キーボードは10.1型ディスプレイ採用ボディに合わせたコンパクトなサイズではあるが、配列はごく一般的で、主要なキーに限ればピッチが13.3ミリ、ストロークが約1.5ミリ確保している。サイズのわりに打ちやすい。ただし、最上段のファンクションキーとカーソルキーの上キーと下キーは縦が短い。また、全角/半角キーやBackspaceキーは横が狭い。とはいえ、1週間に満たない評価作業期間でも10.1型ディスプレイ搭載ノートPCに合わせた指運びが身につけば、タイプミスはかなり抑えることができた。
タッチパッドは10.1型ディスプレイ搭載モデルにしては大きい。手前の左右がそのまま左右クリックボタンになる。ちゃんとクリックに応じて傾く。
HP Pavilion x2 10のスタンドカバーは、3カ所に折り目があり、これを折り曲げて本体に角度をつける。折り目部分の端にはマグネットがあり、本体裏蓋部分に固定できる。なお、裏蓋部分でマグネットに反応するのは3カ所だ。ただ、1つは収納時に伸ばした状態で張り付く位置なので、残る2カ所で角度調節を行う。
日本HPの製品紹介では、折り目の端の部分を外側に折り、角度を調整しているが、実機で試したところ、折り目を内側に(マグネットが裏側になる)しても固定できたほか、マグネットは機能しないものの、その状態で最小となるまで折り込んでも本体は倒れない。そういう意味で(微妙ではあるが)2段階以上に角度調節も可能だ。
システム構成は、CPUがAtom Z3745D、システムメモリがDDR3L-1333を2Gバイト載せている。データストレージは容量32GバイトのeMMCだ。
処理能力は、CPUコア、グラフィックスコアともに向上したBay Trail-Tアーキテクチャの採用で、かなり向上している。画像処理や映像編集、3D業務のような用途にはまだ荷が重いが、Webブラウジングやオフィス文書の作成と編集なら、よほど大容量なファイルサイズでない限り問題ない。
グラフィックス機能は、Atom Z3745Dに統合したIntel HD Graphicsを利用する。GPU-Zから動作クロックなどの情報が得られなかったが、Atom Z3745Dの仕様としては、グラフィックスコアの動作クロックが定格で311MHz、バースト状態で792MHzとなっている。
システムメモリとデータストレージは最小限のよう慮意を用意している。システムメモリに関して、Windows 8.1自体は1Gバイトでも動作するため、そういう意味では1Gバイトの余裕がある。とはいえ潤沢ではないので、システムメモリの空き領域を考慮しつつ使うようになる。データストレージに関しては、OS上から認識できる容量が21.6Gバイト、空き容量が15.2Gバイトだったので、この範囲で本体ストレージにアプリケーションを導入できる。とはいえ、データファイルに関してはmicroSDカードを活用し、そこに保存するのがいい。
無線接続では、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、および、Bluetooth 4.0を利用できる。このあたりはごく一般的な仕様だ。有線LANに関しては、例えば市販のUSB 3.0−ギガビットイーサネット変換アダプタなどを利用すれば、無線LANの使用に制限のあるオフィスなどでも対応できそうだ。Bluetoothもマウスなどで活用できれば、USBの消費を抑えることができる。
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