Mobile World Conference(MWC)に合わせてバルセロナでMicrosoftのスペシャルイベント「Windows 8 Consumer Preview」が開かれた。その会場はMWC本会場から1時間以上も離れた場所に設けられ、かつ、日本の報道関係者の多くが、会場から“締め出される”という異常な状況の中で行われた。ここでは、その会場でMicrosoftが公開した情報を明らかにする。
米Microsoftは、2月29日(現地時間)、スペインのバルセロナで開催されているMobile World Congress 2012(MWC 2012)において、スペシャルイベントを開催し、同日より配布を開始したWindows 8の開発途上新バージョン「Windows 8 Consumer Preview」(W8CP)のデモストレーションを行った。なお、W8CPでは、新たに日本語を含む複数言語への対応が進んでおり、Preview WindowsのWebページ)からダウンロードできる。
W8CPは、2011年9月の「BUILD」カンファレンスで提供した「Windows 8 Developer Preview」(W8DP)の次のプレビュー版にあたる。W8DPは、開発者が主なターゲットだったこともあり、基本的な機能の実装にとどまっており、予告されていた機能の一部が実際に搭載されていなかったほか、W8DPを利用するためのアプリが配布されておらず、実際の利用を想定した評価が難しかった。
W8CPは、機能の実装がW8DPから進んでいるほか、搭載アプリの種類が増え、さらに「Windows Store」がオープンしたことで、ユーザーが「Metroスタイル」と呼ぶ新しい種類のアプリを実際に追加できるようになった。文字通り、一般ユーザー(Consumer)を対象としたプレビュー版といえるだろう。
まだ、開発版ということもあって、現在メインに利用している環境へ直接インストールするのは勧めないが、サブマシン、または、メインPC上の仮想マシンに導入して試すならリスクも小さいだろう。実際のインストール手順や注意については、PC USERですでに紹介している連載を参考にしてほしい。
機能面の強化が目立つW8CPだが、細かいユーザーインタフェースもブラッシュアップしている。例えば、「スタートボタン」を廃止して、スタートボタンのあった位置にカーソルを移動すると「スタート画面」のサムネイルを表示して、移動先が明示できるようになった。また、キーボード+マウス操作とタッチ操作で2種類の形状があった「Charm」メニューを1つに統一し、マウス操作でも右側からメニューを出現するようになった。(マウスカーソルを右上に移動する)。Charmに表示する「スタートボタン」の形状も変化しており、従来の4色配列のWindowsマークではなく、シンプルな「田」のマークになっている。
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