以前、フィリピンのプリペイドSIMカード事情を「フィリピン・マニラ 2011年編」としてまとめたが、当時は手軽にプリペイドで利用できるのは3Gだけであり、サービスが始まったばかりのLTEは回線契約が必要なポストペイド型のみ。海外渡航者は基本的に利用はできなかった経緯がある。
では2013年8月現在はどうだだろうか。フィリピンはもともとプリペイド利用者が大多数を占める国だが、2013年になってから最大手事業者のSmartがプリペイドによるLTEの提供に踏み切った。フィリピンはプリペイドSIMカードの購入に身分証明書提示やユーザー登録が不要。現地到着後、海外渡航者もプリペイドでのLTEサービスを簡単に利用できるようになった。
とはいえ、LTEのカバーエリアはまだ狭い。SmartのWebサイトでは国内のカバ−エリアを都市別にチェックできるのでちょっと見てみてほしい。
これによると、マニラなど各都市の繁華街を中心にLTEエリアが整備されてきてはいるようだが、もちろん全土をカバーする状況ではない。都市の一部でLTE、それ以外のエリアは3Gないし2Gで利用することになる。重ねて、フィリピンは固定回線がすこぶる遅く、ホテルのインターネットサービスも低速なことが多い。LTEが利用できるならばより快適なネットアクセスが可能になるはずである。
今回は2013年8月中旬にマニラへ訪れたのだが、SmartのプリペイドLTEサービスは1〜2カ月前に始まったばかりのようで、ネット上にも情報はまだ少ない。SmartのWebサイト情報によると、LTEプリペイドSIMカードは売価が350フィリピンペソ(日本円換算約762円、2013年8月28日現在 以下同)で、7日間のデータ定額料込みとなっている。
LTE対応のUSBモデム+SIMカードのセットは5995ペソ(約1万3052円)、LTEルータとSIMカードのセットは6995ペソ(約1万15229円)だ。おそらくこの価格はSIMロックなしのものと思う、SIMロックフリーのLTE端末は前回紹介した香港と同様に価格はそこそこ高いのだが、現地でもLTE端末とSIMカードを普通に購入してプリペイド利用することはできそうだ。
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