真空管×3+外付け電源の独特仕様、女性ヴォーカルが引き立つ絶妙サウンドに──DONY AUDIO「DN-68351」野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review(1/2 ページ)

» 2012年03月13日 11時00分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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真空管×3+外付け電源仕様──「DONY AUDIO」ブランドのUSB DAC搭載ヘッドフォンアンプ

photo DONY AUDIO/上海問屋「DN-68351」。価格は2万9999円だ

 上海問屋がなにやら本気を出してきた。同社はプレミアムクオリティとうたうオーディオ専門ブランド「DONY AUDIO(ドニー・オーディオ)」を立ち上げ、これまでの上海問屋ブランドに対し、オーディオ製品をメインとすること、さらに価格だけでなく音質や品質を重視したラインアップで展開していくようだ。

 そんなDONY AUDIOブランドより登場したUSB DAC機能搭載真空管ヘッドフォンアンプ/プリアンプが「DN-68351」だ。

 本機は3つの真空管をV字型に並べ、フロントパネルにVUメーター(音量感を示すメーター)を搭載した独特のスタイルが興味を引く。その雰囲気だけでもなかなか魅力的だが、詳細を見ると音質に関して「むむむ、これは」と、こだわっていると思える部分がいくつか存在する。

 真空管は、12AX7/6N1/6N2と、3つの異なるタイプを実装していた。回路図を見ると、音声信号の電圧増幅に12AX7を、6N1は電源回路に、そして6N2は信号を安定させる目的に利用しているようだ。ボディは真空管カバー以外に金属素材を採用し、高級感もなかなか。デスクトップで使いやすいサイズながら、独特の重量感、ひんやり感とともにかなりの所有満足度も得られることだろう。

 (※ 初出時、一部記述に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。お知らせいただきました読者の方、誠にありがとうございます。)

photophoto 機能別に1本ずつ、計3本の真空管を搭載する。何となくレトロ感があるオレンジ色に発光するVUメーターも実装する

 USB DACとしてはサンプリングレート 48kHz/16ビットまで対応と標準的なスペックだが、出力段にBurr-Brown製オペアンプ「OPA2604」を採用するなど、特にアナログ系回路に高品位志向のパーツを採用している。さらに、電源ユニットを本体と分離させた仕様も本格派の香りがする。電源は一般的なスイッチング方式ではなく、ノイズ特性で有利なトランス方式を採用し、オーディオ機器的なセオリーに沿っているのは興味深い。

photophoto トランス方式の電源は外付け仕様だ。内部の様子はこのような感じ。真空管の交換も行える
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