ラトック「RAL-DSDHA2」でヘッドフォンのバランス接続を試す! あとルビジウムも野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2013年02月26日 20時37分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 USB DACにまつわるトレンドとして、一昨年は192kHz/24bit、昨年からはDSDフォーマットへの対応に注目が集まっているのは周知の事実だろう。実際、昨年秋以降はDSD対応対応製品がいくつも登場してきている。


 一方、ヘッドフォンにまつわるトレンドとしては、「バランス駆動」というものがある。一般的なヘッドフォンは、L+、R+、グラウンド(LR−)という3極のステレオ端子による接続を採用しているのだが、さらに音質を向上させるため、グラウンドを左右独立化させたうえ、R+、R−、L+、L−の4チャンネル出力でヘッドフォンを駆動しよう、というのが「バランス駆動ヘッドフォン」の基本的な仕組みとなっている。ちなみに、こういった製品には接続にXLR端子を利用することが多いが、特に決まったレギュレーションがあるわけではなく、メーカーによっては独自のコネクターを使っていたりもする。

 そんなUSB DACのトレンド、ヘッドフォンアンプのトレンドの両方を取り入れた、最新トレンドの集大成といえる製品が、このラトックの「RAL-DSDHA2」である。

ラトックシステムの「RAL-DSDHA2」。DSD 2.8MHzおよびリニアPCMの192kHz/24bitまで対応。価格は12万円

 入力はUSBのみという、シンプルな構成を持つ「RAL-DSDHA2」だが、その分スペックや音質面に関するこだわりは強い。オーディオファンの間から根強い人気を持つ高級DAC、Wolfson「WM8741」を搭載、PCM音源の192kHz/24bit対応はもちろん、DSD音源もDoP(DSD Audio over PCM Flames)方式によるネイティブ再生に対応。このほかにも、プラスとマイナスを完全分離したうえ出力コンデンサレスのOCL回路構成や、プロユースのゲインコントローラーPGA2320、高スルーレートのFET入力OPアンプ、インピーダンス特性を追求した4層基板レイアウト、デジタルとアナログで完全分離した電源パートを採用するなど、音質に関する追い込みは徹底したものがある。

 さて、肝心の出力はというと、バランス駆動と標準タイプそれぞれ1つずつ、計2系統のヘッドフォン出力に加えてアナログRCA出力も用意。一般的なUSB DACとしても利用が可能だ。またボリュームに関しては、アナログRCAを含めたメイン出力に電子ボリューム、バランス駆動、標準タイプのヘッドフォン出力それぞれに個別のアナログボリュームを付属するという、ユニークな構成を持ち合わせている。

フロントパネルにバランス駆動と標準タイプのヘッドフォン出力(左)。背面にアナログRCAとUSB入力。その横にあるのは、外部クロック使用時に使う10MHz正弦波入力のBNC端子だ(右)

 さらに興味深いのが、外部クロックを利用できることだ。「RAL-DSDHA2」にはアシンクロナス動作のための独立した高精度クロックが搭載されているが、10MHz正弦波入力のBNC端子も用意。ルビジウムクロック「RAL-RbOSC1K」などを利用することで、さらなる高音質が実現できるという。

LEDインジケーター

 アルミ製フロントパネルをはじめとする金属筐体をもつ「RAL-DSDHA2」は、メタリックシルバーというRATOC共通のイメージカラーもあってか、なかなか上品な雰囲気が漂う。メインとバランス/標準それぞれに独立したボリュームを持つため、フロントパネルにボリュームノブが3つ配置されるという、ユニークなデザインだが、違和感や安っぽさは感じない。

 一方、ボディサイズはというと、300(幅)×217(奥行き)×60(高さ)ミリ(突起部含まず)と、オーディオコンポーネントとしては小柄、デスクトップ用としては大柄という、こちらも個性的。ただし、オーソドックスな箱形ボディーのため積み重ねが可能なので、実際の設置性はそれほど悪くない。必要とあれば、デスクの上でも工夫次第で何とか設置できそうだ。

 RATOCおなじみ、動作状況がひと目で分かるLEDインジケーターは、相変わらず便利。特に今回、主にプレーヤーやOS的な問題で、セットアップにちょっとした手間が必要となるDSD形式の再生を試みたので、現在の状況がひと目で分かるのは大変ありがたかった。バランス駆動と標準では音量が自然と異なってくるため、それぞれに独立したボリュームが用意されているのも便利だった。

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