17.3型モンスターノートPC「NEXTGEAR-NOTE i970PA4-SP-W7」を駆るGF GTX 680MにSSD×2のRAID 0構成!!(1/2 ページ)

» 2013年01月17日 18時16分 公開
[小川夏樹(撮影:矢野渉),ITmedia]

究極スペックのA4フルサイズノートPC

「NEXTGEAR-NOTE i970PA4-SP-W7」は、Ivy Bridge世代のExtreme Editionと、GeFroce GTX680M、そして2台の512GバイトSSD(RAID 0)を搭載するゲーミングノートPCだ

 私事で恐縮だがつい先日、PCの買い替えで相談を受けた。その内容は、ある程度のゲーム(MMOやAVA、CSOといったFPS)を遊びつつ、それをキャプチャしながら配信したいという、なかなか欲張りな要求だった。予算は15万円以内というので10万円程度のG-TuneシリーズのデスクトップPCをススメたところ「ありがとう! でも欲しいのはノートPCなの!」と言われてしまった。

 聞くところによると、PC歴は小学校高学年から十数年で、いままで一度もデスクトップPCを使ったことがないという。ネトゲ歴は長く、RO(ラグナロクオンライン)を5アカウント使ってノートPC5台で回していたというのだからすごい。ということで、なるべくお買い得で、かつ満足できるスペックのノートPCとして、先日紹介したマウスコンピューターの「NEXTGEAR-NOTE i770SA1」をおススメしておいた。すぐ購入して大満足との返事をいただき、筆者も一安心である。

 このように、最近ではPCユーザーの中にノートPCをメインユースとして使うことを当たり前にする人たちが増えてきている。ひと昔前までは、同じ値段ならデスクトップPCのほうがパフォーマンス的に有利だったのだが、CPUやグラフィックス、メモリといったPCの性能を左右するパーツ類の性能差がデスクトップ用とノート用で縮まってきたことで、ノートPCで性能を追求する層も増えてきているのだと思う。

 そして、SSDの登場もかなり大きな影響を与えている。デスクトップPC用のストレージとして3.5インチのHDDがメインだったころは、ノートPC用のHDDは2.5インチHDDが主流で、3.5インチHDDと比べてかなり性能が低く、それが大きな足かせとなっていた。しかし、SSDが登場したことでデスクトップPCとノートPC用のストレージ性能の差がなくなった。さらに前述したようにCPUやグラフィックス性能もデスクトップ向けとノート向けでの差が少なくなってきており、その結果デスクトップPCとそん色ない性能を持つノートPCが増えてきたと言える。

 もちろんモバイル用途となると、これまた事情が変わってくるのだが、A4フルサイズのノートPCでは、中途半端なスペックの省スペースデスクトップPCを購入するくらいなら、いっそA4フルサイズのノートPCのほうがいいのでは? と思うようなケースも見受けられる。また、性能を追求していけばやはりデスクトップPCには適わない部分があるものの、究極までノートPCを突き詰めるとどういった仕様になるのか興味深いところだ。 

 今回紹介するモンスター級ノートPC「NEXTGEAR-NOTE i970PA4-SP-W7」(以下、i970PA4-SP-W7)は、ゲーミングノートの最高峰と言っても過言ではない究極の1台である。

フラットデザインにイルミネーション付きキーボードが光る

 i970PA4-SP-W7は、ツヤ消しのブラックにスクエアかつフラットなデザインという、G-Tuneノートらしいデザインだ。天板はブラックが映えるヘアライン風の加工が施され、精悍でスタイリッシュ、その存在を自己主張する力強さを感じさせる。

 1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイドの液晶ディスプレイと、テンキーまで備えたフルサイズのボディは、412(幅)×276(奥行き)×45.4(高さ)ミリ、重さが約4.1キロと非常に大柄だ。キーボード(日本語103キー)は、余裕のある約19ミリピッチを確保しており、各キートップの形状がほぼスクウエアなので打ちにくいということもない。キーストロークは約2ミリで打鍵感もしっかりとしている、キー入力のフィーリングは、歴代のマウスコンピューターのノートPCと比較してもトップクラスの反応で、非常に良好だと感じた。

ブラックで統一した外装は、天板にヘアライン加工を施した高級感のあるデザインだ(写真=左)。1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載する(写真=右)

 このキーボードだが、左/右/中央の3つのセクションで、LEDバックライトの色を変更できるようになっている。変更は管理用アプリケーションえを使う。また、LEDの点灯をランダムに変更したり、ウェーブのように点滅させたりといった指定も可能だ。こういった遊び心は、さすがゲーム用PCといったところだろう。また、FPSやTPSといったシューティング系ゲームでの移動用キーとして一般的な「W、A、S、D」キーには、上下左右の矢印が印字されている。

テンキー付きのキーボードを搭載。キーボードバックライトの色を3つのセクションで個別に設定できるのがユニークだ

モバイル最高峰の“Ivy Bridge”と、RAID 0構成の1TバイトSSDを搭載!!

 搭載するCPUは、Ivy Bridgeこと第3世代CoreプロセッサーのCore i7-3920XM Extreme Edition(3GHz)だ。物理コア数は4で、Hyper-Threadingによって8スレッドの同時実行が可能なほか、Turbo Boostによるクロックアップによって、1コア時に最高3.9GHzで動作する。ノートPC向けCPUとはいえ、Extreme Editionと銘打たれている通り、性能面での不満はまったくない。

 メインメモリは、8Gバイト容量のSO-DIMMモジュール(PC3-10600)が標準で4枚、計32Gバイト差さっている(デュアルチャネル動作)。チップセットの仕様上、搭載できる最大容量なので、メモリスロットに空きはないが、むしろ32Gバイトは多すぎるくらいで、これ以上増設する必要は皆無だ。

 なお今回の評価機が搭載していたOSは、64ビット版のWindows 7 Professionalだった。このモデルでは、完全な動作確認が取れていないWindows 8 ProやWindows 8は選べないようになっている。64ビット版のWindows 7であれば、Home PremiumやUltimateも選択できる。

CPUはIvy Bridge世代のCore i7-3920XM Extreme Edition(3GHz)だ。Turbo Boost時には最大3.9GHzまでクロックが跳ね上がる(写真=左)。チップセットはIntel HM77 Expressだ(写真=右)

 i970PA4-SP-W7の起動ドライブはSSDだ。しかも、高速さがウリのSamsung 840 Proシリーズの512Gバイトモデル2台をRAID 0構成にしている。容量は1Tバイトでアクセス速度は非常に高速。これ以上ないストレージ構成といえるだろう。

 また、グラフィックス機能も最高峰である。CPU内蔵グラフィックス機能(IGP)のIntel HD Graphics 4000のほか、外部GPUとしてGeForce GTX 680M(グラフィックスメモリは4Gバイト)を搭載。NVIDIAのGPU切り替え技術Optimusテクノロジーに対応しており、アプリケーションによってIGPと外部GPUがシームレスに切り替わる仕様だ。

CPU内蔵グラフィックスのIntel HD Graphics 4000と、外部GPUのGeForce GTX 680MXが搭載されている(写真=左)。

3基のUSB 3.0や多彩なビデオ出力を搭載

 インタフェース類は、必要十分なだけ用意されている。本体左側面奥から手前に向かってIEEE1394、ギガビットLAN、USB 3.0×2、USB 3.0/e-SATA兼用、メモリーカードスロットと並び、反対の右側面奥から、USB 2.0ポート×1、ライン入力、S/PDIF、マイクとヘッドフォン用端子を搭載する。この辺りのレイアウトは、下位の15.6型ワイド液晶搭載ノートPCシリーズとほぼ共通だ。

 一方、背面にはディスプレイ出力用としてDisplayPortとHDMI、DVI-Iがそれぞれ1基ずつ用意されている。また、液晶ディスプレイ上部に200万画素のWebカメラを内蔵するほか、無線LAN(IEEE802.11b/g/n対応)とBluetooth 4.0も搭載している。USB 3.0ポートが3つあるので拡張性は十分といった感じだ。

※記事初出時、外部ディスプレイとあわせて「3画面の同時出力」が行えると記述しておりましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

マウスコンピューター/G-Tune
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