アスク、Thermaltakeの新PCケース「Mute F51」を世界初公開2015年の日本市場戦略も明らかに(1/2 ページ)

» 2015年04月07日 22時00分 公開
[長浜和也ITmedia]

静音重視の新モデルを世界初公開

 アスクとThermaltakeは、2015年の夏に投入を予定しているPCケースの新モデル「Mute F51」を世界で初めて日本で4月7日に公開した。

 Mute F51は、静音性能を重視したモデルで、ボディパネルを重くして共振を防ぐだけでなく、内側に厚い吸音材を全面に貼って内部から発生する音を抑える。また、大型の水冷ユニットの取り付けに対応しており、ラジエータを取り付けるネジ穴を背面と天面に用意している。天面にはエアフローのためのスリットを設け、さらに、その上からホコリの侵入を防ぐフィルタネット以外に内側に吸音材を貼っている。Mute F51では、天面にも水冷ユニットのラジエータを搭載できるが、天面内側の吸音材にラジエータ取り付け用のネジ穴を設けているので、吸音材を取り付けたままでも装着可能だ。

Mute F51

天面に水冷ユニットの大型ラジエータを搭載可能。内側に貼った吸音材にはラジエータ固定用のネジ穴を用意している

天面には防塵用のフィルタネットをマグネットで固定できる

フロントパネルにはインタフェースを配置しない。アスクの要望でロゴも省いた(写真=左)。カバーを開くとドライブベイとロゴが現れる(写真=右)

 Thermaltakeでは、2014年2月の「Coreシリーズ」発表以降、PCケースを多数投入しており、アスクでも多くのモデルを日本で出荷している。今回の説明会では、Thermaltakeが2014年から2015年にかけて発表してきたPCケースの概要も紹介している。

 Coreシリーズの第1弾となった「Core V71」は、冷却性能を重視してボディパネルをメッシュにしたほか、内部に搭載するファンやドライブベイなどをモジュラー化して組み合わせをユーザーが自由に構成できる「フルモジュラーデザイン」を取り入れた。大型ラジエータや200ミリ径という大口径ファンも搭載可能で、アスクは資料の中で「今後のThermaltakeの方向性を定めたフラグシップ製品となりました」と説明している。

 その後、Coreシリーズは「Core Vシリーズ」「Core Xシリーズ」の2系統を用意した。Core Vシリーズもモジュール形式のパーツを自由に組み合わせてPCケースの内部仕様をユーザーが変えていくモデルだが、Core Xシリーズは、PCケースのカスタマイズやスタック(2個以上のPCケースを積み重ねてサイズアップする)ができるようにしたコアユーザー対象のラインアップだ。

Core VシリーズとCore Xシリーズのコンセプトとターゲットユーザー

 Core Vシリーズのラインアップは、第一弾として登場したフルタワータイプのCore V71以降、ミドルタワータイプの「Core V51」「Core V41」、キューブケースタイプの「Core V21」「Core V1」をそろえている。ラインアップを幅広く用意することで、ユーザーがPCケースを選びやすくするだけでなく、PCケースとPCパーツの購入資金配分まで考えられるようにするといった効果を狙っている。

 Core Xシリーズのラインアップでは、「Core X9」「Core X2」「Core X1」を用意する。カスタム用のベース用途に特化しているため、通常のPCケースでは標準で付属するケースファンなどを省き、その分だけ価格を抑えている。標準付属ではないものの、ボディ内部に搭載できるケースファンの数は通常ケースと比べて多く、水冷ユニットのラジエータや冷却水タンクも大サイズを内蔵できる。また、すべてのモデルがキューブ形状をベースにして、ボディの積み重ねによる拡張が可能だ。

Core X9

マルチスタック状態の「Core X1」(写真=左)と「Core X2」(写真=右)

Core VシリーズのCore V21もマルチスタックに対応していた

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