ココが「○」 |
---|
・Steamゲームに最適化したUI |
・設置やメンテがしやすい小型ボディ |
・Windows PCとしても幅広く使える |
ココが「×」 |
---|
・Xbox 360のコントローラーを流用 |
・GPUはオンボード実装で交換不可 |
・PC用のキーボードやマウスは別売 |
「ALIENWARE Alpha」は、デルが販売する“家庭用ゲーム機”だ。厳密にはx86アーキテクチャとWindows採用のゲーミングPCだが、米Valveが運営する世界最大級のオンラインゲーム配信プラットフォーム「Steam」を楽しむのに最適な独自の10フィートUI「Alpha UI」を備えている点で大きく異なる。
この独自UIによって、起動後は付属のXbox 360ワイヤレスコントローラーだけで操作できるSteam専用コンソールとして扱えるため、使用感としては家庭用ゲーム機と大差がない。そんなこともあり、デル的にはゲーム機としてプッシュしている。
まず、ざっくりと今のゲーミングシーンを見ていると、PlayStation 4(PS4)やXbox Oneといった据え置きハードがあり、ソフトにはパッケージ版とダウンロード版が存在している。ゲーミングPCも、やはりソフトにはパッケージ版とダウンロード版がある。
一方、SteamやOrignといった大手のゲーム配信プラットフォームではダウンロード版だけのソフトもあり(PS4とXbox Oneもだが)、また特定のハードのみにリリースされるタイトルも少なくなってきた。プレイ環境としては、徐々に敷居がなくなりつつある。
今年後半にリリースされる予定のWindows 10では、この辺りの垣根がさらになくなる方向なので、将来的には標準環境としての据え置きゲーム機、より高いグラフィックスオプションで遊びたい人にはレギュレーションをクリアしたゲーミングPC、といった流れになると考える人もいるのではないだろうか。
特にSteamは「Big Picture」モードという少し離れた場所からテレビとコントローラーで操作するのに適したUIを実装していることもあり、テレビにつないでプレイする場合、ゲームを動作させているハードウェアが何であるかは、あまり意識しなくてもよくなっている。ALIENWARE Alphaは、そんなSteamに特化したゲーミングPCなのだ。
まずはALIENWARE Alphaのハードウェアから見ていこう。本体は横長の黒いボディで、サイズは203.2(幅)×203.2(奥行き)×76.2(高さ)ミリ、重量は約3.6キロとコンパクトだ。前面にはALIENWAREシリーズのトレードマークである宇宙人さんが「こんにちは」をしており、これが電源ボタンになっている。
ゲーミングPCではお約束のサイバーっぽい派手な装飾はなく、雰囲気としては地味だが、電源ボタンの宇宙人さんが光るほか、前面の左下をカットした部分が三角に光るギミックがあり、ゲーミングPCらしい派手さは少しだけ残している。個人的には背面の有線LANポートにも白色LEDが内蔵されており、妙に光る点がツボだった。
インタフェースを詳しく見てみると、本体前面に2基のUSB 3.0が用意されている。残るインタフェースは背面に集中しており、巨大な排気口の下にHDMI入力、HDMI 1.4a出力、角形の光デジタル音声出力(Toslink)、1000BASE-Tの有線LANポート、2基のUSB 3.0、ACアダプタ接続用のDC入力が並ぶ。本体にはIEEE802.11a/b/g/n/acの高速無線LANとBluetooth 4.0も内蔵している。
また本体底面のカバーを開けると、USB 2.0も隠されており、ここにキーボードやマウス用のワイヤレスレシーバーを接続しておける。
HDMI入力の存在が、PCとして見ると少々意外だが、現時点では他のゲーム機からの入力をスルーして出力する以外に用途はなく、HDMI入力ソースをキャプチャするといったことはできない。将来的にはできるようになるのだろうか。
製品にはXbox 360のワイヤレスコントローラーとUSB接続のレシーバー、HDMIケーブル、ACアダプタ、リカバリ用USBメモリなどが付属する。ベースはWindows PCなのにキーボードとマウスが付属しない点は、いかにもゲーム機らしい部分だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.