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LTE SIMフリー×Core Mで攻めるWindowsタブレット――「Venue 11 Pro 7000」徹底検証3つのデバイスを1台に集約(2/4 ページ)

» 2015年05月15日 20時30分 公開

10.8型フルHD液晶ディスプレイの視認性は?

 液晶ディスプレイは静電容量式の10点マルチタッチに対応し、1920×1080ピクセル表示の10.8型ワイドパネルを搭載する。画素密度は約204ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)と高精細で、視野角は上下/左右とも160度、最大輝度は400カンデラ/平方メートルと、視認性の比較的よい仕様だ。

 アスペクト比が16:9なので、縦位置で利用すると横方向が狭く、主に横位置で使うことになるだろう。液晶ディスプレイのフレームは太めにデザインされており、狭額縁デザインのような新しさはないが、どの方向から持ってもしっかり握れる。

1920×1080ピクセル表示の10.8型ワイド液晶ディスプレイを搭載する。画素密度は約204ppiと高精細だ。視野角も広い
太めのフレームはしっかり握って操作しやすい。ただし、重量は約757.3グラムあるので、このように手で持って使うのは短時間に限られる
アスペクト比16:9のワイド画面は、縦位置表示で横方向が狭くなるため、基本的に横位置で使うことになるだろう

 さて、実際の視認性を確かめるため、照度計(Zhangzhou WeiHua Electronics製LX-1010B)を使って、液晶ディスプレイの明るさを計測してみた。液晶ディスプレイの輝度を100%に固定し、全画面に白を表示したまま、中央部で計測したところ、結果は344ルクスだった(液晶ディスプレイの輝度仕様に使われるカンデラ/平方メートルではない点に注意)。屋内では十分な明るさだが、明るい屋外ではやや暗く感じるかもしれない。

照度計での計測では344ルクスだった

 なお、ハードウェア情報ツール(HWiNFO64)で調べたところ、内蔵の液晶ディスプレイは、Samsung製(Unknown Model:SDC4C48)で2014年製造と表示された。

SIMロックフリーをはじめ、タブレットでは充実の装備

 無線モジュールは、Intel Dual Band Wireless-AC 7265を内蔵する。これにより、IEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANとBluetooth 4.0を標準搭載し、高速なワイヤレス環境を整えた。4G LTEモジュールはTelit LN930-LTEを内蔵しており、SIMロックフリーの4G LTE通信が可能だ。LTEの周波数帯はBand 1〜5、7、8、13、17、18、19、20をサポートしており、MVNO各社のSIMが利用できる。

無線モジュールはIntel Dual Band Wireless-AC 7265、4G LTEモジュールはTelit LN930-LTEを搭載していた

 タブレットに欠かせないセンサー類は、加速度、ジャイロ、近接を内蔵。約800万画素のメインカメラ(IMX 175)、約200万画素のインカメラ(OV 2722)、microSDメモリーカードスロット(最大64Gバイト)、USB 3.0、Micro HDMI出力、ヘッドフォン/ヘッドセット共用端子、ステレオスピーカー、ノイズリダクション付きデュアルマイクも備えており、Windowsタブレットとして充実した装備だ。

上面にデュアルマイクを内蔵
下面に純正オプションと接続するためのドックコネクタを配置している
左側面にはUSB 3.0、Micro HDMI出力、Micro USB充電ポート、スピーカー、マイク、音量ボタン、音声入出力の端子が並ぶ
右側面には、Noble securityケーブルスロット、スピーカー、Micro SIMスロット、microSDメモリーカードスロット、電源ボタン、電源ステータスLEDを装備する

純正アクセサリで「3つのデバイスを1台に」を実現

 デルは、Venue 11 Pro 7000(7140)の特徴として「3つのデバイスを1台に」というキーワードを掲げており、(1)タブレットの携帯性、(3)Ultrabookの高性能、(3)デスクトップの操作性を1台に集約したとしている。ただし、この3つの要素を実現するには、外付けキーボードやドッキングステーションなど、別売の専用アクセサリが必要だ。

 外付けキーボードは、本体と合体してクラムシェルノートPCのように使えるバッテリー内蔵の「Dellモバイル型タブレットキーボード」、薄型軽量で画面カバーも兼ねる「Dell薄型タブレットキーボード」の2種類を用意しており、好みにあった使い方ができる。従来型PCとの高い互換性が魅力のWindows 8.1タブレットでは、キーボードが必須アイテムと言えるだけに、2種類の専用オプションから選べるのは大きなアドバンテージだ。

 ドッキングステーションは、有線LAN、HDMI出力、DisplayPort出力、2基のUSB 3.0を搭載し、ネットワーク、デュアルディスプレイ、キーボード、マウスなどのデバイスを一度に接続できる「Dellタブレットドック」を用意している。

装着するとクラムシェルノートPCのように扱える「Dellモバイル型タブレットキーボード」(左)、デスクトップPCのようにさまざまなデバイスをつないで利用できる「Dell薄型タブレットキーボード」(右)

 そのほか、ペン入力のための「アクティブスタイラス」、スタンド内蔵ケース「Dellタブレットフォリオ」などの純正アクセサリがある。

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