Google、WebKitに代わる新レンダリングエンジン「Blink」を発表

» 2013年04月04日 09時39分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは4月3日(現地時間)、ChromiumプロジェクトのWebレンダリングエンジンを従来のWebKitからフォークしたオープンソースの「Blink」に切り替えると発表した。

 WebKitは、Google Chromeの他、米AppleのSafariやノルウェーのOperaが採用しているオープンソースのレンダリングエンジン。GoogleはWebKitプロジェクトの中心的な存在だ。

 GoogleはBlinkへの切り替えの主な理由として、ChromeでWebKitベースの他のWebブラウザと異なるマルチプロセスアーキテクチャを採用していることが、WebKitとChromiumの双方のコミュニティーの複雑さを増加させる原因になっており、イノベーションのスピードを減速させてきたことを挙げた。

 また、Blinkの目標の1つはWebアプリの高速化を可能にすることという。Googleは、かつてオープンソースのJavaScriptエンジン「V8」で成し遂げたことを、Blinkによってネットワーキング、レンダリング、レイアウトでも達成したいと説明する。

 Blinkは立ち上げ段階ではWebKitとあまり変わらないが、長期的には安定性が高まり、バグが減るとしている。この移行に関しては、他のWebブラウザベンダーと密接に協力していくという。Operaの従業員、ブルース・ローソン氏の個人ブログによるとOperaもBlinkを採用するという。

 なお、米Mozillaと韓国Samsung Electonicsは同日、AndroidとARMに対応する新しいWebレンダリングエンジン「Servo」を発表した。

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