サイバーリンクは4月2日、マルチメディアプレーヤー「PowerDVD 13」を発表、同日よりダウンロード販売を開始した。最新版では、Blu-rayやHD動画のアップスケーリングをはじめ、起動・再生開始時間の高速化、マルチプラットフォーム(Windows、Android、iOS)のホームネットワーク連携など、60を超える新機能を搭載したのが特徴だ。
製品発表会に登壇したサイバーリンク代表取締役社長のピーター・リン氏(Peter Lin)は、PowerDVD 12の発売から約1年、世界で唯一のクロスプラットフォーム再生ソリューションとしてさらに多くの時間を費やし、機能をブラッシュアップしたと語り、「(PowerDVD 13は)エンターテインメント的にもかなり強化した。(光学)ドライブがなくても是非持って欲しいメディアプレイヤーになった」と紹介した。
続いて、同社シニアマネージャーの相蘇和貴氏が新機能の詳細を説明した。今回のPowerDVD 13では「技術的に素晴らしいプレーヤーであること」「直感的な操作が可能で使いやすいこと」「マーケットリーダーとしてユーザーの期待を超えるものであること」の3点を主軸に開発を行ったと語り、デモを交えながらそれぞれに対応する機能を披露した。
まず1つ目のポイントは、HD解像度を超えるムービー再生品質の実現だ。今回4K UHD(3840×2160ドット)映像の再生に対応したほか、従来DVDでのみ適用できた同社の超解像技術「TrueTheater」がBlu-rayやHDビデオもサポートし、WQHD(2560×1440ドット)ディスプレイでのアップスケーリング再生が可能になった。また、超高解像度ディスプレイで表示する際は、文字が小さすぎて見えづらくならないよう自動的に文字を拡大(2段階)するなど、ユーザーインタフェースも改良されている。
2つ目は快適な操作性。特に起動や再生開始までの時間短縮は、PowerDVDユーザーの92%が要望していた改善だったという。具体的にはBD-LIVEバイパス技術により、Blu-rayコンテンツの再生までにかかる時間を58%短縮したほか、シークバーのスライドでサムネイルを表示するインスタントシークや、フォルダ内の写真/動画をフォルダアイコン上のスライドバーで確認できるインスタントビュー、再生中のビデオを拡大表示するインスタントズームなどが加わっている。
3つ目のポイントは、Windows 8のタッチ操作に最適化したユーザーインタフェースや、ビデオファイルが可能になったシネマモード、およびクロスプラットフォーム対応だ。ホームネットワーク機能は、各種デバイスからのストリーミング再生やデバイス間での同期、録画した番組の再生(DTCP-IP)、GPU支援を利用したハードウェアトランスコードなどを網羅する。
このほか、写真(RAWフォーマットにも対応)/動画を問わずフォルダ内のコンテンツを連続で一気に再生できるようになったほか、ミニチュアのUIを含む3種類の音楽プレーヤー表示、ユーザーインタフェースのカスタマイズ設定など、ユーザーの好みに応じてより使いやすくするさまざまな工夫が施されている。
ダウンロード版のラインアップと価格は、「PowerDVD 13 Ultra」が1万1800円、「PowerDVD 13 Ultraアップグレード版」が8800円、「PowerDVD 13 Pro」が9500円、「PowerDVD 13 Deluxe」が6980円、「PowerDVD 13 Deluxeアップグレード版」が4680円。また、4月12日よりパッケージ版の店頭販売も行われる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.