レビュー
» 2013年12月06日 11時45分 公開

新旧比較:Haswell搭載NUC見参!! USB 3.0とGbEで「可能性」が大幅アップ! (2/2)

[石川ひさよし,ITmedia]
前のページへ 1|2       

CPU、GPUともにHaswell搭載を実感するパフォーマンス

 それでは、ここからはベンチマークでパフォーマンスを計測していきたい。OSは、最新ということならばWindows 8.1を用意するところだが、今回はベンチマークの都合上、64ビット版Windows 8 Proを用いた。

 D54250WYKの搭載するCPU「Core i5-4250U」は、CPU-Zによると、TDPが15ワット、コア電圧が0.896ボルト、L3キャッシュは3Mバイトとなっている。一方、GPU-ZによるGPU仕様は「Intel HD 5000」で、EUは40基搭載している。GPUクロックは定格200MHz、最大1GHzとなる。

 なお、Core i3モデルの「D34010WYK」はIntel HD 4400のEU20基となるので、このあたりでグラフィックス性能が大きく変わることになる。いわば、D34010WYKは従来のIvyBridgeのCore i7レベル、D54250WYKは大きくグラフィックス性能が向上したモデルといえるだろう。Haswellの強化ポイントの最たるものがグラフィックス機能であることからも、Haswellを満喫するならCore i3モデルよりもi5モデルのほうがよい。

アイドル時のCPU-Z(画面=左)とCINEBENCH R15 Multi CPU実行中のCPU-Z(画面=右)。マルチスレッド時でのCPUクロックは2.3GHz前後で推移していた。

GPU-Z(画面=左)とデバイスマネージャーで見たD54250WYK評価キットのハードウェア構成(画面=右)

以前レビューした「DC3217BY」(Core i3-3217U)より、グラフィックスが低く、ゲーム用グラフィックスが高い

 Windows エクスペリエンスインデックスのスコアは、プロセッサが6.9、メモリが7.5、グラフィックスが5.3、ゲーム用グラフィックスが6.5、プライマリハードディスクが8.1となった。HDDとメモリが突出しているが、ここはユーザーが変更できるところ。肝心なのはプロセッサとグラフィックスだが、実は従来モデル「DC3217BY」(Core i3-3217U)よりもグラフィックスの値が0.1低い。ただし、プロセッサ(DC3217BYでは6.3)とゲーム用グラフィック(DC3217BYでは6.3)は従来モデルを上回っており、グラフィック値の低下は低省電力化のための措置であると考えられる。

 CINEBENCH R11.5では、Multi CPUが2.52、Single CPUが1.15となった。Core i3-3217U 1.8GHz駆動の従来モデルを当然、軽く上回っている。CINEBENCH R15では、Multi CPU時が232CB、Single CPU時が102CBとなった。Multi CPU時のクロックを計測してみると、2.3GHz近くで推移しており、これがパフォーマンスアップの大きな要因であると考えられる。

CINEBENCHのスコアは、デスクトップCPUと比べるとクロックが抑えられているぶん低いが、それでもR11.5で従来モデルのDC3217BYより大幅に向上している(画面=左)。R15は、比較対象がないもののMulti CPU時で232CBが記録できた(画面=右)

 PCMark 7のスコアは、4954 PCMarksで、DC3217BY時の4171 PCMarkよりも大幅アップを実現した。PCMark 8では、Homeスコアが2756、Creativeスコアが2522、Workスコアが4200となった。Haswellでグラフィックス性能が向上したものの、やはり統合グラフィックス機能なので2Dがメインであり、2D作業中心のWorkはスコアが高め、3Dが関わってくるHomeやCreativeはスコアが低めとなっているようだ。

 逆に、オフィス業務であれば十分なパフォーマンスがこのサイズで実現できているともいえる。3Dパフォーマンスはせいぜい「そこそこ」レベルだが、これを3DMark 11で計測してみるとE1836 3DMarksだった。DC3217BY時はE1129だったため、2倍まではいかないが大幅に向上した。合わせて最新版3DMarkのスコアも紹介すると、Ice Stormが34566、Cloud Gateが4330、Fire Strikeが702となった。

PCMark 7のスコアはCore i3-3217Uモデルよりも大幅アップ(画面=左)。3DMark 11のEntryスコアも1.6倍に向上した(画面=中央)。3DMarkは、DirectX 9レベルならそこそこ楽しめそうなスコアだ(画面=右)

PCMark 8の結果は、オフィス用途なら十分に快適が得られそうな結果。一方、ホーム用途やクリエイティブ用途では、2Dに限定されそうな印象だ(左からHome、Creative、Work)

 ストリートファイターIVベンチマークでは、1366×768ドット程度までなら標準設定で60fps近くとなり、解像度とオプション次第で軽めのタイトルが楽しめそうな印象。MHFベンチマーク【大討伐】は、低解像度でもまだ少々グラフィックがカクカクするシーンが見られた。また、ドラゴンクエストXベンチマークでは、1280×720ドットの標準画質で「快適」が、1920×1080ドットの標準画質で「普通」が得られている。ただ、「普通」では「グラフィックス設定や解像度を少し下げると、快適に動作すると思われます」なので、楽しめるギリギリのラインといったところだ。

ドラゴンクエストXベンチマーク(画面=左)とストリートファイターIVベンチマーク/MHFベンチマーク【大討伐】の結果(画面=右)

 ファイナルファンタジーXIVベンチマークも1280×720ドット、標準品質なら「やや快適」という判定。ただし28fps程度なので、少し高負荷なシーンでは描画がカクカクしだすので、ストレスに感じた。ほか、信長の野望 創造ベンチマークはフルHDの最高画質設定でもおよそ40fpsで推移し、こちらなら十分に楽しめそうだった。

 なお、動作音に関しては、従来モデル同様の冷却機構を採用しているため、負荷がかかるとやや耳障りなファンノイズが聞こえてくる。また、3DMarkやPCMarkなどのベンチマークを連続稼働させると、熱暴走する傾向は変わらないようだ。ただ、mSATA SSD部分に熱伝導シートが張られるなど、それなりの対策はされているようで、一般的な利用方法での不安は感じなかった。

インタフェースの強化で従来モデルの不満が一気に解消!

 あいかわらず、NUCは小さい割にmSATA SSDとDDR3 SODIMMを組み込むだけ(必要に応じて無線LANカードも)の手軽さで簡単に組める。そのうえ、HaswellのCore i5とIntel HD 5000という組み合わせとなったことで、パフォーマンスの向上はハッキリと感じられる。統合GPUに限られるため、ゲームではまだまだ2D中心、あるいはシミュレーションなど、かなり軽めのタイトル中心の楽しみ方になりそうだが、高望みをしなければ案外快適だ。

 それよりも、新モデルはインタフェースの強化が1番のポイントだ。USB 3.0が4ポートもあるため、外付けによる拡張での快適度が増し、LANポートを備えたことで自宅サーバとして使うにも十分なネットワーク帯域を得ることができる。かつて弱点だったところの多くが改善され、可能性が大幅に広がったのだ。

 ただし、実はDisplayPortがThunderbolt対応ではない通常のDisplayPortになってしまっている。ThunderboltはIntelが旗振り役なのだが、さすがにインタフェースの強化に対し詰め込むスペースがなかったのだろうか。少し惜しいところだが、USB 3.0で補える部分ではあるし、実質的にマイナス要素とはいえないだろう。D54250WYKならそれだけで十分に満足できるPCを組むことができる。この冬のセカンドPCとしてオススメしたい。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう