基本システムは、インテル最新の第6世代Coreプロセッサーを中心としている。ローエンドモデル(LITTLEGEAR i300)では第4世代Core(および同世代のPentium)も採用しているが、ローエンドクラスでは第6世代Coreプロセッサーが潤沢に流通していないためだと思われる。
第6世代Coreでは内部構造の改良により、性能の底上げと電力効率の向上が図られているのが特徴だ。メモリの高速化(PC4-17000対応)、システムバス含めたチップセットのバス帯域向上といったプラットフォームの進化もトピックだが、実はLITTLEGEAR i310シリーズが採用するマザーボードは、チップセットにエントリー向けのIntel H110 Expressを搭載しており、対応メモリもPC3L-12800であることから、その部分の恩恵は受けられない。
もっとも、チップセットのバス帯域は、PCI Express 3.0 x4対応の超高速SSDを使用したり、拡張スロットを多数使うような環境で生きてくるもので、小型ボディでマザーボードの拡張スロットがグラフィックスカード用の1本のみというこのLITTLEGEAR i310ではその影響は最小限にとどまる。
DDR4-17000に対応しない点についても、グラフィックスカードの搭載が前提のゲームマシンでは速度面の影響は少ない(内蔵GPU環境では描画性能に多少影響する)。Z170チップセットやH170チップセットを搭載したシステムに比べると将来性や拡張性は割切っているが、小型かつ高性能なマシンをリーズナブルな価格で提供することを優先しているのだろう。
一方、ゲームマシンで最も重要なパーツである描画性能を司るグラフィックスカードに関しては妥協がない。ゲームマシンで採用例が多いGeForce GTX 960やGeForce GTX 970はもちろん、GeForce GTX TITAN X、Radeon R9 Fury XといったNVIDA/AMDの最上級モデルも搭載することができる。
最新のゲームタイトルを高解像度高画質でプレイしたいというニーズにしっかり応えることができるし、高度なグラフィックス性能を要求することで知られるOculus VRなどVRニーズにも対応できる。
基本システムの具体的な構成は、ベースモデルの選択とBTOメニューの選択によって決まる。ベースモデルは主にグラフィックスカードの違いで分かれており、ベースモデルによってBTOの選択肢も異なる。グラフィックスカードの性能を引き出すにはCPUもある程度高性能である必要があるため、CPUの選択肢はバランスを考慮して決められているようだ。
評価機はグラフィックスカードにGeForce GTX TITAN X(12Gバイト)を搭載した最上位モデル「LITTLEGEAR i310PA1-SP5」のため、CPUは第6世代Coreの最上位モデルであるCore i7-6700Kが固定で組み合わせられている。メモリも最大容量の16Gバイト(PC3L-12800 8Gバイト×2枚)固定だ。
ストレージのBTOメニューは、M.2 SSD(PCI Express 2.0 x4)、2.5インチ SSD(Serial ATA 6Gb/s)、3.5インチ HDD(Serial ATA 6Gb/sまたはSerial ATA 3Gb/s)、3種類のフォームファクターのSSDおよびHDDを1基ずつ、合計で最大3基搭載できる。
M.2 SSDは、PCI Express 3.0 x4に対応するSamsung SM951が指定されているが、前述したようにH110チップセットはPCI Express 3.0に対応しないため、PCI Express 2.0 x4接続となっている。それでもSerial ATA SSDを大幅に上回る高性能だ。2.5インチSSDは最大1Tバイトまで(Crucial BX100)、3.5インチHDDは最大6Tバイトまで用意されている。
また、評価機標準では光学ドライブを搭載していないが、BTOではスロットインタイプのDVDスーパーマルチドライブを搭載可能だ。これを選択すると、全体のデザインを損なわないようケース上部のフロントマスクの奥に搭載され、未使用時はスライドする天板に隠れるようになっている。
→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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