「HP ENVY 17-j100 Leap Motion SE」――手振りで操れる“タッチの次”を先取りしたノートPCはアリか?最新PC速攻レビュー(1/4 ページ)

» 2013年12月30日 18時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
ココが「○」
・手振りで操作できるLeap Motion搭載
・クアッドコア&外部GPUによる高性能
・4スピーカー+サブウーファー内蔵
ココが「×」
・液晶ディスプレイの上下視野角が狭い
・Leap Motionの搭載部がやや右寄り
・SSD搭載の構成が欲しいところ

はじめに:話題の3Dモーションコントローラーを内蔵した17.3型ノートPC

日本HPの17.3型ノートPC「HP ENVY 17-j100 Leap Motion SE」。HP Directplusでの直販価格は12万9990円から

 日本ヒューレット・パッカード(HP)から登場した「HP ENVY 17-j100 Leap Motion SE」は、17.3型ワイドの大画面液晶ディスプレイを搭載したノートPCだ。しかも、画面に触れずに空中で手や指を動かして操作できる3Dモーションコントローラーの「Leap Motionコントローラー」を内蔵している点で、他のノートPCとは大きく異なる。

 CPUにはクアッドコアのCore i7-4702MQ(2.2GHz/最大3.2GHz)、外部GPUとしてNVIDIA GeForce GT 750M(グラフィックスメモリ4Gバイト)を搭載し、動画編集などクリエイティブな用途や3D描画性能を必要とする3Dゲームまで幅広い用途に対応できる。GeForce GT 750MとCPU内蔵グラフィックスのIntel HD Graphics 4600をアプリケーションごとに自動で使い分けることにより、性能と消費電力を最適化するNVIDIA Optimus Technologyも搭載している。

 その他の主要なスペックは、BTOでカスタマイズが可能だ。メモリは最大16Gバイト、HDDは最大2Tバイト(1Tバイト×2)までで、Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブ、802.11acの無線LAN+Bluetooth 4.0など、ハイスペックな構成が可能だ。OSは64ビット版のWindows 8.1だけでなく、8.1 Proも選択できる。

 液晶ディスプレイは17.3型ワイドと大画面で、解像度は1920×1080ドットのフルHDだ。10点マルチタッチ対応のタッチパネルを搭載し、画面に直接触れて操作できるほか、右パームレスト部にLeap Motionコントローラーを内蔵しており、画面にもキーボードにも触れずに空中のジェスチャーだけでPCを操作できる。また、Beats Audioブランドのクアッドスピーカーとサブウーファーを内蔵しており、低音の効いたパワフルなサウンドが楽しめるのも特徴だ。

ボディと製品概要:エレガントな金属ボディに高性能を内蔵

 まずはHP ENVY 17-j100 Leap Motion SEの概要を写真とともに見ていこう。

ボディはシルバーとブラックのツートーンカラーを採用し、シンプルな仕上がり。アルミニウム製のパームレストと天面は、きめ細かな明るいシルバーの塗装で、サラッとした手触りだ。ヒンジ側はシャープにカットしている一方、手前側は丸みを持たせた外観だ
17.3型ワイド液晶ディスプレイは、フルHD(1920×1080ドット)表示に対応(写真=左)。表示品質はごく普通の水準だ。輝度は十分だが、発色はややあっさり目で色味はわずかに青が強い。TNパネルとしては左右の視野角が広めだが、やはり正面以外から見ると色味が変化する。Windows 8.1の標準dpi設定(96dpi)でもアイコン、テキストとも十分な大きさで表示される。画素数そのままの広大な作業領域をフルに生かせる一方、画素密度は約127ppiと平凡で、特に精細な表示ではない。液晶ディスプレイの角度は125度程度まで開く(写真=右)。TNパネルということもあり、低い位置に置くと表示が少々見づらい
キーボードベゼルはフラットなイメージを強調したデザインだ。アイソレーションタイプのテンキー付き6列キーボードを装備し、キーピッチは約18.7(横)×18.7(縦)ミリ、キーストロークは約1.5ミリとなっている(写真=左)。特に変則的な配置はない。Enterキーとテンキーとの間隔は約5ミリほど。通常よりもわずかに離れている程度だが、全体のサイズに余裕があるため、ミスタイプしやすいほどではない。キーボードにはバックライトも内蔵している(写真=右)
最大の特徴である「Leap Motionコントローラー」は、パームレストの右側に指紋センサーとともに黒いバーで配置されており、デザイン的にあまり違和感がない(写真=左)。外部GPUのNVIDIA GeForce GT 750M(4Gバイト)と、CPUに統合されたグラフィックス機能のIntel HD Graphics 4600を、アプリケーションごとに自動的に使い分けることで、性能と消費電力を最適化するNVIDIA Optimus Technologyに対応する。設定はNVIDIAコントロールパネルで確認でき、使い分けの設定をカスタマイズすることも可能だ(画像=右)
Beats Audioブランドのサウンドシステムを搭載。底面の奥には「Beats Audio」ロゴ入りのサブウーファーがあるほか、放熱用のスリットが多く開いている(写真=左)。底面の手前側と、パームレスト面のキーボード奥に2つずつのスピーカーを内蔵したクアッドスピーカー+サブウーファー構成を採用し、クリアでパワフルなサウンドを再生する。再生/録音環境を最適化するユーティリティも導入されている(画像=右)
前面(写真=左)と背面(写真=右)に端子類は何も配置されていない。前面側に丸みを持たせたフォルムは、液晶ディスプレイを閉じた状態で正面から見たとき、大きさの割に威圧感を感じない。シャープな造形の背面も高級感があり、シンプルに見えてなかなか奥が深いデザインだ
左側面には手前側からSDXC対応SDメモリーカードスロット、2基のUSB 3.0ポート(1基は電源オフチャージ対応)、1000BASE-Tの有線LAN、HDMI出力、排気口、セキュリティロックポート(盗難防止用ワイヤー取り付け穴)も装備している(写真=左)。右側面は手前側からヘッドフォン/マイク兼用端子、2基のUSB 3.0、トレイ式のBlu-ray Disc(BD-RE)ドライブ、そして奥の邪魔になりにくい場所にACアダプタ接続用のDC入力が並ぶ(写真=右)。評価機はIEEE802.11b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0+HSも搭載した構成だ
底面の6セルバッテリー(公称で約5時間30分駆動)は着脱できる構造だ(写真=左)。ACアダプタは出力120ワットと大容量で大型だが、薄くまとめている。バッテリーを外し、ネジを1本外すと、中央部のカバーを開いて2基のメモリスロットと2.5インチベイにアクセスできる。2.5インチベイは2基あり、BTOでは最大で2Tバイト(1Tバイト×2)の構成が選べる。さらにmSATAスロットにキャッシュ用SSD(24Gバイト)の追加も可能だ(※カタログスペックに記載はあるが、現時点では購入ページの選択肢に表示されていない)。ただし、2.5インチベイのSerial ATA接続には専用のフラットケーブルが必要なため、ユーザーが自己責任でHDDやSSDを追加するのは難しそうだ

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