NAS機能設定のためのソフトウェアは、内蔵のHDDと独立して記録されている。このため、HDDを装着するだけですぐ利用できる。HDDを組み込み、LANに接続して電源をオン。PCからブラウザでNASの管理画面(Webツール)へアクセスし、HDDのフォーマットを含めた簡単な設定を行うだけだ。
機能には、SMBサーバ(LAN内での基本ファイル共有機能)、WebDAVサーバ(外部インターネット経由でのファイル共有機能)、FTPサーバ、メディアサーバ(DLNA、iTunes)、BitTorrentなどを用意する。ネットワークに接続したRockDiskを探す「Net Tool」も配布されており、それを使えば簡単にサーバーソフトウェアのホーム画面にアクセスできる。
Webツールのサーバソフトウェア管理設定は、誰でもすぐに簡単にできるとまでは言えないかもしれないが、操作ガイドを見ながらであれば、基本的な機能は問題なく使うことができるレベルだ。また、“挑戦者BBS”でもユーザー同士の情報交換が行われているので、こちらを見れば解決できることもあるだろう。
ちなみに今回の検証中、iTunesサーバ機能において曲タイトルに漢字が使われていると文字化けする現象があったのだが、BBS内に管理画面のFTPサーバの文字コードを日本語(Japanese Shift-JIS cp932)に設定してプレイリストを再構築することで解決した──という書き込みがあり、その方法を参考に無事解決できた。
昨今、NAS製品でトレンドとなっている「スマートフォンなどからのリモートアクセス」(インターネット経由でのアクセス)に対応する点も、かなりの物欲ポイントだ。
スマートフォンやタブレットからは、「MyiSharing CloudSync」というアプリケーションを別途ダウンロードして活用する。本機側では、WebDAVサーバのアカウントを作成し、共有の設定を済ましておこう。
MyiSharing CloudSyncは、iPhone/iPadシリーズで利用できるiOS版とAndroid搭載スマートフォンで利用できるAndroid版がある。前者はApp Store、後者はAndroidマーケットから無料ダウンロードが可能だ。
MyiSharing CloudSyncは、主に4つの項目で構成されている。「アプリケーション」は、スマートフォンからファイルを自宅に設置したNASへアップロードできる機能。ここからスマートフォンのカメラを起動し、撮った写真や動画をそのままNASへ自動アップロードすることも可能だ。
アップロード先のフォルダは「プリファレンス」設定よりあらかじめ指定しておく。ここでは写真の圧縮率やダウンロードした画像/動画のスライドショー表示の間隔なども指定しておける。また、自宅にあるNASのファイルを表示/ダウンロードするには「マイサーバー」、NASからダウンロードしたコンテンツを再生するには「My Download」を利用する。
PCからのリモートアクセスは、myisharing.comのWebサービス(http://www.myisharing.com/)からアクセスする。ブラウザベースのUIであるため、ドラッグ&ドロップでフォルダごとまとめて……といった方法でのアップロード/ダウンロードは残念ながらできないが、外出先でも自宅のNASに保存するファイルへいつでもアクセスできるようになる。
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