既報の通り、10月1日に日本マイクロソフトはWindows 10 Homeのパッケージ版とダウンロード版を11月6日から値上げすることを公式ブログで発表した。現在の参考価格はどちらも1万4904円だが、価格改訂後は1万9008円となる。
これにより、(PCパーツとバンドルで1万台後半となることが多い)DSP版のWindows 10 Homeよりもパッケージ版のほうが安いという逆転現象が解消されることになる。Windows 10 ProやDSP版全般の価格に変更はない。
発表直後のアキバを眺めると、ユーザーからの反応はまだなかったものの、PCパーツショップからは10月中に10 Homeパッケージ版の駆け込み購入が起きる可能性を指摘する声が上がっている。
また、「現在の価格バランスだから10 Homeのパッケージ版を相当数在庫してきたのに。いまある在庫は11月以降も現行の値段で出したいし、今後についてもどうにかかけあいたい」と怒りをにじませながら受け入れに悩むコメントも聞いた。
実際、最近は店毎にWindowsの品ぞろえが大きく変わるので、今回の価格改定を機に作戦変更を余儀なくされるところも出てきそうだ。
Windows 10のDSP版とパッケージ版を併売するところもあれば、10 Homeのみパッケージ版に絞って売っているところもあるし、パソコンハウス東映のように独自の工夫で10 Home DSP版のほうを安く設定しているショップもある。旧タイプはWindows 7のみ扱うところと8.1中心のとろこがある。価格順とラインアップをあわせてみると、異なる系列店では同じ構成を見つけるのが難しいくらいだ。
OSの売れ行きについて、あるベテラン店員氏は「現状、将来の10アップグレードを想定して7や8.1を購入する人は多いですが、7はSkylake環境でインストールしづらい問題があり、やや失速しています。最初から10を選ぶ人と拮抗(きっこう)していますが、これまでは10 Homeパッケージ版の安さに支えられているところもありました。正直、11月以降の動きは分かりません。10 Home パッケージ版のニーズが同DSP版に流れるのか、8.1(ノーマル)に流れるのか。後者なら品ぞろえを変えないといけないお店も出てくるでしょう」と話していた。
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