10.6型ワイドと珍しい画面サイズのフルHD液晶ディスプレイを搭載したボディは、本体サイズが約275(幅)×173(奥行き)×13.5(高さ)ミリ、重量が約907グラム(実測値で912グラム)で、Surface Proと同じだ。
ボディはSurfaceシリーズ共通のVaporMg(ベーパーマグ:マグネシウム蒸着加工の金属ボディ)を継承しており、持ったときの質感、剛性感ともに高く満足できる。丸みを帯びたフォルムが多いタブレットの中で、直線的でフラットなデザインに仕上げているのも目を引く。編集部内でもSurfaceシリーズは「実物を見たら予想以上によかった」との感想が多く、そのたたずまいから伝わるソリッド感が好印象だ。
Surface Pro 2はUltrabookで主流のパワフルなCPUを搭載するため、2つのファンを内蔵しているが、背面パネルをわずかに浮かせて隙間を作り、上部に向けて排気する設計となっている。ボディの厚みはあるが、外装に武骨な通風口やスリットなどはなく、見た目にファンの存在を意識させないデザインは素晴しい。
とはいえ、厚さ13.5ミリ、重さ約907グラムのボディである。バッグの中に入れて持ち歩くぶんには苦にならないが、片手で持って使うのは数分が限界だろう。この点は、厚さ8.9ミリ、重さ約676グラム(実測値で642グラム)のSurface 2をはじめ、10インチクラスの標準的なタブレットと同じ携帯性というわけにはいかず、フルの64ビット版Windows 8.1 Proが軽快に動作する高性能とのトレードオフとなる。
携帯性の面ではWindows 8.1のInstantGo(旧称:Connected Standby)に対応しておらず、スリープ中に音楽を聴いたり、メールやインスタントメッセージの着信を通知できないのは、Microsoft純正Windowsタブレットとして少々残念な部分だ。
もっとも、Surface Pro 2は背面に本体を自立させるキックスタンドが備わっているので、置き場所さえあれば、手軽にタッチ操作が行える。Surface Proはキックスタンドのチルト角度が固定だったが、Surface Pro 2では2段階の調整に対応し、従来と同じ24度(設置面から114度)に加えて、40度(設置面から130度)まで開くようになった。これにより、ローテーブルや膝の上など低い位置で使う場合の視認性が大きく向上している。
大きく幅が広いキックスタンドは、厚さと重さが増す原因になっているが、膝の上に置いてもそれなりに安定してタッチ操作やキーボードカバーが利用でき、使ってみると存在意義を実感する。一度キックスタンドに慣れると、他のタブレットを裸で使っているときに不便だと感じてしまうほどだ。
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