変形合体ではなくシンプルに。すべてのことをこれ1台で――。
ASUSTeK Computer(ASUS)の7型Androidタブレット「Fonepad ME371MG」は、タブレット端末としては珍しく音声通話機能を備えているのが特徴だ。
同社が2013年1月に発売した「PadFone 2」は、スマートフォンと専用ドッキングステーションが合体する変形機構を採用し、通話機能とタブレットの操作性を両立させていた。これに対し、同社が2013年4月25日に発売したこのFonepadは、合体や変形の機構を採用せず、タブレット自体に3G通話機能を搭載したモデルだ。SIMロックフリー仕様だが、携帯電話キャリアの取り扱いはないため、microSIMカードはユーザー側で用意する必要がある。
また、Intelの普及価格帯・新興国市場向けスマートフォン用SoC(System-on-a-Chip)のAtom Z2420(開発コード名:Lexington)を搭載しており、通話機能を備えつつも実売2万9800円前後と価格を低く抑えているところも見逃せない。まずは外観から見ていこう。
ASUSの7型Androidタブレットといえば、Googleと共同開発した「Nexus 7」が有名だが、FonepadはこのNexus 7とほぼ同じサイズと言っていい。本体サイズは120.1(幅)×196.6(高さ)×10.4(厚さ)ミリで、重量の公称値は約340グラムだ(Nexus 7は幅120×高さ198.5×厚さ10.45ミリ、重量約340グラム)。重量は実測で318グラム(microSIMカード未装着時)と公称値よりもやや軽かった。
背面はアルミニウムを採用しており、さらさらとした手触りだ。片手での握りやすさは背面全体に滑り止めのディンプル加工を施したNexus 7のほうが上だが、デザインの美しさは金属の質感を楽しめるFonepadのほうが勝る。
背面上部には300万画素のカメラとマイクがある。Android 4.xを搭載するような比較的新しい7型Androidタブレットにおいてはリアカメラを搭載する機種が意外と少なく(FonepadはAndroid 4.1.2)、Nexus 7も非搭載だった。アウトカメラはオートフォーカスや720pムービーの撮影に対応する。ディスプレイの上部にあるインカメラは120万画素だ。
※記事初出時、背面の材質をマグネシウムとしていましたが、正しくはアルミニウムです。お詫びして訂正いたします(2013/5/03 0:00)
背面上部のカバーを取り外すと、microSIM/SDHC対応microSDカードスロット、そして端末がフリーズした際に使うリセットボタンが現れる。本体のストレージ容量が8Gバイトしかないので、microSDカードでストレージを拡張できるのはありがたい。欲を言えばSDXCに対応しているとなお心強かった。
このほかに本体搭載のインタフェースは、下面にMicro USBとヘッドフォン出力を配置し、センサー類はGPS、デジタルコンパス、外光センサー、加速度センサー、近接センサーを内蔵するなど一般的な7型タブレットとして不足のない仕様だ。
通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LANとBluetooth 3.0を装備。3G通信機能は、GSM/EDGE(2G)が850/900/1800/1900MHz、W-CDMA(HSPA+/3G)が850/900/1900/2100MHzをサポートする。
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