それが現実である。厳しいビジネスの世界で生き残るためには、B10クアッドコアCPUモデルのような“群を抜いて”頼もしい相棒を選ぶことも1つの手段となるに違いない。
パナソニックでは、15周年記念として枚数限定の特別デザインの天板を用意している。レッツノートの天板といえば、ユーザーが選択できる多数のカラーバリエーションを用意した、最も早いノートPCの1つで、今ではほとんどのノートPCベンダーが扱うカラーバリエーションラインアップのきっかけとなったともいえる。
S/Nシリーズではその特別バージョンとして、2011年の6月には3次元表面加飾仕上げを導入した立体感のある「ローカスライン」を限定200枚で発表して、レッツノートユーザーから注目されたが、現在は、ローカスラインに加えて、「アライメントグリッド」が加わった。アライメントグリッドは、シャンパンゴールドに、理知的で整然としたジオメトリック柄が立体的に浮かび上がるデザインで、斜線を取り入れたローカスラインとは趣が異なる直線的な格子パターンが特徴といえるだろう。
この限定200枚の天板を用意することで、レッツノートユーザーがさらに広がることは、まず間違いない。
レッツノート15周年を記念して、知的好奇心の高い20〜30代のビジネスパーソンを対象に、Facebook上でWebビジネス講座「ビジネス スキルアップ アカデミー」を開催している。第4回目は特別編として、講師にローソンの新浪剛史社長、モデレーターに一橋大学の米倉誠一郎教授を招いている。
配信先は、こちらのビジネス スキルアップ アカデミーから。
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提供:パナソニック株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年11月10日