Windows 8が2012年10月26日に発売したが、“さっそく自分のPCにインストールしたぜ!”という人も多いと思う。タッチ対応のデバイスでなくとも、パフォーマンスの向上(起動時間の短縮など)やクラウドサービスとの連携強化など、Windows 8へのアップグレードで得られる恩恵は多い。
しかし一方で、Windows 8のスタート画面やピクチャーパスワードなど、タッチ操作で味わえるWindows 8の魅力があるのも事実。せっかくだから、Windows 8の機能を最大限活用したい――そんな理由でタッチパネル付き液晶ディスプレイに興味を抱いている人は少なくないだろう。
そんな中、デルはWindows 8発売に先駆け、Windows 8向けのタッチ対応液晶ディスプレイ「S2340T」を発売した。この製品は、23型フルHD液晶ディスプレイをベースに、10点マルチタッチに対応する静電容量式タッチパネルを搭載し、ディスプレイを設置面に対して水平になるまで倒せる機構など、Windows 8のタッチ操作に最適化された仕様を特徴とする。
本体サイズは562.2(幅)×218〜339(奥行き)×88〜415(高さ)ミリ、重量は10.5キロ。スタンドの背面から後ろに伸びるケーブルの分を考慮しても、奥行き30センチほどのスペースがあれば設置可能だが、ディスプレイを倒して使うことも視野に入れる場合、さらに広い設置スペースを用意する必要がある。画面を寝かせた状態での奥行きは339ミリだ。
スタンド部は多関節式のアームを採用しており、2カ所で角度を変えられる。ディスプレイの傾きはマイナス10度から90度(水平の状態)まで、アームの角度も水平から50度まで無段階で調節可能だ。
ディスプレイ部は表面に硬度7Hのガラスが貼り付けてあり、画面と周囲のフレームに段差がなく、シームレスにつながっている。そのため、Windows 8のスタート画面で、画面の右端から内側に向かって指を滑らせ、チャームメニューを呼び出したり、画面の左端から内側に向かって指を滑らせて、アプリケーションを切り替えたりといった操作も違和感なく行える。
液晶パネルは広視野角のIPS方式を採用し、カバーガラスを貼り付けているため、表面はグレア(光沢)仕上げとなる。画面サイズは23型ワイド(アスペクト比は16:9)、最大解像度は1920×1080ドット(フルHD)だ。輝度は270カンデラ/平方メートル、コントラスト比は1000:1(ダイナミックコントラスト比800万:1)、視野角は上下/左右で各178度、応答速度は中間階調域で8ms(オーバードライブ回路を搭載)だ。最大表示色は約1670万色で、色域についてはNTSC比(CIE1976)で82%、ほぼsRGB相当としている。
※CIE1976……CIE(国際照明委員会)が1976年に定めた色度図。
映像入力端子はスタンドの背面に配置する。端子はHDMIとDisplayPortの2種類で、外付けディスプレイとしてはハイクラスなユーザー志向だ。DVIかアナログRGBがあれば、汎用性は広がったと思う。
タッチ操作を行うには、PCとディスプレイをUSBケーブルで接続する必要がある。また、S2340TはUSB 3.0対応のハブ機能を有しており、スタンドの背面にアップストリーム×1(ディスプレイコントロール用)、ダウンストリーム×2、右側面にダウンストリーム×2のUSBポートを装備する。
スピーカーは、スタンドの左右側面に、出力5ワット+5ワットと大きめのステレオスピーカーを配置する。スタンドの背面にはギガビット対応LANポートも備えており、接続したPCを有線LAN経由でインターネットに接続可能だ。
このほか、200万画素のフルHD対応Webカメラとデュアルマイクも内蔵しており、これらの機能は、製品に付属するドライバをインストールすることで利用できる。
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